職種にもよるとは思いますが、

良いリーダーはどの会社でも欲しい人材です。

 

元々そのような方を採用出来ればラッキーですが、

そうでない場合は育成していく必要がありますよね。

 

そこで今回は、

その方の特徴別にして育成方法を書いてみたいと思います。

良い所は伸ばしつつ、

育てられるように是非お読みください。





 

 

◇リーダーに向いている人材に育てよう

 

さて、

 

『良いリーダー』

 

とは、

どのような人材のことでしょうか。

 

会社によって、

または職種によって

必要なリーダー像は変わると思います。

 

そこで、

ここでは

 

インプット型

(経験して得た学びを自分自身に反映させる人)

 

と、

 

アウトプット型

(経験して得た事を周りに広める人)

 

で分けて書いていきます。

 

ここで使用する、

インプット型やアウトプット型というのは、

私独自の考えによるものですので、

周りにいらっしゃるリーダーにしたい方、

リーダーになってほしいけど、

 

どうかな?

 

と悩む方を思い浮かべながら読んでみてください。


 

 

〇インプット型のメリット

 

まずは、

インプット型のメリットを書いてみたいと思います。

自分が得たものをどのように使いこなしているのか。

先ほどにも書きましたが、

インプット型は自分に対して

経験したことを反映させるのが、

とても得意です。

 

また、

自分自身だけではなく、

他者に起こったことも良く覚えていて、

自分の行動に反映させることもできます。



 

 

経験した事や知った事を落とし込んで考えられる

 

これまでに経験した事や、

学んだ事を自分の中に

しっかり落とし込んでいて、

必要な時にその経験や知識を引き出し、

使う事が出来る方がいらっしゃいます。

 

もちろんアウトプット型にも、

そのような方はいらっしゃいますが、

どちらかというと、

インプット型の方が得意分野のようです。

 

また、

成功体験だけでなく、

失敗した事も理解できているので、

リスク回避も上手です。

 

話し方も丁寧な場合が多く、

説明も丁寧です。

 

また、

説明が得意でない場合も、

なぜしなければならないのか?

というような重要な点だけを重視して

説明する事ができます。

 

少人数や、

専門分野の方々が多いミーティングなどでは、

その力が発揮されるでしょう。


 

 

落ち着いていて段取りを考えてから行動する

 

仕事をしていると、

トラブルやクレームに対応する事もあるでしょう。

 

インプット型の方は、

相手の言い分に耳を傾けて、

 

何を言いたいのか?

 

何を知りたがっているのか?

 

という部分を聞き取り対応できます。

また、何かを始める際も、

準備や構想を練って、

段取りよく進める事が出来るのも特徴的です。

 

常に落ち着いているので、

周りから相談される事が多く、

アドバイスも高圧的では無いので

慕われる場面も多くあります。

 

さらに、

冷静に物事を判断するので、

不公平な部分が無く、

人を納得させるのも上手です。

 

スピード感が必要ではないが、

丁寧な仕事を必要とされる所で力を発揮します。


 

 

整理整頓ができる

 

デスクの上が綺麗

という整理整頓ではなく、

頭の中や、

仕事の分類上の整理整頓ができます。

 

要る・要らないも明確で、

ファイルが混在したり、

支離滅裂な説明になったりしません。

 

いくつかのタスクを

同時進行している場合でも、

物事がグチャグチャと交じり合わず、

他者も混乱させません。

 

今、自分が何を、

どこまで出来ていて、

いつまでに、

どれくらい進むであろうという事が

おおよそ予測を立てられます。

 

そのため、

無理な仕事をあえて受けるような事が無く、

自分で出来る範囲で仕上げる事が出来ます。

 

小さい会社などで、

一人が何役かこなさなければならない場面や、

新しい方への教育などで良い結果が残せるでしょう。



 

 

〇インプット型のデメリット

 

では次に、

デメリットを挙げてみたいと思います。

 

デメリットを理解して、

良くなるように導けば、

これらもきっとメリットに変わるに違いありません。

 

リーダーにしたいけれど、

 

こういう点があるからな。

 

と迷われている場合は、

是非参考になさってみてください。




 

 

人に頼れず自分だけで解決しようとする

 

