表紙の「一生お金に困らない「富」のマインドセット」という一文に惹かれて購入を決めた。

「具体的なアドバイスではない、普遍的な真理」(p.294)という言葉がまさにピタリな本。

 

もっと早く、若いうちに出会っていたかった本

 

 

■これからの自分はどうしたらよいか

 ・今までの自分の人生観、仕事観が間違っていたのではないかと思った

  独りよがりな仕事を周りに押し付けていたのかもしれない

  では、今後どうしたらよいか

 ・競合他社について考える、お客様の立場になって考える

 ・自分の頭の中にある漠然としたものを言葉にすることの助けになった

 ・身につまされる

 ・自分がわかっていると思っていた世界が、実は自分の思い込みだったのかもしれない、恐怖

 ・自分の思い込みの激しさに驚いている

 ・投資についても、何の根拠もなく『上がる』や『下がる』と思い込んで投資している

 ・足るを知る者は富む

 

■響いた言葉(抜粋)

はじめに(p.3)

 ・お金とうまく付き合うには、頭の良さより、行動が大切だ

 ・ロナルド・ジェームズ・リード 清掃員が800万ドルもの資産を残した

 ・お金との賢い付き合い方は、「人間心理」から学べる

 ・歴史は繰り返さない。繰り返すのは常に人間である (ヴォルテール)

 ・必要なのは、人間の欲望や不安、楽観主義の歴史を学ぶこと

 

第1章 おかしな人は誰もいない(p.23)

 ・人はお金を扱うときにおかしなことをする。

  だが、おかしな人は誰もいない(p.24)

 ・お金に関する個人的な経験は、

  世界で起こった出来事の0.00000001%程度にしか相当しないだろう。

  だがそれは、あなたの考えの8割を構成している。

 ・「貯金」「投資」の世界では、誰もが初心者

 

第2章 運とリスク 何事も、見かけほど良くも悪くもない(p.39)

 ・リスクと運は区別するのがとても難しいものだ

 ・私たちはウォーレン・バフェットを目指してはいけない

 ・誰かを絶賛して「こんなふうになりたい」と憧れたときや、誰かを見下して「こんなふうにはなりたくない」と思った時には気を付けること。加えて、誰かの成功や失敗の原因が100%、その人の努力や判断にあると思い込むことも注意が必要だ。

 ・大切なのは、特定の個人や事例ではなく、もっと大きなパターンに注目することなのだ。

  特定の人物や事例を良い(悪い)手本にしようとするのは危険である。

 ・多数の成功と失敗に共通するパターンを探すことで、実用的な訓練を得られるようになる。

  パターンが一般的になるほど、自分の人生に当てはまりやすくなる。

 ・何事も、見かけほど良くも悪くもない

 

第3章 決して満足できない人たち(p.59)

 ・足るを知ること、十分

  1.動き続けるゴールポストを止めよ

    「十分」の感覚がなければ幸せは遠のく

  2.「富の比較ゲーム」に参加してはいけない

    他人と収入を比較してもきりがない

    比較をしている限り、誰も頂上には到達できない

  3.吐くまで食うな

  4.大きな利益が得られる可能性があっても、危険を冒す価値のないものは多い

 

第4章 複利の魔法(p.73)

 ・ウォーレン・バフェットの経済的成功の秘密は、若いころに経済的基盤を築き、長期間にわたって投資し続けたことにある。バフェットの投資の技術は優れている。だが、成功の最大の要因は“時間”だった。これが複利の力だ。

 ・複利の力は、あなたの創造をはるかに上回る

 ・投資の最重要アドバイスは「黙ってじっと待て」

 

第5章 裕福になること、裕福であり続けること(p.88)

 ・裕福さを保つ方法…倹約と心配性

 ・お金を得ることと、それを維持することは別物

 ・投資で絶対避けたいのは、市場からの退場

 ・バフェットが何をしなかったか

   投資に熱中するあまり過度の借り入れをすることはない

   パニックになって売りに走らなかった

   ビジネス上の評判も落とさなかった

   特定の戦略や世界観、トレンドに固執しなかった

   他人の金にも頼らなかった

   燃え尽きて投資を止めたり引退したりすることもなかった

 1.大きなリターンを得ることよりも、経済的に破綻しないことを目指す

 2.あらゆる計画でもっとも重要なのは、計画通りに進まない可能性を踏まえて計画すること

   人間が計画すれば、神が笑う

 3.未来に楽観的であれ

   × 物事がうまくいくと信じること

   〇 たとえ途中で不運に見舞われたとしても、長期的に見れば物事は自分が望む方向に進むと信じること

   短期的には失敗しても、長期的には成功できる

 

