いつもみなみの風ブログ「みなみの風通信」をご覧いただきありがとうございます。
みなみの風こども園主任&専属カウンセラーで、公認心理師の野間直人です。

カタールで行われているサッカーW杯。
準決勝が行われる日にこの記事を書いています。
日本代表がドイツとスペインに勝ったときはあんなにテンションが上がったのに、
日本がクロアチアに負けてからは、ブラジルが負けようと、ポルトガルが負けようと、なんとも気が抜けて「へ〜」だけで終わっている今日この頃です。

さて、近頃テレビやネットのニュース、ワイドショーを賑わせているのが、
静岡の保育園の保育者による虐待騒動ですね。
みなみの風の園長もそのことについて触れていますので、
参考までにこちらの記事もご覧ください。

今日は、ネタ被りになりますが、カウンセラーとして交流分析の理論で本件について考えてみようと思います。

①こどもと接する時、効果的な自我状態は
「A(Adult 成人の自我状態)」「NP(Nurturing Parent 養育的な親)」


保育という仕事において有効な自我状態は、客観的且つ冷静に物事を判断できる「A(Adult 成人の自我状態)」や、
こどもたちを優しく受け止める「NP(Nurturing Parent 養育的な親の自我状態)」です。
ただNPの自我状態ばかりだと、こどもの身体的・感情的なお世話をしすぎてしまう傾向になることがあるため、「Aで管理されたNP」で、今はお世話をする時、今は見守る時という冷静な判断が下せる状態が
理想的な自我状態と言えます。
また、自分で自分の身を守る、ルールやマナーを身に付ける、という観点から、
3歳児以上になると「CP(Critical Parent) 批判的な親の自我状態」を多少使って注意をする必要があります。

但し、よほどこどもにとって危険な状況でない限り、厳しく「叱る」必要はありません
「◯◯するのは良くないよ」と真顔且つフラットな口調で言ってあげましょう。

また報道によると、先の職員達の対象クラスが1歳児クラスということでした。
1歳児であればなおさら「叱る」のではなく、優しく、あるいは楽しく、
「こっちで遊ぼうよ」とこどもが興味を持ちそうな環境を作って

そちらに誘うなどのやり方の方がより効果的です。


②保育士の自我状態は「C(Child こどもの自我状態)」だった?

報道の内容によると、
保育士たちはバインダーで叩く、別の部屋に閉じ込める、給食を食べないからと押す、
カッターを見せて脅すといったことをこどもたちにしていたとのことですが、
客観性や冷静さに欠け、こどもたちを思いやるどころか、
自分自身の感情に任せてやりたいように振る舞っていることから、
当然上記のANPの自我状態ではないですね。

では、保育士たちはどのような自我状態からそのような行為に至ったのでしょうか。

これは事件の園だけでなくどこの園でも、ご家庭でもあることかと思いますが、

こどもたちが大人(親や保育者)の言うことを聞かなかった時にイラッとしたり、

大人の思惑とは違うことをして、予定通りに事が進まなかった、

時間が押してしまったりして焦ったりガッカリすることがありますね。

そのような場面に直面した時、私たち大人は様々な嫌な感情を感じます。
イラッ(イライラ)や焦り、ドキドキ、ガッカリ、ムカつく・・・等々。

しかし私たちは「相手はこどもだし自分は大人だから」「仕事だから」などと
自分で自分を正気に戻すよう内的メッセージを瞬時に自分自身に送って、
自我状態を好ましい自我状態であるANPに移行させるということを無意識にしています。

ですが、イラッ(イライラ)や焦り、ドキドキ、ガッカリ、ムカつくといった
嫌な感情をそのままに何らかの行動に移したとしたら、
もしかすると怒鳴ったり、強くドアを締めたり、呆然として何も手につかなくなったり、
最悪の場合はこどもに手を上げてしまうかもしれません。