自分が得た知識を

人に教えたくないという訳ではなく、

何事も頭の中で考え、

整理整頓するので、

自分だけが理解できるということになりがちです。

 

そのため、

自分の頭の中を人に説明するのではなく、

自分が動いた方が早いという

判断になる事が多いのです。

 

さらに、とても理解力や、

発想力が高くても、

人と共にする事が少なく、

一人で黙々と作業をしてしまう事もしばしば。

 

周りは手伝いたくても、

声を掛けづらくなってしまいます。

 

このようなタイプの方は、

まず自分の頭の中にある構想を

全員でなくても良いので、

キャッチできる人に話すようにするといいでしょう。

 

キャッチした人が

周りに伝えればいいのですから、

まずは、

 

他者に話す

 

という気持ちを持つことから

始めると良いと思います。

 

上司の方は、

このような方へは

サポーター(サブ)を付けてあげると、

良い方向へ向かいます。

 

しかし、

サブには同じインプット型を選んではいけません。

インプット型が考えたことを現実に出来る、

アウトプット型を付けるのが理想です。


 

 

自分の気持ちを素直に出せない

 

自分が考えている事は、

自分でよく理解しており、

どのような言動をしているかも把握しています。

 

しかし、

それはあくまでも

自分自身に対してのみ評価しているので、

他の人には見えません。

 

そのため、

周りからすると

何を考えているのか分からないと思われがちです。

 

小さな誤解程度であれば

問題無いかもしれませんが、

チームとして働く以上、

リーダーが何を考えているのか

分からないというのは問題です。

 

感情を表現するという感覚ではなく、

ただただ理解してもらうために、

頭の中の構想を素直に表現すると良いかもしれません。

 

また、リーダーというもの、

仮面を被って仕事をするのが正解

という方もいらっしゃるかもしれませんが、

仕事に寄りけりで、

周りと感情を共有して団結する場合もあります。

 

まずは仕事終わりや休憩中などを使い、

仕事の結果についての気持ちを聞くといいかもしれません。

 

出来た・出来なかった。

 

という結果ではなく、

また、

 

今度はこうします。

 

という反省でもなく、

例えば、

 

悔しいとか、

残念だ。

 

などの、

本人の感情が聞けるようになれば、

周りとの共有もしやすくなるはずです。


 

 

改善点は見つけられるが行動に移せない

 

このマニュアルでは、

この分野の人には見にくい

 

とか、

 

 

いつもこの部分の仕事の時に滞るので

改善が必要なのでは?

 

 

など、

改善点に着目する能力は高いものの、

そのまま行動に移せない方がいます。

 

その理由としてまずは、

とても大変そうに感じてしまい、

一人で行うには荷が重いと感じる場合や、

自分だけが改善点だと思っていて、

周りはそう思っていないかもという場合。

 

他にも、

 

自分より改善に適している方がいるから。

 

という遠慮とか、

 

上司が言わないのに、

自分が発言して変えるなど

偉そうに思われたくないという感情があります。

 

これまでの経験から見つけられるのに、

変えるまでに至らないという

インプット型の方は、

変えるという大きな目標の前に、

相談してみるという

ワンクッション

置いてみてはいかがでしょうか。

 

そこで周りや上司は、

率直に

 

『仕事をしていて、滞る所や、問題点は見つかっていないかな?』

 

と聞いてみてください。

自分からは言えなくても、

聞かれたら答えるという方も多くいらっしゃいます。



 

 

〇アウトプット型のメリット

 

では次に、

正反対のアウトプット型の

特徴を書いてみたいと思います。

 

アウトプット型の方は、

周りとの共有やコミュニケーション力が高い方が多く、

一見リーダー向きと思われます。

 

もちろん、

向いている方も多いのですが、

ここでもメリットとデメリットを書いてみたいと思います。



 

 

 相手によってトーンやスピードを変えるので発言に影響力がある

 

特に、

どうしても行いたい事があったり、

どうしても通したい案があったりすると、

その話し方は変わり、

まるでそうしないと

損をするような感覚になるような

話し方をする方がいらっしゃいます。

 

大勢がいても特に臆することなく、

言わなければならない事を言えます。

 

経験も豊富な場合は、

それも交えて話しをするので、

とても想像しやすく、

分かりやすい説明になります。

 