第6章 テールイベントの絶大な力(p.105)

    5割の確率で失敗しても、富は築ける

 ・少数の事象が結果の大部分を占めることがある

 ・ディズニーを成功に導いたのは“400分の1”の作品

 ・全体の1%以下の行動が、投資の成否を決める

 ・恐怖の瞬間にどう対応するかで決まる

 ・天才的な投資家の定義とは、「周りの人たちが我を忘れているときに、当たり前の行動を取れる人」

 ・半分以上失敗しても、成功できる

 ・ジョージ・ソロス 重要なのは、正しいか間違っているかではなく、正しいときにどれだけたくさんお金を稼ぎ、間違っているときにどれだけ損失を抑えるかだ

 

第7章 自由(p.125)

 お金から得られる最高の配当とは、「時間」をコントロールできるようになること

 ・何が人を幸せにするのか

   思い通りの人生を送れること

   好きな時に、好きな人と、好きなだけ、好きなことができる

 ・「人生を自分でコントロールしている」

 ・仕事そのものは好きで、熱心に働きたいとも思っていた

  しかし、自分でコントロールできないスケジュールに従ってまで好きなことをするのは、嫌いなことをしているのと同じだった

 ・心理的リアクタンス

  人は、自分が主導権を握っていると感じたいのである。つまり、運転席に座りたいと思っている。だから、誰かから何かをするように仕向けられると、急に無力感を覚える。自分で選択したのではなく、他の誰かに指示されたと感じるからだ。そのため、その行動そのものは好きだとしても、拒絶したり、他の行動を取ろうとしたりする

 

第8章 高級車に乗る人のパラドックス

    誰も持ち主には関心を示さない(p.139)

 ・高級品を身につけても決して人から尊敬されたりはしない

  -特に君が尊敬してもらいたい人からは

 

第9章 本当の富は見えない(p.143)

 ・ウェルス(富)とリッチネス(物質的豊かさ)の違い

 ・富を築くために必要なのは自制心

 

第10章 貯金の価値(p.153)

 ・富を築くには収入より貯蓄率が大切

 ・収入-エゴ=貯蓄

 ・テクノロジーによってあらゆるものが結びつく「ハイパーコネクテッドワールド」

 ・ソフトウェアが世界を食い尽くす

 ・現代では、知性は確実な強みにはならないが、柔軟性は確実な強みになる

 ・テクノロジーに取って代わられた世界では、競争で優位に立てるのは、コミュニケーション力や共感力など、数値で表しにくいソフトスキルを持つ人材

 ・柔軟性があれば、キャリアでも投資でも、良い機会を待てるようになる。

  必要なときに備えて新しい技能を身につけやすくもなる。

  自分のペースで向いている仕事を探し、自分の居場所を見つける余裕も生まれる。

  落ち着いて日々を過ごせることで、視野を広げ、

  それまでとは違った視点で人生を捉えるチャンスが増える。

 ・柔軟性こそ、知性だけでは勝てない現代における最強の武器になる。

  時間や人生をコントロールできることは、世界でもっとも価値のある「通貨」になりつつある。

  だからこそ、私たちは目的がなくてもお金を貯められるし、貯めるべきなのだ

 ・理性的になり過ぎないこと

 

第11章 合理的>数理的

    冷徹な数理的思考より、おおまかな合理的思考がうまくいく(p.165)

 ・人は、最善策ではなく、腑に落ちる方法を選びたがる

 

第12章 サプライズ!(p.179)

 ・この世界では、前例のない出来事が常に起きている

 ・世界にはサプライズが潜んでいる

 

第13章 誤りの余地

    もっとも重要な計画は、計画通りに進まない可能性を想定した計画である(p.199)

 ・余裕のある計画が、勝利をもたらす

 ・戦略の基本は「謙虚さ」にある

 ・失敗してもまた挑戦できる余力を残しておくこと

 

第14章 あなたは変わる

    長期計画は見かけよりも難しい(p.217)

