こんにちは。数あるブログの中からご訪問あ りがとうございます。このブログは私の個人 的感想や経験なので1例として参考にしてい ただけたら幸いです。


数年前、臨床心理の特別講義を受講しました。教育分野の臨床心理だったのですが、社会人にも応用できる内容だったと思います。講義の中で臨床心理士の先生は「できるだけたくさん相談できる相手をもつことが大切」とおっしゃっていました。子どもの世界は小さいので相談する人も限られると思うのですが、それでも相談できる相手が多いほどその子に選択肢が生まれますし、1人で背負うこともなくなります。そしてそれは大人になっても同じだと私は考えます。


大学院という場所は自身の生活が閉鎖的になりやすいところです。それにはいくつか理由があると思うのですが、私個人的には「研究というのは一人作業が基本なので、他の人と交流する時間が取りにくい」のが大きいように思います。


文系の研究の場合(ここではアンケートなどデータをとることを除外する)、まず資料や文献を大量に読む時間が必要になります。次にどう論文執筆を進めるのか、その構成を考えて作業に入ります。


ただ書けば良いというわけではなく、仮説やら主張やら自分の着地点を決めて執筆しなければなりません。これが本当に大変な作業で、何度も何度も振り出しに戻ったり、中には何年もかかってしまう人もいます。これを1人でやっているとどんどん閉鎖的な生活になっていきがちです。


加えて、就活もしながら論文という人もいますし、普段のアルバイトもあったりでてんやわんやな生活になり精神的にも余裕がなくなる人も多いです。


研究のことなり就活なり研究室の人間関係なり、なにかしらみなさん悩みを持っています。指導教官に相談するほどの悩みではない、あるいは指導教官には言いにくい悩み(逆に教官からしても相談に乗りにくいこともあったりする)ができたとき他に相談する人がいればいるほどメリットはあります。その相談相手が研究室にもいると助かりますよね。


うちのボスはご自身でも院生に指導できる事柄をあえて私やAさん(詳しくは過去記事参照)に任せてくれます。例えば、研究以外の社会的マナーの教育などです。まだ社会に出たことのない院生は社会的マナーが欠けていることがあっても仕方ありません。ただ、今後のことを考えると誰かに教わる必要はあります。


ボスが指導をしても良いのですが師弟関係のような状況ですので、院生も萎縮してしまうでしょう。1度萎縮してしまうと、ボスに気軽に相談なんてできません。


そういった社会に出る前に学んでおいたほうがよいマナー教育を私はボスから任されています。院生と交流しているうちに彼らは色んな相談をしてくれるようになります。ボス以外に院生の状態を知っている人間がいるのは研究室運営にとってもメリットです。


相談できる人を多くもつこと、研究室でいうと指導教官との間に入ってくれる人、そういう人材が研究室にいると院生も心置きなく研究生活を送れるのではないでしょうか。