1月10日(水)からテレビ東京にて放送がスタートしているポリゴンマジック企画・制作によるテレビドラマ&舞台の連動企画第二弾「御茶ノ水ロック」は、すれ違ってしまった片山始(佐藤流司)&片山亮(染谷俊之)兄弟の絆を中心に、バンドにかける男たちの青春を描くオリジナルストーリー。

 

本作で、劇中バンド「ダイダラボッチ」のボーカル・片山始を演じるのがいま2.5次元舞台で圧倒的な人気を誇る俳優の佐藤流司。劇中ではバンドパフォーマンスに挑んだ佐藤に、本作への思い、映像・舞台作品の違いや難しさ、そして自身のブログについて話を聞いてきた。

 

 

■映像と舞台、原作のあるなしで感じた違いとは?

 

ーー佐藤さんは原作のある作品に出演されることが多いですが、今回オリジナル作品ということで、役作りの面で意識したことはありましたか?

 

佐藤:今回はわりと自由にやらせてもらいました。やっぱり原作がある2.5次元の舞台などをやるうえでは、けっこう用意をしなきゃいけなくて。原作を読んだり見たりして、材料を用意したうえで、そこから取捨選択をして作っていく。今回はまったくゼロからのスタートで、自分が組み立てていく、拾っていくという作業だったので、自由にできました。その反面、原作がないと難しいなと感じる場面もありました。

 

 

ーー難しいと感じたのはどういった場面で?

 

佐藤:例えば、面白い顔をするシーン。原作があると正解の顔が分かるんですけど、ないとどんな顔をしたいいんだろう、どんな立ち方をするんだろうって悩みました。

 

 

ーーでは今回は、何パターンも試して正解を見つけていった?

 

佐藤:そうですね。でもやっぱりテストと本番と、試せても3回くらいしかチャンスがないので、家で「どんな感じでいこうかな」と事前に考えることが多かったですね。

 

 

ーー今回の現場は舞台で共演されている方も多かったと思うのですが、そういう面でやりやすさ、逆にやりにくさを感じたことはありましたか?

 

佐藤:ミュージカル『刀剣乱舞』で一緒の崎山つばさくんとは、「御茶ノ水ロック」の現場でも、芝居のディベートをしだすと止まらなくなりました。2人で打ち合わせに夢中になってしまって、気づくと結構な時間がたっていたり、と。

 

 

ーー熱いですね!

 

佐藤:おかげで緻密なシーンになりそうです(笑)。映像作品だと「その場で受けたものを返す」という考えの方が多いですが、舞台だと「俺はこうしたいから」と、ディベートすることが多いので。

 

 

ーーなるほど。映像と舞台では声量など技術面でも舞台との違いがありそうです。

 

佐藤:そうなんです。やっぱり舞台をやっていると自然と声が大きくなりますよね。人間が普通に生きていて、1のエネルギーを必要とするセリフがあるとして、舞台だと1.5必要になってくる。だから映像にいくと俺らは大きい声で喋ってしまうので、大体0.8とか0.9くらいのエネルギーでやるようにしました。

 

 

ーー表情の見せ方などの違いは?

 

佐藤:原作ものがある作品ではカッコイイ役をやらせてもらうことが多くて、年間通してキメ顔をすることが多いんですけど、今回はコメディ系なので、めちゃくちゃ不細工な顔とかもしました。そういったところも見てほしいなと思います。

 

 

■吹き替えなしのバンドパフォーマンスにも注目

 

ーー劇中に登場するバンド「ダイダラボッチ」は吹き替えなしで演奏をされるということですが、パフォーマンスについて苦戦したことがあれば教えてください。

 

佐藤:いろいろなバンドのライブDVDを観たりして、念入りに下準備をしていたので歌のシーンで苦戦したことはなかったです。でも、問題はギターを弾くシーンがあったこと。いかんせんギターを触ったことはが一度もなかったので、そこは苦労しました。どうやったら弾いているっぽく見えるんだろう、と。

 

 

ーーパフォーマンスをする上でイメージしたもの、意識したことはありますか?

