最近、池波正太郎氏の真田太平記を読んでいます。
池波正太郎氏の公式サイトを見ると名言集があり、共感した名言をひとつ、引用します。
すべてがわかったようなつもりでいても、双方のおもいちがいは間々あることで、
大形にいうならば、人の世の大半は、
人々の〔勘違い〕によって成り立っているといってもよいほどなのだ。
『真田太平記 五』 池波正太郎
うちの祖先が、真田に登場する海野六郎の家系で父方は海野姓をまだ受け継いでいます。
そのため、架空だの言われる海野六郎が私にとっては一番、楽しみな存在なわけでして、海野が出る歴史小説、特に関ヶ原の合戦などは、つい手にしてしまいます。
父が何やら時代劇ばかり見ては、何やら家系図や家紋を沢山の画や巻物から漁りだしたりしていた記憶も懐かしく、
当時は「御紋、家紋だのが何なんだろ?」とか不謹慎な事を思っていました。
真田軍は十勇士として作品によく出て来ますが、両親からは猿飛佐助と海野六郎の話ばかり聞かされていて、肝心のヒーローなる真田幸村の話を余り聞いた事がありません。
十勇士は、厳しい戦の陣の中、大勢に向かって少数精鋭で敵を出し抜いたエピソードが面白いです。
十勇士すべて、何かに秀でた個性があり、海野六郎は主に幸村の右腕として参謀役として奇抜な妙案を提案したりしていたそうです。今でいう「創意工夫」の知恵袋を持っていたような感じでしょうか。
真田幸村、海野六郎の時代を想像するにつけ、架空だの言われる海野六郎が私にとっては一番、楽しみな存在として海野が出る物はワクワクします。
多勢に少数精鋭で敵を出し抜いたエピソードの一つ…
敵が四方八方で見張りをしている近くに真田勢がなんとか敵の目をかいくぐって山越えをし、進むといよいよ川にぶちあたってしまいます。
川を進むことは出来ても攻められたら逃げるに不利。
これを先読みし、敵は川に誘き寄せたのです。
そこで悩んだ真田勢、海野六郎が妙案を出します。
今は夜更け。音に騙されるであろう。
川を進むように見せかけて敵を引きつけ
その最中に裏山を進軍しよう。
今の時代のように自衛隊やらがロープやヘリを貸し出したりはしない時代。笑
真田勢は縄と石で川向こうまで音を響かせる仕掛けを張り巡らし、この音に敵が「真田が攻めて来たぞ!集まれ!今こそ一騎打ちに致す!」とまんまと騙された所を悠々と裏山を通り見事に何万もの軍を交わしたとか。
昔は今のように考える前から何でも便利な道具が揃ってはいない。
だからこそ知恵をひねり出せたのだろうし、成功した時、その知恵は更に次の挑戦へのステップアップに繋がったような気もします。
戦国時代を思うにつけ、今の平成の世、生きるに愛別離苦の苦難こそあれ、少なくともある意味では戦国時代よりは恵まれている。
代わりに真の幸福感を感じる心の豊かさは失われつつあるかもしれません。
そんなことを考えながら、久しぶりに植物画のデッサン練習をしてみましたが、疲れもたまっている上にやらねばならない製作品が山のように積まれ…
集中できずに諦めました。
全体の10分の1しか描いてない
画力が低下している事に失望中です。
ゆっくり描きたい…。
気分を切り替えて…
イラストに変更。笑
わたしの尊敬する画家のディック・ブルーナ氏のミッフィー完成までの手間暇や工夫について。
一見、シンプルで単純なあのイラストが実は物凄ーく、計算され尽くした何層ものフィルターを重ねて出した色合いだったり、画線のでこぼこ線すら計算し尽くされている無駄がないシンプルな美には深く感銘を受け、私を魅了してやみません。
疲れるとブルーナ氏の製作秘話の本を手にしていたりします。
そんなわけで、ちょっとほのぼのした親子雪だるまを描いてみました。
刺繍図案で、ハンドメイドのブックカバーなどに使おうかな。
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