●ストレスの状況を「外在化」してみる〜認知行動療法応用〜 | よりよいメンタルヘルスケアを目指して〜心を健康にしてよりよい人生を送ろう〜

よりよいメンタルヘルスケアを目指して〜心を健康にしてよりよい人生を送ろう〜

うつ病、パニック症、不安症、人間関係がうまくいかない、家庭環境に問題がある、などさまざまな「心の問題」について問題解決カウンセリングを行います。ただ話をお聴きするだけでなく、カウンセラーと「共に」に改善策を見つけ出していきます。

人がストレスを受けるのには

「認知」が関わっているということを
以前お話致しました。
(詳しくは認知行動療法の考え方をご覧下さい)

では、ここからは具体的に
どのようにストレスと向き合っていくかについて
一緒に勉強していきましょう。

そのためにまず必要なのは

「ストレスの外在化」です。

外在化?

大丈夫、決して難しくありません。
つまりは「現状を紙に書き出してみる」ということです。

このことによって「今の心の動き」を整理することができます。

一つ一つステップを踏んで実践していきましょう。





【ストレスの外在化の5つのステップ】


① ストレスの具体的な状況を記す


今受けているストレスについて
「客観的に」かつ「具体的に」記してみましょう。

「今日嫌なことがあった」はちょっと曖昧です。

具体的には
「今日職場でデータを入力しているときに、上司から、
『もっと早く終わらせてください』と言われた。」

という書き方です。

ここでの注意は「主観的な形容詞は書かない」ということです。

たとえば「上司から嫌味たらしく言われた」というような形です。
ここでは事実を客観的に書くことを心がけましょう。


② そのときどう感じたかを記す


率直に何を思ったかについて記します。

先の例で言えば
「上司は私のことが嫌いなんだ」
「私は仕事ができなくてダメな人間なんだ」
というようなことです。


③ そのときの気分や感情について記し、点数をつける

「辛い」・・・80%
「悲しい」・・・70%
「不安」・・・75%

というように、感情を言葉にして点数をつけてみます。

こうすることによって、今の自分の気分をより明確に捉えることができます。

④ 行動について記す


「ショックで手が止まってしまった」
「昼食が喉を通らなかった」

というように記入します。

こうすることで、③で記した感情と行動のつながりが見えやすくなります。

⑤ 身体の反応について記す



「涙が出て来た」
「夜眠れなかった」

体に起こった現象を記して行きます。

ストレスは特に行動や、身体反応に現れやすくなってきます。

何がきっかけで起こったのか、
そのことを明確にしていきましょう。

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ここまで外在化のステップです。





より心の動きを分かりやすくするために
上記のような図を用いて記入してもいいでしょう。


ここでのステップでの大切さは
今心の中で起こっているもやもやや不安、ショックさなどを
紙に書き起こして整理するということです。


実はたったこれだけのことでも、
心が楽になることもあります。


外在化ができたら次回「思考の幅を広げる」ということを行っていきます。


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