 

佐藤:カッコつけないバンドがいいなと思っていたので、お高くとまらない、等身大のバンドを意識しました。お客さんを上から引っ張り上げるというより、一番後ろを歩いているような。

 

 

ーー佐藤さん自身も今年1月1日にバンドデビューされて、もうすぐツアーが始まります。そちらはまた違ったテイストになるのでしょうか?

 

佐藤:そっちはガンガン上から引っ張り上げる感じにしようと思っています。役者として見て好きになって来てくれる方もたくさんいらっしゃると思うので、そういう方たちに向けた曲も。ぜひ、楽しみにしていてください。

 

 

■楽しい撮影現場に「笑っちゃったシーンがOKになって…」

 

ーードラマの撮影現場での印象的なエピソードはありますか?

 

佐藤:面白いシーンがたくさんありますよ!とくにチャダっていうインド人が出てくるんですけど、それが強烈で(笑)。本番中なのに台本にまったく載っていないことを喋りだすので笑っちゃいました。

 

 

ーーすごく楽しそうな現場です(笑)。

 

佐藤:しかも、監督に「すみません、俺、今めちゃめちゃ笑いました」と言ったら、「そういうの好きだよ」ってそのままOKに…(笑)。俺がただただ笑っているシーンになっていると思います。

 

 

――兄弟役を演じられた染谷俊之さんとは兄弟役としての打ち合わせなどはされたのでしょうか?

 

佐藤:ほとんどしなかったですね。俺はお兄ちゃん(染谷)に8割型キレられる役だったので、ずっと受け身で。「めっちゃ怒られるなぁ」と思いながらやっていました(笑)。

 

 

ーー今日(取材日は12月17日)は染谷さんのお誕生日ですよね。

 

佐藤:今朝、ポロッと取材でおっしゃっていたので、俺も隣で「……ですよね」と(笑)。

 

 

ーー(笑)。メッセージを贈られました?

 

佐藤:「ハッピーバースデー♪」って言いました(笑)。

 

 

■ブログは勉強になるも「自分のを読み返すのは恥ずかしい」

 

 

ーー昔からアメーバブログを書いていただいて、ありがとうございます。佐藤さんのブログは独特でとても魅力的ですが、佐藤さんが他の共演者さんのブログを読むことはありますか?

 

佐藤:基本的には読まないですけど、たまに北園諒くんのブログは読みますね。あの人もシュール系のブログを書くので。あとこの前、崎山くんのブログも読みました。

 

 

ーー崎山さんも独特な文章を書きますよね。

 

佐藤:いや、完全に宇宙人でしょ!意味不明ですもん。完全にヤバイ人だなと思っちゃいました(笑)。

 

 

ーー(笑)。バンドの活動で作詞もされていますが、ブログを書いていることで養われた部分はあるのでしょうか?

 

佐藤:ブログをやることで語彙が増えた気がします。無心で文字を打っているので、たまに自分で打つ予定のなかった言葉がポロッと出てきて、「これどういう意味なんだろう」って知らなくて調べちゃうこともあります。自分で書いているのに、自分のブログが意外と勉強になりますね。

 

 

ーー自分の過去のブログを読み返すことは?

 

佐藤:ないです。それは恥ずかしすぎます…。俺のブログって基本的に鮮度は1か月だと思っているので。1か月越えるとビックリするくらい寒く感じるんです(笑)。まじで見れないですね、自分のブログは。

 

 

ーーブログを書いた後のコメントや拡散など反応は気になりますか?

 

佐藤:気にはなります。まったく誰も反応してくれないよりは反応してくれた方がいいかな。俺の場合は、自己満足で書いているわけじゃなくて、みなさんに楽しんでもらえたらいいな、という目的で書いているので。みんなに見て欲しいですね。

 

 

ーーこれからもブログの更新を楽しみにしています!最後にドラマを楽しみにしている方にメッセージをお願いします。


佐藤:「ちょっと明日の仕事キツイな~」って思っているときに、このドラマを観て笑ってもらえるといいなと思います。かなり面白い内容ですし、俺自身も今までにないくらいブッサイクな顔をしているシーンもあるので、楽しみにしててください。そして、佐藤流司のことを知らない方には、これを機に、知っていただけたらいいなと思います!

 

Photography=Mayuko Yamaguchi
Interview=Ameba

 

 

ドラマ「御茶ノ水ロック」は、毎週水曜深夜 2:35~ 放送中