「INFINI インフィニ」(2015) 60点
オーストラリア製近未来SFスリラー。
この映画の1つめのキモは「スリップストリーム」=人間瞬間転送技術。
「スタートレック」(1966-69) で普通にやってるアレですな。
資源が枯渇して貧民街と化した地球から、資源豊富な他の惑星に資源を獲りに出稼ぎに行く為、この転送技術を常用する。
しかしこの技術はヒジョーに不安定で、転送先で元通りに再生されなかったり、転送中にウィルスが入る可能性が高い。
主人公ウィットも、奥さんと生まれてくる子供の為にそのリスクを背負い収入を得ようと決心する。
画は凄くシッカリしていて、その世界に没頭出来る。
バイオスーツやヘルメットの形状も素敵なら、
近代的な基地から転送された、廃墟と化した辺境の惑星基地との対比も良い。
薄暗い基地内、狭い通路、手探りで救助に向かわねばならない鉄壁の向う側…緊張感と恐怖感を煽るのも良い。
ただ、この手のSFにありがちな既視感は否めない。
近未来の地球上の貧困感は「ブレードランナー」(1982) な世界、
転送先の惑星基地の閉塞感は「エイリアン」(1979) 、
何が起ったのか分からない凄惨な現場に救助に行く恐怖は「イベント・ホライゾン」(1997) 。
【こっから完全ネタバレ注意】
行った先の惑星で燃料として採掘してる鉱物が、
実はウィルス(有機生命体)で、寄生された人間は凶暴化する、って設定なんだけど…
あれじゃあ転送時のウィルス伝々てハナシはどこ行った
ウィルスカブりでややこしいし、どっちか1つで良くね
てか、最初のウィルス、冒頭のナレーション以外は全然出て来ないし。要らんやん
そして一人、また一人と消える設定なんだけど…
個人設定の説明が浅いので、誰が誰やら。
もっと個人のこと知ってたら「あ"~~このひとまで」と思えるのに。
みんな同じ服着てんだから、もっと個性出して欲しかった。
あとは感染の仕方ね。
血に接触すると感染するんだけど、
銃で頭吹っ飛ばして複数に感染させたり、
(コレはまだ感染方法が分からなかったからしょうがないにしても)
血だらけの現場に素手で踏み込んでいろんなモン触ったり、血も流れ込んでるだろう水溜まりに飛び込んだり…んなん絶対感染しに行ってるようなモンじゃん。
最初に着て来た防護服に手袋すればいいのに~馬鹿ばっかりかと思っちゃったよ。
……そんなワケで途中イライラし過ぎて45点くらいまで点数さがったんだけど
ラストが「そう来たーー」って一気にテンションも点数も上がったww
注:このラスト、予想できたひとはこんなに点数高くないと思いマスww