2015年9月3日「レジェンド」(2015) プレミア会場にて、トムハ最新画像
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「欲望のバージニア」(2012) 73点
公開時はモチロン劇場で見ましたが、
末っ子シャイア・ラブーフに終始イライラさせられて評価はそこそこww
再見すると…じわりじわりとスルメな味わい。
この地味な茶色い、誇りっぽいトーンに
新葉の緑や抜けるような青空、
ジェシカ・チャスティンの真っ赤なドレス。
鮮やかな差し色がデジタル画像に映える。
もしコレがフィルム撮影だったら
(もしくはフルム撮影風の演出だったら)、
従来の西部劇のような、ありきたりな雰囲気で終わっていたろうと思える。
イヤ何度見てもモチロン、末っ子にイライラはするんだけどもww
兎に角ちい兄ちゃんトム・ハーディが素敵過ぎて。
飲んだくれ暴れん坊長男を眼力で制し、
ヘタレ末っ子による頑愚の始末も着ける。
在庫管理も経営も兄弟の面倒も一気に引き受けて、
欲を出さず、寡黙に質素に…しっかり者の大黒柱。
目立たぬように、はしゃがぬように、似合わぬことは無理をせず…
兎に角頼りになるちい兄ちゃんしかも不死身ww
喧嘩と眼力は最強、でも女にはめっぽう弱い。
…世の中に、こんなにオトコマエの男、居ますかって~の。
正に男の中の男真の理想像
終始カーディガンのポッケに手を突っ込んで猫背のテディベアちっくなフォルムも、
スタンドカラーの第一ボタンまでぴっちり止める律儀さもタマランww
企画段階ではジェームズ・フランコ/ライアン・ゴズリングで兄・弟だったらしい。
そっちも見てみたい気もするが…ちょいと甘過ぎるかな。
屈強な兄二人 vs 華奢な末っ子、という画ヅラは
今回のキャスティングのほうが活きたろうね。
初見では大人しすぎると思ったゲイリー・オールドマンも、
きっちり筋を通すギャングのボスで、静と動の使い分けが絶妙。
ガイ・ピアースに至っては、その偏狂悪代官ぷりが
「プリシラ」(1994) に次ぐ素晴らしい怪演。
コレだよ、コレが彼の底力。