このように自分の感情をコントロールできない状態での自我状態の多くは、
理論的には「C(Child こどもの自我状態)」になります。
Cの自我状態には、
「NC(Natural Child 自然なこどもの自我状態)」
「AC(Adapted Child 適応したこどもの自我状態)」があり、
「AC(Adapted Child 適応したこどもの自我状態)」はさらに
「CC(Compliant Child 従順なこどもの自我状態)」
「RC(Rebellious Child 反抗的なこどもの自我状態」
に分類されます。
(詳しくは、ブログ「今ここを生きる No.15」「今ここを生きる No.17」をご覧ください)

自分自身の思考や行動を振り返ってもらいたいのですが、
自分の思うようにならない時や相手を変えたいと思った時、
つい相手が怒るようなことを言ったりしたり(これはRC
あるいは相手に迎合することで振り向いてもらおうとしたり(これはCC
といったことはありませんか?

もし例の保育士の方たちが、こどもたちが自分の思うようにならない時、
イラッとして相手が嫌がることをしたとするならRCの自我状態ですね。

こどもたちが泣いている顔を撮影して大笑いしたり、
グループLINEで共有していたという信じられない内容もありましたが、
単純に「楽しい」という感情でこれらの行為をしていたのであれば、
もしかするとNCの自我状態なのかもしれません。

あまりにやることが酷いし幼稚だと思われるかもしれませんが、
よく考えてみてください。
こどもって結構残酷なことをそのまま相手に伝えたり、
下品なネタや非人道的な事柄でゲラゲラ笑ったりしてませんか?

Cの自我状態では、客観的な善悪は考慮されないため、
NCの自我状態にいることが多いこどもたちのコミュニケーションでは、
残酷で下品で非人道的な話がごく普通に行われることがあります。

ですが、今回は大人の保育士たちですよね。
あまりにCすぎて、開いた口が塞がりません・・・。


③保育士の資質・要素としての「A(Adult 成人の自我状態)」「NP(Nurturing Parent 養育的な親)」

私たちがこどもの頃は、自我状態のほとんどはCからできています。
とは言え、2,3歳頃になると、こどもなりに今どうすればいいのか、

その場にふさわしい振る舞いや、事の善悪について考えようとしたり、

相手を思いやるような言動が出てきます。
小学校に上がる頃には、授業中は席に座っておく、

相手が話しているときは話を聞く、
出された宿題は忘れずにする、間違った事をした子を注意するなど、
徐々にCの自我状態よりAPといった自我状態で過ごす時間が増えていきます。

ただ、誤解を恐れずに言うと、保育士という仕事に就いている人は、
こどもと一緒に過ごす時間が楽しいから、こどもがかわいいから、
こどもが好きだからと、自分の適性は一旦横に置いてこの仕事を選んだり、
大人とコミュニケーションを取るのが苦手なので、気が楽なこどもに関わる仕事を選んだ、
のように、消去法で保育士という職業を選んだ人がいたりと、
どちらかというとCの自我状態が強く、あまりAやPの自我状態が優位な人は少ないのではないか、
と見ています。(あくまで私の私見です)

ちなみにこのような人の特徴として多く見られるのは、
・事務的な業務や計画的に物事をすすめることが苦手
・決められたことができない(出退勤の打刻や保育計画・振り返りの作成など)
・注意されるとふてくされる、文句を言う、過剰に落ち込む
・場にふさわしくない言動を取ることがある(タメ口や挨拶ができないなど)
・年齢に対して幼い(稚拙な)話し方、内容の会話、服装
といったことが挙げられます。

もちろん全ての職種でこのような人は存在していますが、
こと保育士という職種においては、APの自我状態が適切に使えることが重要な要素になります。

Cの自我状態メインで成長していくこどもたちが、バランス良くAPの自我状態を伸ばしていくためには、
保育士はしっかりとPで保護でき、Aで客観的にこどもの姿を捉え、
PでもAでも、時にはCにでも、いかようにも自我状態を移行させながら
こどもと接することができなければなりません。

