新しい自分になる~TO DOとTO BE(3)~
こんにちは。カウンセリングサービス
のみずがきひろみ
です。
岡崎陽子
と交替で水曜日にキャリアアップのテーマを担当しています。
前回、前々回(2月10日、24日UP)と、「新しい自分になる」ことをめざすとき、「何を」「どう」「変えたらいいの?」というTO DO(やることを変える、行動価値)というアプローチについて、「何をやるか」の考え方と、「やり方」を変える、という考え方がありそう、ということを書いてみました。
今日は、最後にTO BE(態度価値)について、です。
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「あなたが変われば、まわりが変わる」
そんな言葉をお聞きになったことありませんか?
あなたの「あり方(TO BE)」が変われば、まわりの人たちの「あり方」も変わってくるよ、とあなたの人生態度が持つ影響力の大きさを教えてくれている言葉ですが、最初にこれを聞いたとき、私は半信半疑でした。外側の環境を変えることなく、不満だらけの私がハッピーになれる方法があるの?って感じです。
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組織で仕事をしていれば、まわり全部が敵に見えてしまうことがあるかもしれません。
自分一人で、全ての敵に対処しなくてはならない、どこで足をすくわれるかわからないから、いっときも息を抜けない。
私も、そんな緊張感で身を固くして、自分を守っていたことがあります。
今でも、そんな心持になることだってあります。
きっとどこかで足を引っ張られるかも、と思っていた私は、無意識のうちに、周りの人に「あなたは私を刺す?」と用心しながら接していたに違いありません。「私のアイディアを取ったりしないわよね?私を出し抜いたりしないわね?」と心の奥底で疑いの目を向けながら、そんな私の疑念を晴らすのは「相手の責任」と考えていたフシがあります。
でも、私が意識していなかっただけで、相手は、無言のうちに私のもつ「警戒感」を感じ取っていた可能性が大です。心情的には、私は、自信がなくて、内的に自分を守ろうとしていただけなのですが、相手にしてみれば、「警戒される=オマエは信用できない」というメッセージを受け取らざるを得なくなります。なんだか自分が「悪者」扱いされたようで面白くありません。いきおい、自分を「信用できない悪者」扱いした「私」を、「イヤな奴」「つきあいにくい奴」と遠ざけたくなったりしたでしょう。
私は、といえば、「まわりは全部、敵」という仮説を、「ほら、やっぱり」と強化することに成功して、これまで以上に身構えなければ、といよいよ緊張しなくてはなりません。
オフィスの中では、このような無言のメッセージが飛び交って、必要以上に傷ついてしまうことも多いように感じます。
私は、いったい何度、「味方」を「仮想敵」に見間違えて、本当の「敵」にしてしまったことでしょう。
この時の私が忘れていたのは、
「人はみんな誰かの役に立ちたいと思っている」ということ。
自分が自分をダメだと決めつけているから、きっと周りの人たちも自分をそう思っているに違いない、と感じてしまう。ダメな自分は隠さなければ、と思う分、それがバレないか心配で、つい周りの人たちを警戒してしまいます。
でも、もし、私が、「人はみんな役に立ちたい」ということを思い出すことができていたとしたら、自分の自信のなさや、弱さを隠すのではなく、認めることができていたとしたら、もっと多くの人が私の味方になり、私を助けたいと思ってくれたはずです。
ところが、やることや周囲の環境を変えずに、自分の周囲に対する見方だけを変える、というのは、それまでの自分の経験、特に成功体験をいったん否定することになるので、とっても怖いし、難しい。
だから、私たちは、つい、周りをどう変えられるかを考えてしまいます。
不思議なものですが、私が、周りをアテにし始めたら、私を「助けたい」と思ってくれる人たちが次々と名乗りをあげてくれました。
私が「怖い」と感じて避けていた人たちが、たくさんのアドバイスと、温かい励ましの言葉と具体的に力になれる方法を模索してくれました。その一つ、一つに私は、「えっ?そんなにしてもらっちゃっていいの?私のためにそんなに心を砕いてくれるの?」と力が抜ける思いで、今度は、その愛や思いやりの大きさが怖いと思ったほどでした。
「一人で頑張らなくては」と思っていたのが、いつの間にか、仕事の仲間、趣味の仲間、子供の頃からの友人たちともつながりを取り戻し、そのつながりが広がるにつれてパートナーとの出会いまで待っていました。
環境を変えることが答えになることも多いです。
でも、その前に、自分の見方、自分の「あり方」を変えてみることに挑戦してみてはいかがでしょうか?一人では難しいと感じられたら、カウンセリングがお役に立てると思います。