10月2日(月)より放送がスタートしたNHK連続テレビ小説『わろてんか』は、明治後期から昭和初めの大阪を舞台に、主人公・藤岡てん(葵わかな)が小さな寄席経営を夫婦ではじめ、日本で初めて「笑い」をビジネスにした女性と言われるまでになる姿を描いた物語。

 

Ameba Official Pressでは、出演者のインタビューを掲載。第3回は、てんの幼なじみ・武井風太役を演じる濱田岳に話を聞いた。

 

 

ーー今回『わろてんか』に出演することが決まったときのお気持ちはいかがでしたか? 

 

濱田:初出演で、本当にキャリアの中でも大きな出来事だと思います。連続テレビ小説は、日本の朝の代名詞と言えるようなドラマですし、見れば「今日も一日元気を出していこう」というきっかけになるような、歴史ある連続ドラマに出演できるのが素直に嬉しいです。

 

 

ーーご自身の役柄についての印象は? 

 

濱田:風太は優しく、まっすぐで、ひねたところのない性格の持ち主です。てん(葵わかな)ちゃんをずっと支えていく役柄ですが、少し頼りないところのある風太がどのように成長して行くのか、僕自身も楽しみにしています。

 

ドラマには、風太が自身の過去を吐露するシーンがあるんですが、そこでてんちゃんの明るさに救われるんです。商家に奉公に来ている立場やその時代のことを想像すると、てんちゃんにはピュアに恋する気持ちもあるけど、一方では義理も感じているのかもしれません。風太は仁義を重んじているところもあるので、その実直な部分を大事にしたいですし、そこから滑稽な部分も出していけたらいいなと思います。

 

 

ーーてんへの思いを寄せる風太ですが、演じる上で気をつけていることなどはありますか?

 

濱田:藤吉(松坂桃李)と伊能(高橋一生)は、てんの人生にとってかけがえのない人たちですが、風太にとっては、ひとまず恋敵という感じでしょうか。風太もてんちゃんのことが大好きですし、一緒に暮らしている家族でもあるので、「突然出てきたようなあいつらには負けない」っていう気持ちがあるんだ思います。ただ、実際の僕は29歳で、葵さんは19歳と離れているので、いいおじさんが少女に「大好き!大好き!!」ってアピールしているような、危ない感じに見えないように、可愛らしいアプローチを考えて演じています(笑)。

 

 

ーー風太としての注目ポイントを教えてください。

 

濱田:お芝居はだいぶ好きなように演じさせてもらっているので、そこに注目していただきたいですね。カタコトながらもドイツ語を覚えるシーンや、伊能さの蝶ネクタイに感化されて、近くにあった布みたいのを蝶々結びにして、てんの祖母・ハツ(竹下景子)さんにアピールするとか、いろいろおふざけチャンスがあるので(笑)。他にも、てんちゃんへの告白が失敗するシーンで、番頭の平助(国木田かっぱ)さんに八つ当たりする「ぜんぶ、あいつのせいや!」って台詞をアドリブで加えさせてもらいました。もし告白した時に風太が番頭だったら、てんちゃんと結ばれるチャンスがあったかもしれないと思ったので…(笑)。ただ、勝手にアドリブをしたのに、僕のアクセントが違ったせいでNGにするわけにもいかないので、本番前には必ず言葉指導の先生に確認しに行きます。ふざけた台詞を確認しにいって、そのイントネーションを修正されるっていうのは、なかなか恥ずかしいですけど(笑)。

 

 

ーー現場の雰囲気はいかがですか?

 

濱田:『わろてんか』という題名どおり明るいシーンが多いですし、現場で自然に関西ことばが飛び交っているだけで、わくわくしします。ふとした瞬間に聞こえてくる些細な会話でも、それ自体がもう面白いんですよ(笑)。それに以前参加した大河ドラマ『軍師官兵衛』と同じく、“朝ドラ”もナレーションがあるので、撮影方法がとても似ているんです。ナレーションがある分、台詞がない場面だけを長く撮るんですよ。キャストが無音で演技している姿は、なんとも言えないシュールさがあって面白かったなあって思い出しました(笑)。 (『軍師官兵衛』で一緒だった)桃李ちゃんも一生さんもまた一緒ですし、他にも過去に共演したことのある方々がいるので、要らぬ緊張をせずにすんでいます。すごく助けてもらっていますね。

 

 

ーー最後に、放送を楽しみにしている視聴者の方々へのメッセージをお願いします。 

 

濱田:本当に朝にぴったりな作品です。今回、『わろてんか』という題名からしてもわかりやすく、起き抜けから楽し いドラマになっていると思います。その日の天気がどんなでも、この15分だけは、ぱあっ!と晴れるような作品になっていますので、長い間、それを提供し続けるという責任も感じつつ、見続けてもらえるようなものにしていきたいなと思っています。

 

 

画像提供:NHK

 

■『わろてんか』公式サイト

■葵わかなインタビュー

■松坂桃李インタビュー