 ・人は未来の自分をうまく想像できない

 ・長期的なファイナンシャルプランを描く際に、心に留めること

  1.極端なファイナンシャルプランは避ける

   複利は、何年、何十年もかけて成長させると最大の効果を生み出す

   これはお金だけでなく、キャリアや人間関係にも言えることなのだ

   鍵を握るのは持続性

   現役時代に、貯蓄、自由時間、勤務時間、家族と過ごす時間などをすべて適度にすることを目標にすれば、極端な場合よりも、計画を継続しやすく、後悔もしにくくなる

  2.「過去の自分」の囚人になってはいけない

   サンクコストとは、すでに投じられた回収不可能なコストのことだ

   サンクコストは、未来の自分を過去の自分の囚人にしてしまう

   必要な場合は、思い切って捨て去るべきだ

   古い計画を捨てて軌道修正するのが早ければ早いほど、複利の恩恵も得やすくなる

 

第15章 この世に無料のものはない

    代償を払わずにリターンを得るような泥棒になってはならない(p.227)

 

第16章 市場のゲーム

    「別のゲーム」をしているプレイヤーから学んではいけない(p.241)

 

第17章 悲観主義の誘惑

    悲観論は楽観論よりも賢く、もっともらしく聞こえる(p.255)

 ・あなたも私も、悲観論が大好き

 ・人類はリスクに適応する。それを忘れてはいけない

 ・「私の人生への期待は、21歳の時にゼロになった。

  それ以来、身に起こる全てはボーナスみたいなものだ」

  (スティーブン・ホーキング博士)

 

第18章 何でも信じてしまうとき

    なぜストーリーは、統計データよりも強力なのか(p.276)

 ・私たちは年齢に関係なく、限られた世の中への解釈で自分勝手に世界を説明しようとする。

  独自の視点と過去の経験に基づいて(たとえ限られた経験であっても)、

  もっともらしい説明を捻り出して理解しようとする。

  そして、私たちは世の中について間違った理解をしている。

  世の中について、自分が思っているよりもはるかに少ない知識しか持っていないからだ。

 ・選択があるところには意図がある

 ・誰もが、この複雑な現実世界を理解したいと思っている。

  だから、自分の知らない世界とのギャップを埋めるために、都合よく、

  独自のストーリーをつくり上げてしまうのだ。

 ・市場やビジネスまでコントロールできると思うな

 ・スタートアップ企業が成功するかどうかは、その会社がどのくらい努力するかと同じくらい、競合他社の業績や市場の変化に左右される

  にもかかわらず起業家は、自分がもっともよく知っていること、つまり自らの計画や行動、資金調達の可能性や、身近な脅威や機会だけに注目しようとする

  そして、それ以外はよく知らないために、競合他社の影響がほとんどない未来を想像してしまうのだ

 

第19章 お金の真理(p.293)

 ・物事がうまくいっているときには慎重に、うまくいかないときには寛容に

  何事も、見かけほど良くも悪くもない

 ・エゴを減らせば、豊かになれる

 ・「夜、安心して眠れること」を優先してお金の管理をすべし

  「この方法で投資をすれば、私は安心して眠れるだろうか?」と自問すること

 ・投資で結果を出すための最大の秘訣は、時間軸を長くすること

 ・うまくいかないことがあっても問題ないと考える

  半分は間違っていても、資産は増やせる

 ・自分の時間をコントロールするためにお金を貯め、使う

  ファイナンスの世界がもたらす最高の配当は、好きなことを、好きなときに、好きな人と、好きなだけできること

 ・他人に富を見せびらかさず、誠実に人と接しよう

 ・貯金をする。ただ貯金する。貯めるのに特別な理由は必要ない

 ・成功のために必追うな代償を見極め、それを支払う準備をする

 ・「誤りの余地」を何よりも大切にする

  ゲームに長く参加し続けるための重要な手段

 ・極端な経済的判断は避ける

 ・リスクを好きになること。リスクは、時間の経過とともに利益を生む

 ・自分がしているゲームを明確にする

 ・多様な意見を認める

 

第20章 告白(p.305)

 ・お金に関する最大の目標は、常に「経済的自立」だ

 ・経済的に自立していれば、自分の判断ひとつで、いつでも人生の道を大きく変えられる。好きなことを、好きな人と、好きな時間に、好きなだけできる。

  これ以上に重要な経済的目標はあるだろうか

 ・「真の成功とは、ラットレースから抜け出して、

  心の平穏のために生きることである」

 ・私の投資戦略が頼りにしているのは、高い貯蓄率、忍耐力、「世界経済は今後数十年にわたって成長を続ける」という楽観主義である

  特に最初の2つを考えることに投資活動のほぼすべてを費やしている

 ・妻と私は、夜にぐっすり眠るために最大限の努力をする

 

訳者あとがき(p.319)

 ・お金についての普遍的な真実や知恵

 ・真に豊かな人生をもたらしてくれるのは、自分の思い通りに毎日を過ごせること