TED関係者として話すはずが、クラスでぼっちだった時代から何も変わっていなかった件(映像アリ) | ヨーヨー世界チャンピオンBLACKオフィシャルブログ「BLACK’s Yo-Yo life」 Powered by Ameba

TED関係者として話すはずが、クラスでぼっちだった時代から何も変わっていなかった件(映像アリ)


先日、Google+のハングアウト機能を使った、
TEDについてのオンラインディスカッションに参加しました。


※Google+ ハングアウトとは?

Googleさんの提供するSNS 『Google +』 における機能のひとつで、
Skypeのようにビデオチャットをすることが出来ます。

複数名でのビデオチャットもでき、一般公開の設定にすることで
生放送番組のように使用する事もできます。

SkypeのビデオチャットとUstreamを合わせたような感じですかね。

>> Google + ハングアウトの使い方


今回は同機能を用いて、
世界的に注目されているカンファレンス 『TED』 についての
オンラインディスカッションに参加させていただきました。


同ディスカッションは、毎週月曜日11:00pmからNHKで放送されている 『TED meets NHK スーパープレゼンテーション』 に合わせ、視聴者の方がより番組を楽しめるように、またTEDについて多くの方に深く知ってもらえるようにと、番組放送前の10:00pmから番組開始の直前まで行っている生放送です。

言わば、Mステの前のミニステ、といった感覚でしょうか。


僕は、過去3回のTEDxイベントの出演者、そして先日のTED Global Talent Searchの出演者として、出演者ならではの視点からTEDについて話してほしい、という形で声をかけていただきました。


が、なんと本番直前に原因不明の機材トラブルが発生。
なぜか僕一人、ディスカッションへ入れないという状態に。

気付くと放送開始の時間を回っていたのですがそれでもトラブルは解決せず、僕以外の皆さんが楽しく会話している様子は見えているのに、そこに僕は加わることが出来ないという、なんか学生時代にクラスメイトの会話に入れず一人ぼっちだった光景を思い出すような事態に陥ってしまいました。

敏腕スタッフの方々による懸命なサポートのおかげもあり、十数分後には何とかディスカッションへ参加することができましたが、いきなり放送中のさなかへ割って入った格好でしたので、カメラアングルなどもずれた状態の参加となってしまったことをお詫び申し上げます。


さて、そんなこんなでしたので、一人で内心慌てており、まともな受け答えが出来たのか出来ていないのか分からないのが下の映像です(笑)

放送後にこれはいかんと反省し、改めて返答を文章に書き起こしたものも、下に添えておきますね。





TEDのことは、どうやって知りましたか?


初めにTEDの存在を知ったのは、
3年前のTEDxYouthDay@Tokyoでした。
(15才以下?のYouth世代によって運営されたTEDのローカルイベント)

登壇者の中に友人がいて、
「エンターテイナーを探しているらしいんだが、お願いできないか?」
と声をかけてもらったのがきっかけです。

当時はTEDのことは全く知らず、終わった後も、
正直、TEDの何たるかについては、あまり深く理解していませんでした(笑)

その半年後にTEDxTokyo2011にも登壇させていただいたのですが、
終了後に想像以上の反響をいただき、その反響を受けて初めて、
どうやらすごい事だぞこれは、とようやく気付いた、というのが本音です(笑)

ちなみにTEDは登壇者だけでなく観覧者にも各界の著名人が多く(会場には、限られた招待客しか入場できません)、そういった方々に自分を知ってもらえて、つながりを持つことが出来たというのも、TEDを通じ得られた、とても大きな事です。


今回、本家TEDのキュレーターであるクリス・アンダーソン氏が来日していましたが、何かアドバイスを受けたりはしましたか?



今回に限って言えば、特にアドバイスは受けていません。
むしろ、その逆と言えるかもしれません。

昨年のTEDxTokyoにおいては、主催のパトリック氏と相談し、
前半がトーク、後半がパフォーマンスという構成で臨みました。

おそらくは、僕が今日に至った背景や歩んできた道のりについて話して欲しい、
という意向があったのだと思います。

しかし今回は、本場のTEDで発表の機会を持てるかもしれないチャンス。
大きなチャンスですから、自分が最も得意とする言葉、表現手段を用いたい。
その言語とは、英語でも日本語でもない、パフォーマンスそのものであると思いました。

そこで今回は、トークは一切無し、パフォーマンスのみで全てを表現したい、との思いで臨みました。

そういう意味では、昨年もらったアドバイスとは逆の事をしたと言えるかもしれません。


今回のプレゼンテーションを通じ表現したかった事、伝えたかった事は、どんな内容ですか?



僕が行ったのは、ヨーヨーを使ったパフォーマンスです。

世界中で僕しかできない、僕だからできる事をしたいと思い、今回の演技を作りました。

その背景や伝えたかったメッセージはいろいろあるのですが、
長くなるので今回は伏せさせてください(笑)
(映像内でも触れていません)


TEDにおけるプレゼンテーション体験はいかがでしたか? 他の場所でのプレゼンテーション等と比べ、TEDならではの違いや挑戦などはありましたか?




場としての特徴としては、
登壇者だけでなく、スタッフ、そして聴衆の皆さん全員が、
「いいものを作ろう!」という気持ちで満ちあふれているという事です。

『登壇者=表方、スタッフ=裏方、聴衆=お客様』といった区別がある意味薄く、
立場は違えど、全員が協力し合って、よりよいプレゼンテーションを作り上げ、
それをシェアする事によって、みんなでハッピーになろうよ、という気持ちを強く感じます。

当日、あるスタッフの方が「今日はスピーカーの方が最優先ですので~」と、
さらっと、さも当たり前にように軽く言ってくださったのが印象的でした。


また、スピーカーの立場で言うと、
TEDの特徴である、厳しい『時間制限』は、
スピーカーの人生を変えてしまう力を持っていると思います。

TEDに登壇される方は各界の著名人ばかりで、
1時間、2時間の講演もザラ、という方も多いと思います。

しかしTEDにおいてはそのような長い時間は与えられず、
数分程度のごく短い時間しかもらえません。

世界的に注目される場所で、語りたいことは山ほどある。
けれど、与えられた時間はわずか数分。

こうなると、嫌が応にも、内容はブラッシュアップされていきます。
もはや、限度を超えたブラッシュアップと言えるかもしれません。

こうして研ぎ澄まされたプレゼンテーションは、
それ自体が、スピーカーという一人の人間を代弁するものであると思います。

少なくとも、昨年のTEDxTokyoへ向けプレゼン内容を考えた際、
僕はその過程において、自分が何者であるかを見つけました。

それは自分の芯となり、その後の行動や判断基準に
大きな影響を与えていると感じています。


他のスピーカーの方のトークで、印象に残った物はありましたか?


ごめんなさい、実は当日は、自分の準備などで手一杯で、
他のスピーカーの方のプレゼンテーションは、全く見れなかったんです。

ただ、前日のリハーサルで印象に残っているのは、
イタリア出身の芸術家であるMatteo Ceccarini氏のプレゼンテーションです。

彼のプレゼンテーションは1枚のスライドも使わず、
使った道具と言えば、1枚の写真のみでした。

しかし、僕が印象的だと思ったのはその写真ではなく、
彼のトークスタイルそのものです。

聴衆一人一人と確実に、丁寧に、それでいてとても力強く、
『目を合わせていた』んです。

「目は口ほどに物を言う」という諺がありますが、
彼のプレゼンテーションほどそれを強く実感したことはありません。