前回のブログで逆模倣からの動作模倣獲得について書きましたが、今回は次のステップ「音声指示」をご紹介します。 
 

 今度は動作に一つ一つに名前を付けて音声言語だけでできるように教えていきます。大人が「はーい」と言ったら片手を挙げる、「パチパチ」と言ったら拍手をするといった感じです。 

 

 前にご紹介したKくん。これができません、、、 身動きすらしない、、 (^^; 

 

 言葉だけの指示に反応できないのです。つまり音声言語の理解が困難でした。 

 

 そこで、今回は獲得済の「あくしゅ」を使いました。この課題は「あくしゅ」と言いながら大人が手を差し出して、同時に手を差し出させ握り合う、いわゆる握手ですね。この手順を少し変えます。先ずは、普通に繰り返していき、4,5回目に、ちょっとだけ手を出すのを遅らせ、Kくんに先に手を出させます。一瞬遅れてこちらは手を出す、そうすると「あくしゅ」は音声指示と同じ働きになりますね(^^)  リズムと勢いを利用するのです。

 

 次は「ハーイ」です。獲得できた動作模倣を応用します。手を挙げながら「こうして!」と言って、小さく「はーい」を続けて言います。これを繰り返して行く間に「はーい」を大きくして行き「こうして」を消します。次に大人の動作をフェーディングしていくのです。これでできました~!(^^)

 

 最後に、「あくしゅ」と「はーい」をランダムローテーションにします。ここで成功して音声言語の弁別、つまり音声の理解が初めてできたということになります。 Kくんもできました!

 

 その後、Kくんができる音声指示の数も増え、「あたま」「ほっぺ」など10個ほどになりました。帰り際もお母さんの「バイバイ」で手を上手に振ってくれるようになったのです!!にっこりで帰っていきます、、マママに来てから3ヶ月ほどです。お母さんもにっこり(^^) 

 バイバイ!

 

 3歳の発達検査で重度とされたお子さんでもこのようにABAでできるようになることがたくさんあります。Kくんもこれからの成長がとても楽しみです!! (*^_^*)