服狂いの独り言 | 写真家yukko*のVIVIDにゅ~す!

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写真家でファッションコンサルタントのyukko*です。

わたしは、人は幸せでいるために生きていると思っています。
お洋服や写真を通じて自分を見つけ、あなたの幸せをVIVID(イキイキと鮮やかに)に生きようぜ♪

どよんとしてた冬の間、家に引きこもりつつも

決して欠かさなかったのが、

お洋服のウェブサイトをくまなく見ること。

 

もうね、これ自分で思うけど

ある種のビョーキですな(笑

 

とにかく、ずーっとずーっと見ていられる。

 

自分に似合う服を探しているのもあるけど、

それ以外のものもずーっと見ていられる。

 

あー、この服ってどういう意図で作られてるのかな、

トレンドが何パーセントくらいなのかな、

どっかのメゾンのパクリっぽいな、

でもハイブランドほどは突き抜けられないんだな、

きっとそれは型紙のミリ単位のところまではこだわれないとか

素材感を作り込めるほどエネルギーをかけられないからだな、

 

とか

 

この服は何かイメージを持って作られているのかな、

こういう人がモデル、とかあるのかな、

一つの形を作るのに、素材感はどれくらい重視しているかな、

きっと、素材だけで行くともっとこだわりたいけれど

着用するということを考えてこのあたりに止めたのかな、

 

とかとか

 

いろんなことを感じながら見ているみたい。

それが、もうすごく、楽しいんだよね。

 

一口に服、と言っても

まあそれは気が遠くなるほどの

いろんな価値観というものがあって。

 

エレガンス

ナチュラル

シャープ

モード

抜け感

スイートさ

リラックス感

リュクス感

都会的な洗練

 

いろんなキーワードを

どう組み合わせて、

それも、それぞれの要素に

どれくらいの出力感をもたせて

 

ブランドの世界観を作っているか、

というのを見ているの。

 

その中でも例えば、どのブランドも

女性らしさをうまく表現しようとしているけど

その方法にはいろんなやり方がある。

 

レディさ

スイートさ

セクシーさ

シャープな中にちらりと香らせるやり方

マスキュリンさと対比させて華奢さを際立たせる

 

とか、そのやり方もいろいろで。

 

で、さっきの

いろんな価値観や性質の

要素を増やせば増やすほどに

それはまとめるのが難しくなるんだけど

 

一流メゾンになると、それを見事に

やってのけてるんだよねー。

 

例えば私の好きなブランド、ディオールだと

 

まず圧倒的なレディさ。

これは女性らしいフォルムで表現されることが多くて

どこまでも女性の体を美しく見せてくれる。

 

そこにシャープさがうまく加味されて

これは、ぱきっとした色使いや

素材感のクリアな感じなんかで表現されてる。

もちろんパターン(型紙)でも。

ここに少し「モード」な感じも加わってるかな。

 

そしてスイートさ。

この「スイートさ」はさじ加減がすごく難しいけど、

丈感やディテールの大きさでうまくバランスをとってる。

 

ウェブで見て、

そしてお店に行って服に触れてそのオーラを確認して

うーむ、うーむー・・・とうなるわけさ。

(これもすごく楽しい)

 

もちろん、ハイブランドだけではなく

一般のブランドも行きますけど、

突き抜けている分

ハイブランドの方が伝えたいことはわかりやすいよね。

 

あと、国の文化的なものもあって

日本はやはり「あまり出過ぎないように、浮かないようにする」

という考え方があるから、

日本で普通に売られている服は

個性を出しづらい気がするね。

 

インポートの服は、

それがたとえ変なテイストであっても

「これがうちのやりたいものです!」

ってのがはっきりしてる気がする。

 

で、服単独でもすっごく楽しいんだけども

 

さらに私の場合、

それが「着る人」という個性とマッチングするとき

何が生まれてくるか、というのにも興味があって。

 

人と服とをつなげる時、

その人から香ってくる要素を感じて、

それがどのブランドと重なるか、

というのを

 

頭の中のデータベースが無意識に動いて

やってるみたいなんだけれども

 

その人がどれくらい人生に真剣か、

というのも要素に加わるんだよね。

 

その人が人生に真剣であればあるほど

イメージというのははっきりと出てくる。

 

話していても

人生に真剣な人って楽しいでしょ?

たとえ迷っていたとしても。

 

それと同じで、

どう生きたいのかな、と模索してる人に

服を選ぶのはとても楽しい。

 

多分、その人には見えていない自分自身を、

私は「服」という形で見せることができるから。

 

きっとこれは、

 

人が好きで

たくさんたくさん、いろんな人とあって人をじっくり見つめて

 

服が好きで

たくさんたくさん、いろんな服を見て感じて着てみて

 

それをこれだけやってきたことで

形になってきたんだと思う。

 

やろうとしてやってきたことじゃなくて

ただ、ただ好きで

心の向かう方向に進んできて

それがここまで来たのだけれど

 

人生もそんな感じよね。

 

心の向かう方向に

ただ向かっていくと

 

そのうちに、

形が出来てくるのかもしれない。

 

私にとって服は

やっぱり「幸せ」と深く繋がっているんだな、

ってことを

 

この冬眠明けの春に、

より強く、感じてるところ。

 

 

 

<おまけ>

 

私の持ってる一張羅のディオール。

 

 

これは、素材感(シルククレープ)と色出しがものすごくシックで、

しかもよく見るとウエスト近辺とヒップの上に

かすかなドレープが施されていて、

さらにそれがアシンメトリー。

首あきも絶妙なレディさで、

さすが!とうなった一枚だったのですよ。