「NO ノー」(2012) 59点

フリーの広告マンであるレネ=ガエル・ガルシア・ベルナルを主軸に、
1988年のチリで実際に起きた独裁政権の是非を問う国民投票のお話。

普段はコマーシャルフィルムの企画・製作に携わるレネが
独裁政権反対派=「NO」派の古い友人からTV放映用映像を見せられる。

始めは意見を聞かせてくれ、という依頼だったが、
日頃から独裁政権に疑問を抱いていたレネは
次第に「NO」派の映像制作にのめり込んでいく。


……見始めて、あまりの政治色の濃さに
「失敗した
」
と思った。かなりメンド臭いやつを引いてしまった…
と。でも見進めるうち、だんだん面白くなってきた。


マスメディアを使い、いかに民衆の意識を変えるか。「NO」派の勝利なんて奇跡でも起きない限り無理…と言われる中で
政治的プロパガンダに立ち向かう若き情熱。


「NO」派の映像制作に関わる全員が
非国民と弾圧されるのを怖れ、
職場や家族にまで隠れて秘密裏に活動する。


だが噂が広まるのは早く、
タチの悪い脅しや嫌がらせは家族にまで及んでいく。

悲惨な目に遭いながらも命懸けで、
ひたすら明るい楽観的未来志向を映し続ける。

「反対派・賛成派の双方が平和に暮らし、職業を選択する権利がある。皆に居場所があれば、国は栄える。」
人々は明るい宣伝から勇気を得て

独裁政権に楯突く恐怖を克服した。

クリストファー・リーブ
ジェーン・フォンダ
リチャード・ドレファス
ハリウッドスターたちもこぞって「NO」派を表明し実際の当時の映像で登場していた。


実際に当時のコマーシャル映像や
実録の乱闘ニュース映像が映画全体の三割を占めている。

それ以外の、この映画のために撮影された“ドラマ”部分も
当時のTV用カメラとビデオテープで撮影されたらしい。


繋ぎの違和感を無くす為だろうが、
劇中のコマーシャル映像なのか
“ドラマ”部分を見ているのか、わかりづらいのが難点。
