「スティル・クレイジー」(1998) 73点

以前
レンタルにて鑑賞済み。そのときからのお気に入り。
先日「パイレーツ・ロック」(2009) 観賞後に思い出し、辛抱タマラン

となってポチッた1本を今回再鑑賞。


70年代に一世を風靡した
ブリティッシュ・ロックバンド=ストレンジ・フルーツ。「モット・ザ・フープルより上だ」と豪語する人気ぶりの中、バンド内では喧嘩やイザコザ、薬物問題が絶えず、絶頂期のフェスでの
落雷による停電を “神の暗示” と受け取り解散。
冒頭から軽妙なナレーションの主はローディ=ビリー・コノリー。
「人は失敗から学び知恵をつけていくが、ロックバンドという生き物はどこまでも名声と金とセックスだ」

とあるきっかけで再結成の運びとなるが、メインメンバーであるギタリスト=ブライアンが不在のまま若い新メンバーを向かえていきなり欧州ツアー。
とはいえ絶頂期から20年
…忘れられた人気者に用意されたのは、小さな町の酒場や寂れたライブハウスばかり。

しかもロクにリハーサルもせずに望んだ初ステージは散々な出来で若いメンバーにまで馬鹿にされる始末。
Voのレイ=ビル・ナイ以外は足を洗って20年…なんとか職に着き、音楽からは遠ざかっていたからだ。

いまだ長髪にロンドンブーツ、キラキラメイク不良中年の空回りが激しく、前半は眼を覆うほどの痛々しさだ。

それが場数を踏む内、段々とサマになっていく様子がこの上無くワクワクする。



全曲オリジナルというのも特筆すべき点だ。
70年代風な少し古臭い作りの曲も、過去のルックスも
「こんなバンド居たら、そこそこ売れるんじゃね?」という気がする……てか、結構良い。サントラ買ってしまいそう

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困難にぶつかり諦めかけるたびに、数々の “神の暗示” を受け、立ち直り、仲は深まり、旅は続く。意地やプライドは捨てきれず少年の心を持っていても、誰もが妥協や協調性や寛容さを身に付け、大人になっていく。

そのバランスが、一般人とは少し違うだけ。

若い頃に栄光を勝ち取ってしまった人間が一生をかけて払うツケ。

マネージャーのカレン親子と旅するツアーバスがすこぶる楽しい。トランプに栄光の昔話、自然発生するセッション…


中でも「体の部位のつくバンド名ゲーム」

真剣な話し合いの最中でも「
1点追加
」と、何処までも軽快でコミカル。

ラストのエンドロールまで続くゲーム。観賞後も、バンド名を思いつく度に「
1点追加
」と独りほくそ笑んでしまう
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