こんにちは。数あるブログの中からご訪問あ りがとうございます。このブログは私の個人 的感想や経験なので1例として参考にしてい ただけたら幸いです。
とあるインフルエンサーさんが、お菓子を買いに行くのも秘書の仕事なのか?と呆れた様子で発言されていました。いわゆる「おつかい」は秘書の業務に該当するのはおかしいという意見も聞きます。これについては賛否両論あると思います。以下はあくまでも私の意見ですので、決して他の意見を批判しているわけでないことご理解ください。
「おつかい」に限らず雑用(雑務)というのは自分でやるべきでわざわざ人に頼む業務ではないという意見があるのは事実です。飲み物や食べ物なんて好みもありますし、代行して買いに行ってなかった場合また別の店に探しに行かなければいけない、、、面倒くさいし時間は割かれるし自分の買い物ではないのに、昼休みに自分でいけよ、、と思うのは自然な感情です。うちのボスの場合めったに私に雑用を頼みません(あっても年に数回で基本的に自分でされます。デキた上司に感謝)。そんなボスでもどうしても時間がないけど必要というときだけ私にお願いされるのに、面倒くさい時はつい顔に出てしまいます(それを察知して結局ボスが行くことに、反省)。でも、ある院生と出会って雑用について私の意識が変わったことがありました。
彼は他の大学を卒業してすぐうちの大学院に進学してきました。完全アウェイな環境に心配したボスから「たまにでいいから心配事がないか気にかけてあげてほしい」とお願いされました。
穏やかで芸術を愛する彼はみんなの中にいても常に聞き役で、静かにふんふんと相槌をうちながら愉快な場面では可愛らしい笑顔をみせてくれる好青年でした。彼にマイナスな印象を持つ人はいないはずです。そして彼はとても気の利く子で、宴会や旅行の段取りなどみんなが面倒くさいことをいつも率先してやってくれていました。それもみんなの希望をさりげなく聞き出し、知らぬまにやってくれるのです。さらに学業もとても優秀で、研究に厳しいボスですら「彼はほっといてもきちんと成果をだす」と褒めていました。
何度か私のかわりに研究室で必要なコピーや食べ物のおつかいにも嫌がらずにいってくれました。私はある時彼に「雑用も嫌な顔せず行ってくれてありがとうね。でも、面倒くさいって思ってない?」ときいたことがあります。そうすると彼は当たり前のように「したいからです」と答えたのです。口数少ないけれど思慮深い彼が発した「したいからする」というシンプルな言葉には様々な思いが込められているのだとおもいます。自発的だろうと頼まれようと同じやるならイヤイヤやるのではなく気持ちよくやる方が色んな意味でプラスですよね。研究に関する知的な内容の雑用であろうとお菓子のおつかいであろうと(時間が許すなら)シンプルに「自分がしたいからする」という気持ちでやっていてくれていたのでしょう。彼は私の思考にとても良い影響を与えてくれました。
雑用という業務を批判する人がいても矯正してもらおうとは思いません。なぜなら仕事についての考え方は自由だからです。それならば雑用も立派な仕事の一部だという意識で誇りをもってやっている人も自由だと思います。「過度な批判や攻撃」は双方にとって気分の良いものではありません。そういう考えもあるのだなとお互い尊重しそっと見守るスタンス、それが大切なのではないでしょうか。