blogを書けと言われたので今回は「道具」の話。

 道具。
 生活に必要な器具。或いは仕事・作業に使う用具。
 ……ってことです。
 ま、周りを見回せば様々な道具に囲まれていることに気付くでしょう。
 この文章を打っているパソコンとか、ね。

 私は道具を大事にします。
 んー。何でだろう?

 振り返ってみると、親や師の教えに多大な影響を受けているから、でしょうか。道具を粗く扱う、或いは道具に対し敬意を払わないと、何らかのしっぺ返しが来るぞ! 的な話でした。道具を粗末に扱うと上達しない、とか、悪い事が起こる、とか。それは〈道具に対して敬意を払うことで、正しい使い方や礼儀が身につく〉という助言だったと思います。同時に、日本人などが抱く〈万物に神・精霊が宿っている心理〉が働いているようです。道具に宿っている何かを尊び、丁重に扱う心。個人的に、とても大切なことだと感じています。

 ただねー。
 道具を大事にする = 道具を使わず、大事に保管する、じゃないんですよ。
 道具は使ってナンボ。
 食器だって、家具だって使い込むことで味が出ますしね。それに文具や工具は愛着が湧くし、使い慣れることで更に上のパフォーマンスが出来るようになります。服やバッグ、靴、アクセサリもそう。スポーツ用のシューズやグッズ。あ。自転車、バイク、車もカスタマイズ必須。もちろんこの他の道具も然り。道具は使わないといけないのです。

 だから私は、道具をガンガン使い倒します。
 仕事道具のパソコンやカメラ、筆記具なんかも。
 うちに連れ帰ってやることは〈調教〉です。
「君ら、うちのコになったんだから、私にとって使いやすい状態になりなさいよ」って感じに、ガンガンセッティングします。ある程度設定が終わったら、次は用途別に細かく微調整を繰り返すのが肝要。アプリケーションなんかの仕様変更とかもありますからね。その度に調教ですよ、ええ。

 あ。楽器もそうだなあ。
 ギターとかベースとか、うちにやって来た途端に調教です。
〈うちのコにおなり?〉って感じでありまして、衣装をはぎ取り……じゃない。ストラップピンや弦を交換、調整します。何故なら、ショップさんの調整だと、上手い人用のセッティングなので私にゃ扱いづらいからです。うわ、書いてて悲しくなったわ。
 調整後はガシッとボディを掴んでまっ正面に向き合い、こんこんと言い聞かせます。
〈キミはうちのコになったんだ。だからここんチの鳴り方にならなくちゃいけないんだヨ? ドーユーアンダスタ~ン?〉って感じ?
 6弦だろうが8弦だろうが全く同じです。
 んで、調教後に弾くのは〈ジョニー・B・グッド〉〈Get Up I Feel Like Being a Sex Machine〉からだったりして。あ。8弦でストラミングかますと、意外とよい音が出ますよね。弦のテンションのせいかしらん?

 

 ※このコもあのコもさんざん調教済み。

 ――ってことで、人間というのは道具にすら魂や神の存在を感じ……っていうか、擬人化しちゃう習性があるっぽいのでした。
 不思議なことに、道具側もそれが分かっている(!)のかきちんと答えてくれることが多いように思います。意外と身に覚えのある方もいらっしゃるんじゃないかなぁ?

 だから、道具は大事に、そして使い倒しましょう。
 きっとよいことありますよ。