前回より、経営の共通語、数字をお話ししています。
第1回は、数字が必要だよという説明だったため、
必要なのはわかるけど、リアリティが低くなってしまいました。
第2回と、第3回は、現場に合わせた形で
少し実践的な形にしていきます。
3回のテーマは次の通りです。
① ギャップを知るには数字が必要
② ギャップを知る数字の位置づけ
③ 実は超簡単な数字たち
第2回は、ギャップを知る数字の位置づけです。
さて、このギャップを把握するために
まずはイメージが付きやすい説明をします。
基本的に、このギャップの最終的なものは
会社の利益です。
会社は営利法人、つまり利益を上げることが
目的の人の集まりです。
社会的な意義や、人のためという考えはあっても
起業である以上、利益を上げなければいけません。
あくまで利益を上げてこそ、目的に向かうことができます。
つまり、経営レベルで言うと、会社の利益がまず計画に必要です。
例えば、今年の税引き前利益を1,000万円にふやすという計画があり
期が終了したら1,200万円の利益になったため、
目標を達成することができたと考えます。
ただし、このような大きな目標を基準にすると
1年たつのを待つしかありません。
また、従業員などからすると計画の規模が大きすぎるので
どうしたらよいのかわかりません。
そこで、一般的によく用いられる説明は、
会社の利益 ⇒ 部の利益 ⇒ 課の利益 ⇒ チームの利益のように
細分化させることで、個々人の目標に分解することができるというものです。
この説明は、全体像を伝えるときにはイメージがしやすいですが、
現実問題から言うと、大企業でないとあまり意味がありません。
中小企業では、あまり細分化していない場合が多く、
また、あまり細分化するとフットワークが重くなり
効果的でないなどの理由もあります。
そこで、中小企業の場合は、
こういった説明の会社の利益 ~ 課の利益あたりまでまとめて、
会社の利益と考えてしまいます。
その時に、この会社の利益を得るためには、
各人がどのような行動をとれば達成できるのか?という
計画を立ててしまいます。
社長から新人までの距離が非常に近いことこそが
中小企業のメリットです。
そのため、社長と新人が相談しながら決めると言ったことも可能です。
例えば、お客様獲得が、訪問営業型の会社の場合、
継続受注100%、新規受注10件UPのように考えます。
ポイントは、この目標が達成できていれば、
経営計画が達成できるといった具合に、
各人の計画などを決めることです。
そして、この例のように必ず、数字をつけることです。
計画にを立てるときに数字を入れると、
上手くいかなかったときのことを心配される場合が多いですが、
そんな心配はまったくありません。
そもそも最初からうまく計画が立てれるわけはありませんし、
計画通りにいかないだろうから、計画を立てるのです。
ただし、ここに数字がないと、頑張る!などの
結果のわかりにくいものになります。
きちんと計画に数字をつけておくことが大事なのです。