初対面の方と、

長い付き合いの方への

会話スピードも違うので、

相手は安心感に包まれ、

質問や会話がしやすいはずです。


 

 

 誰が何をするか分かりやすいので一致団結しやすい

 

何かに取り組むときに、

割り当てやスケジュールを作り(作ってもらい)、

それを的確な人選で仕事を振ることが出来ます。

 

普段から会話や、

コミュニケーションが多いので、

どの仕事が、

どの人に向いてると分かるからです。

 

そのため、

無理な仕事バランスではなく、

誰でも力を発揮しやすい状況になるので、

自然と一致団結しやすくなります。

 

また、器用な方が多く、

どの部分でも補う事が出来る方が多いので、

少し手間取っている場所へのヘルプも

難なくこなしていくので、

周りが気付かないうちに進んでいる事もあります。


 

 

 改善するための道筋を作るのが上手

 

全体的に物事を見ることに長けているので、

 

どこの分野が。

 

とか、

 

誰が進んでいない。

 

などの発見が早いのも特徴です。

そして、

深く考えなくても、

どのように改善すれば良いかを

直ぐに提案できるのです。

 

これは、

自分が得た経験だけでなく、

その経験から様々な派生を考えてきた上に、

自ら取り組んできた証です。

 

自分が出来ないのに、

人にさせるというのは

リーダー向きではありません。

 

途中で投げ出すこともなく、

万が一途中で物事が変わった場合、

またそれに合わせた提案が出来るのも、

こちらのタイプの良い所ではないでしょうか?



 

 

〇アウトプット型のデメリット

 

ここまで挙げてきた事を読むと、

アウトプット型はとても良くて、

デメリットが無いように感じますよね。

 

しかし、

アウトプット型の方にも、

やはりデメリットはあるものです。

 

ではアウトプット型のデメリットはどのようなもので、

どのようにすれば尚よくなるのでしょうか?


 

 

 着いて来れない人を理解できない

 

アウトプット型の特徴として、

スピードが速いというところがあります。

 

『善は急げ』

『思い立ったが吉日』

 

などのような言葉通り、

やろうと決めたら、

直ぐに取り掛かります。

 

一方で、

慎重な方や、

スピード感が違う方もいるわけですが、

そのような方々を急かしてしまう傾向にあります。

 

そして、

 

『なぜ直ぐに取り掛からないのだ?』

 

と疑問を覚えるわけです。

わざとでは無いのですが、

アウトプット型の人からすると、

工程も話して、

準備も整えたのにも関わらず

始まらない事が理解出来ないのです。

 

そこで、

2つのパターンをご紹介します。

先ほど同様

 

サブを付ける

 

というもの

余りにもスピード感が違いすぎる人ではない方が適任ですが、

慎重な方々のフォローが出来るようにするといいでしょう。

 

または、

二つ目は初めにミーティングなどで、

 

スタートの仕方についてすり合わせておく

 

というもの。

いちいち面倒くさいと思われがちですが、

ここが重要なポイントです。

 

簡単で構わないので、

慎重な方や、

スピードが遅い方に、

 

『どのようにスタートしていこうと考えていますか?』

『一日にどれくらい進められそうですか?』

 

などの質問で、

相手の考えを聞いておけば、

理解しやすくなると思います。


 

 

 仕事の過程より結果を重視し過ぎる

 

アウトプット型は、

 

出来たか?

出来なかったか?

 

という事にこだわる傾向があります。

仕事ですから、

その結果にこだわるという事は問題ないのですが、

こだわり過ぎると、

周りとぶつかり始めてしまいます。

 

例えば、

 

『〇〇さんは、毎日残業までしてたのに、

そこまで言わなくてもいいじゃないですか!』

 

のように、

結果が出なかった事だけを責めると、

対抗されてしまうのです。

 

仕事の結果が出なかったとか、

思ったほどの成績を残せなかった事は、

とても残念なことです。

 

皆で力を合わせて取り組んだのですから、

尚更ですよね。

 

しかし、リーダーであれば、

結果だけを見て、

その工程だけを見直して

次に生かせれば良いというシビアさだけでなく、

一旦は、

ここまで出来たことは良かったと

認めることも必要なのではないでしょうか。

 

その後、

 

改めて何が原因だったのか?