ところが元々APの自我状態を上手く使えないC優位の保育士だと、
頑張ってAPを使おうとすればするほどストレスがかかり、
その人のボーダーラインを超えるととたんに自我状態がC(ほとんどAC)になってしまい、
こどもと闘うか、いやいや言うことを聞くかといった対応になります。

どの自我状態を使う傾向が高いかについては、その人のこれまでの人生経験の中でしっかりと強化され、
一朝一夕で変わるものではないため、TEG(東大式エゴグラム)という自我状態分析の質問表は
性格検査として多くの企業などでも使われています。
つまり、Cの自我状態が高く、APの自我状態が低い保育士は、
職業選択の時点で職種をミスマッチングしているということになります。

果たして事件当事者の保育士の方々のエゴグラムはどのような傾向を示すでしょうか。

④「A(Adult 成人の自我状態)」「NP(Nurturing Parent 養育的な親)」が使えないのはストレスが原因かも

エゴグラムなどでAPの自我状が高くても、ストレス状態になると私たちはCの自我状態傾向が高くなります。
Cは私たち自身の根っことなる自我状態であり、本当に追い込まれた時にはCが拠り所となります。
また、Cは私にとっての自分自身となる自我状態で、自己肯定感や自己効力感の源となる自我状態です。

しっかりと自己肯定感や自己効力感が育っているCが備わっていれば、
ストレス状態に晒されたとしても、何とか凌ぐことができるかもしれませんが、
なかなかそこまでしっかりCが育っている人は少ないため、
多くの人はAPが使えないストレス状態になると、イライラしたり落ち込んだりと、
ACの自我状態になっていきます。

イライラや落ち込みは本人にとってあまり心地の良い状態ではないため、
人や状況によってはNCの自我状態を使って面白おかしくこの場面を乗り越えようとするかもしれません。

今回のような事件を保育士個人の問題として切り捨てるのではなく、
職場全体でのメンタルヘルスケアを行うことで、保育士のストレス状態を把握し、
こどもたちが安心して過ごすことができるような環境を作ることも重要な施策です。

保育園・幼稚園・認定こども園でのメンタルヘルスケア施策としては、
・ストレスチェックの実施
・メンタルヘルス教育(セルフケア・ラインケア)
・ICTの導入
・残業、休日出勤、持ち帰り仕事等の削減
・福利厚生の充実
・適切な有給休暇の使用

など、様々なことが考えられます。

運営状況によっては難しい内容もあるかと思いますが、
メンタルヘルス教育については、オンラインで開催する方法もあります。
ぜひ園の上長の方々には、真剣に導入を考えてみられてはいかがでしょうか。

ちなみに、私もメンタルヘルスセミナーを開催しています!!
ご興味のある方は、コメント欄へご連絡ください。


最後に・・・
12月も半ばになり、今年も残すところあと2週間ちょっとになりましたね。
気付けばこれが今年最後の連載となりました。
毎度長々とした記事で、途中で読み疲れた方もたくさんいらっしゃったと思いますが、
伝えたいことが多すぎてついつい・・・😅

これに懲りず来年2023年も「みなみの風通信」と「今ここを生きる」をよろしくお願いします。
余談ですが、来年私はン回目の歳男(卯年)です。

では、良いお年をお迎えください。

+++++ Naoto +++++

 

皆さんこんにちは

巷では連日保育園での虐待、保育士逮捕の衝撃的なニュースが報道されています。

送迎バスや保護者の送迎時の園児置き忘れや今回の虐待

2022年は保育園がニュースで取り上げられる機会が本当に多かったですね。

私たち園を運営する側は、日々こどもたちの安全や保護者の方々の支援、保育の質向上といろいろ試行錯誤しながら奮闘しています。

 

どうすればもっと「こどもたちの成長の機会を奪うことなく」「安全」に保育が行えるか

 

