前の記事の続きです。
そうそう、そして、今回のイタリア行きがなぜ
「夢を叶える」のかは話してませんでしたね。
私ね、いくつくらいからかなあ?
ずっと「オペラを歌ってみたい」って思っていたんです。
でもね、それこそ小さい頃から英才教育を受けてもいないし
今から勉強して何になるっていうの・・・
って、思うたびに「いやいや、ないから!」って
ないことにしてたんです。
でも、何だか曲がりなりにもシンガーとして
人前で歌ったりしてるしさ。
(たまたま、ジャズバンドでしたけどね)
やっぱりね、ことあるごとに
むくむくと湧き上がってくるわけですよ、
歌いたい!って気持ちが。
そんで、前の記事にも書いたけど、
ある日、声のマエストロのミゲルに出会っちゃったわけです。
ミゲルは、イタリアでは、オペラ歌手の人の歌の先生。
プロ中のプロなわけです、しかも本場イタリアの!
それで、今年母が亡くなり、
そして自分も50歳を超え、
自分の中で声がしたんですよね。
「そろそろ、自分の願いをみんな叶えてあげようよ」ってね。
もちろん、人の力を借りなければ実現しない夢もある。
だけど、この
「歌を習いに行く」のは
まあ、お金はちょっと無理はあれど、
やろうと思えば自分で叶えてあげられる!
って思ったんです。
それで、今回イタリアまで来たの。
ふう。そんなわけで、ここにやってきたわけですけど。
こちらでのレッスンは、1日に2回、
1時間ずつ朝と夜に受けることにしました。
できるだけ多くレッスン受けたいからね。
時間が朝と晩なのは、
その合間にいろいろ街を見て歩けるでしょう、という
マエストロの優しい計らいです。
ありがたい。
で、いよいよレッスンです。
着いた日の翌日からスタートしました。
レッスン、いつもそうなのですが
発声練習のあれ、
「あーあーあーあーあー」を重ねていきます。
マエストロが、ふと考え込んで私に聞きました。
「ユッコ、君は空を飛ぶ夢をよく見るのかい?」
え?え?空???
いやあ、一年に一回見るかどうかかなあ?
それを聞いてマエストロ、なんとなく納得しないようす。
今度は立ち上がって、
「一つワークをしよう」。
向かい合って立ち、
手のひらだけを使って相手のバランスを崩すゲーム。
えい、えいとマエストロを押すけれど
なかなかうまくいきません。
数分経ったところで、マエストロが
「これは君の動きを見るものだったんだよ。
君の動きはいつも、前へ、前へ、という動きだ。
つまり、「今、ここ」ではなくて、どこか先の方に行こうとしてるんだ」。
マエストロは続けます。
「昨日、スーパーマーケットに行く時
君の歩き方を見ていて、
あまり地面を踏みしめて歩いている感じがしなかったんだ。
エネルギーが上にばかり行っているのかもしれない。
だから、歌う時には、
地面を感じて、重さを感じで、
今ここにいる自分を感じて、歌って」
ああ・・・そうか。
もしかしたら、と思ったことがありました。
今、リンパマッサージに通っているのですが、
「脚がすごく硬くてこわばっていますね。
これは心の方から来ているのではないですか?」
と言われたことがあったのです。
最近、腰痛やひざ痛もあって困っていたのだけど、
もしかすると原因はここなのかもしれない・・・と思いました。
それから、
「自分がここにいること。そして今じぶんは地面を踏みしめて
立っているということ」を意識して歌い始めました。
そうしたら、また不思議なことが起こりました。
(続く)
↑こんな感じでレッスンしています