風呂デューサー式温泉講座~揚水方式編~
こんばんは、風呂デューサーです。
前回(記事としては前々回)、源泉かけ流しという言葉が曖昧になってきているというお話をしました↓
http://ameblo.jp/offlog/entry-11295269593.html
源泉かけ流しという言葉だけでなく、別の観点から温泉の状態を判断しようということで連載中です。
今回は揚水方式について考えてみたいと思います。
揚水方式と言われてもぱっと浮かばないでしょうか?
温泉は地中から湧いてくるものなので、それをくみ上げる方法をさします。
温泉=自然に湧き出してるお湯っていうイメージはつよいんじゃないでしょうか?実はそういうわけではありません。
主に二つ方法があります。
①自然湧出
源泉から自然に湧いている温泉を湯舟に引いているものです。
自然なので、雨が多ければ成分が薄まったり温度が上下したりする可能性もありえます。
温泉を押し出す圧力なんかも日によって違ったりするようなので、それを湯船に注ぐとなるとかなり大変です。デリケートというか、状態を保つのが難しいと言えます。
②動力揚水
ポンプを使って地下の水脈や岩盤の隙間から温泉をくみ出す方法です。
もともと地表に出るお湯があるわけではなく、人工的に穴を掘り(ボーリング)、お湯を吸い上げているわけですから、くみ上げすぎれば地盤沈下などの災害が発生する可能性はあるかもしれません。それを防ぐためにも掘削には許可が必要です。
一定量をポンプでくみ上げることができるため、安定してお湯を供給することができます。
本来の温泉の姿であるのは自然湧出です。自然にわき出ている温泉に動物が浸かったり、人間が浸かったりして温泉に入るという文化が生まれています。しかし私が今まで見てきたなかでは、これはかなり少数で、動力揚水しているところがほとんどのように感じます。
なぜこれほどまでに動力揚水が増えたのかというと、温泉の定義によります。
温泉と認定されるには
・湧出時の水温が25度以上
・溶け込んでいる成分が規定値以上
・規定の成分のうち、どれか一つが規定値以上
この3つのうちどれか一つが満たされれば温泉と呼ぶことができます。
そのうちの「湧出時の水温が25度以上」であることに注目すると、地下は深ければ深いほど温度が高いです。そのため地下深くまで穴を掘ってくみ上げれば、それは自然とお湯になるわけです。
掘削の技術が進歩し、深く温泉を掘ることができようになったため、今いろんなところに温泉があるわけですね。
もしあなたが温泉に行って、温泉分析書を見たときに「自然湧出」と書かれていたら、それはその地で脈々と受け継がれた貴重な遺産であると思ったほうがいいです。神聖な気持ちで入りましょう。
動力揚水が悪いような流れになってしまっている気がしますが、この技術のおかげで私たちは物理的に短距離で温泉に入ることができるという恩恵を忘れてはいけないと思います。
次回は浴槽へのお湯の注ぎ方を考えてみます。