今年で社労士登録から30年。
ある記事を読んで、自分が社労士を目指した頃のことを思い出しました。
これは、資格の話ではありません。
自分が「どうしてこの仕事を続けているのか」、静かに振り返ってみた記録です。
あの頃のことを思い出して
たまたまネットで目にした記事がきっかけで、少し昔のことを思い出しました。
せっかくなので、私が社労士を目指した頃の話を、短く書いてみようと思います。
私が社労士として登録したのは、平成7年(1995年)。今年でちょうど30年になります。
ただし当時は会社員で、「勤務社労士」としての登録でした。本格的に独立開業したのは2009年です。
大学を卒業して富士通の子会社に入社し、人事・採用を担当していました。
毎年30〜40人の新卒採用を一人で担当し、朝8時から夜10時まで働く毎日。
いま振り返ると、かなりハードでしたが、それが当たり前だと思っていました。
立ち止まったとき、見えたもの
やがてバブルが崩壊し、採用業務が激減。
人事制度の見直しや評価制度の整備といった業務に変わり、少しだけ時間に余裕ができました。
そのとき、「何か専門性を身につけたい」と思い、社労士という資格に興味を持ったのです。
1回目の試験は不合格。当時は記述式もあり、合格率も7%と、難易度が上がった年でした。
2回目の試験では、「もう後がない」と思って、本気で取り組みました。
昼休みも含めて勉強に集中し、模試でも上位に食い込むようになり、1994年に合格できました。
職場の後輩に「桐生さん、ずっと勉強してましたね」と言われたことを、今でもよく覚えています。
このとき、将来社労士として独立するなんて考えていませんでした。
でも、あのとき少し立ち止まって、自分の将来に目を向けたことは、結果的に今につながっている気がします。
「この仕事、今は身近じゃないけど…」
開業して間もない頃の話も、思い出しました。
高校生にいろんな職業を紹介するイベントに参加したことがあります。
社労士のことを知っている生徒は、当時の私と同じく、ほとんどいませんでした。
「なんの仕事か分からない」「税理士と何が違うの?」という反応ばかり。
でも、企業の仕組みを支える仕事、働く人の安心を守る仕事だと説明したとき、ある生徒がこんな感想をくれました。
「今の自分の身近じゃないけど、大切な仕事ですね」
この一言は、今でも心に残っています。
たとえ誰かの目に触れなくても、たとえ名前すら知られていなくても、
「大切なことを静かに支える」――
社労士という仕事は、まさにそんな役割だと私は思っています。
最後に
このブログを書いたのは、自分の原点を思い出したくなったからです。
そして、いま社会の中で立ち止まっている誰かに、そっと届けばいいなとも思っています。
焦らず、立ち止まって、また一歩。
そんな積み重ねで、私は今の場所にたどり着きました。
読んでくださって、ありがとうございました。