どうすればもっとこどもたちの「人間力」を高め、将来それぞれが豊かな人生を送ることができるような「人格形成」に寄与できるのか

 

こどもたちの成長に不可欠な「大きな環境要因」である私たち保育者は、日々このようなことを考え毎日保育教育活動を行なっています。

 

みなみの風が出版した本のタイトル通り

「保育園・幼稚園の選び方でこどもの人生が変わる」

その責任の重さをひしひしと感じながら、毎日奮闘しています。

 

日本には4万件ほどの保育施設があり、一言で「保育園」と言ってもその中身は様々です。

今回の虐待から複数の保育士が逮捕されるような保育園は極端な例だと思いますが

内情や保育の質はそれぞれでしょう。

 

皆さんの周りにある保育園はどうでしょう?

保育者が園の中で安心して保育を行なっていますか?

こどもたちと楽しく毎日過ごしていますか?

業務に追われて疲れていませんか?

 

みなみの風の保育者はおそらく

 

保育者が園の中で安心して保育を行なっていますか? →きっと・・・Yes

 

こどもたちと楽しく毎日過ごしていますか? →多分・・・Yes

 

業務に追われて疲れていませんか? →うーんこちらはややNoかも

 

みなみの風では、公認心理師の直人さんを中心に、保育もコミュニケーションも「心理学」の理論を駆使し、ストレスフリーな職場を目指しています。

人間なので多少のストレスは当然ありますが、

多くの職員は、安心感を感じながら楽しく保育や日々の業務を行なっている・・・はずです。

 

園内は至る所に防犯カメラを設置し、ほぼ死角はありません。

カメラの導入はかれこれ8年くらいになるでしょうか?

導入当初こそ、保育が見張られているような印象がありましたが

今のみなみの風の保育者にとってカメラは「安心材料」

人間の目や記憶には限界がありますので、カメラは保育者の補完的な役割を果たしてくれています。

 

そして私たち管理者も、保育者の安心材料となっている・・・はず

今日は園長が不在だから伸び伸びできるー!?

なんてことはきっとないと思いますよ。多分・・・

園長主任が、保育者一人一人のよきサポーターとして園の中心でいつも温かく見守っています。

そして保育者のみんなが、こどもたちとかかわる時間がより豊かな、有意義な時間となるよう

日々教育や指導、意見交換もしっかり行い、お互いをリスペクト!

信頼関係もバッチリ・・・だと思います(笑)

 

だからみなみの風の職員は、ちょっと業務が多くて追われることがあるかもしれないけど

「きっと大丈夫」です。

こども達、保護者の皆さん、そして職員同士に、惜しみなくたくさんの愛とパワーを放出していますよ。

ただし、その愛とパワーの源は、周りの皆さんからいただく「ストローク(愛とパワー)」です。

○○さん最近ちょっと疲れ気味?元気がないな?と思ったら

ぜひ愛のあるねぎらいのお言葉、かけてくださいね♪

 

たくさんの愛とパワーが行き交うみなみの風には、たくさんの温かい風が吹き渡り

こどもも大人も心豊かなあったかい集団になること間違いなし♡

だから・・・

みなみの風は「きっと大丈夫」

 

いつまでも、そんなみなみの風でありたいと思います。

 

 

少し早いですが2022年もありがとうございました。

来る年2023年もどうぞよろしくお願いいたします。

 

   みなみの風こども園・ファミリー保育園・花と緑の保育園

       園長 髙橋由紀

 

 

 

 

令和5年度 4月入園につきまして、

 

 ★みなみの風こども園【1号】

 

 ★みなみの風ファミリー保育園【地域枠】

 

 ★みなみの風花と緑の保育園【地域枠】

 

 

園児募集は12月2日をもって終了いたしました。

 

お申込みいただきました方々の結果につきましては

2023年2月中旬頃に郵送にてお知らせいたします。

 

今しばらくお待ちください。

 

また追加募集が決まりましたら

随時お知らせいたします。