 

を皆で見直し、

さらにブラッシュアップしていくという事が必要です。


 

 

 自分の事を後回しにするため常に忙しい

 

女性・男性関係なくアウトプット型は、

発信するのが好きなタイプなので、

自己犠牲が多い場合があります。

 

休憩もあまり取らないとか、

休日出勤を率先して行うなど、

非常に仕事に熱心です。

 

しかし、

それでは周りが気を遣ってしまいます。

 

私も休憩から早く戻らなければいけないのでは?

 

とか、

 

仕事が終わっていないのに帰りづらい

 

などに繋がるのです。

アレコレと発信したり、

段取りを付けたりしたい気持ちは分かりますが、

全体的な事を考えて休むべきところは休み、

しっかりとメリハリを付けられるようになった方が、

周りも頼りやすくなります。

 

他の人の記事:リーダーに不向きな性格がわかるリーダーにしてはいけない人の15の特徴

 

 

◇人材育成に必要な足し算・引き算とは

 

ここまで、いかがでしたでしょうか?

結局、良いところもあれば、

悪いところもあるって事でしょ?

と思われましたか?

 

私が、

人事や採用、

育成をしていた中で、

観察してきたことです。

 

また、

良いところ、

悪いところがあるのであれば、

足したり引いたりすれば、

より良い人材を育てられるのではないかと考えています。

 

次に、

その足し算・引き算について書いてみたいと思います。

どのような方に、

どんな足し算・引き算を伝えたらいいのでしょうか?



 

 

□これまでの経験からのみ語る人への足し算

 

私はこれまで、これだけの事をしてきた!

 

という自信がある方。

とても素晴らしい経歴や、

経験があるからだと思います。

とても素敵です。

 

しかし、

時代は変化していき、

働く人も変わってきています。

 

これまでの事、

ましてや、

これまで働いていた会社の事を、

今ここで言われても何にもなりません。

 

そこで、

このような方には足し算をしてもらいます。

 

今までの経験や実績は

そのまま使いこなしていただき、

ここで新たに習得してもらいたいことをお話しするのです。

たとえそれが、

その方の仕事と関係ない事であってもです。

 


例えば、

経験豊富な看護師さんが、

自分の技術のみで人の評価をしているとしましょう。

 

でも年齢的には、

人の育成をしていただきたいところです。

 

しかし、その方が、

 

『人の教育は嫌。自分の仕事だけをやっていきたい。

しかもパソコン入力なんて出来ない。』

 

とおっしゃった場合、

そうですか。

と引き下がるわけにはいきません。

 

豊富に人材を雇用できればいいでしょうが、

限られた中で人を育てる必要もあるからです。

 

そこで、

 

『うちの〇〇な部分を、プラスで出来るようになってもらいたいのです。』

 

と、丁寧に提案していきます。

そして、

出来るようになった時の事を併せて話せれば、

より効果的です。

(給与が上がるとか、手当てが上がる等…)

 

このように、

これまでの自分の経験だけで、

ずっと仕事が出来ていくと考えている方へは、

否定はせずに、

さらに出来るようになってもらう

という足し算が効果的です。


 

 

□やりたい事が山済みで整理出来ない人への引き算

 

今度は逆に、

アレコレと手を付けてしまい、

自分では解決できないところまで行っているのにも関わらず、

まだ手を放さず

一人で抱え込んでいる方がいらっしゃいます。

 

自分一人では整理できず、

何を優先すべきなのかさえ見えず、

毎日忙しいのに仕事が片付かないのです。

 

このような方は、

仕事を人に振るという事ができません。

 

自分自身も大変だから、

相手にとってもこれは大変だろうと考えるから、

申し訳ないという気持ちになり振れないのです。

 

本当は他の人の方が得意かもしれないのに、

そこには気付けません。

 

一度全てを理解した上で人に振りたいから、

自分自身が体験してみるという考えであれば良いのですが、

理想の方が勝ってしまいます。

 

理想が先行すると、

初めからあれこれとせず、

基本的な土台つくりをすればいいのに、

 

これもあった方が良いだろう

 

あれも作っておこう!

 

と、

どんどんタスクが増えるばかりです。

この様な方は、

土台作りなどを丸投げでお願いせず、

一つ一つ作りながら進めていく方法をお勧めします。

 

また、

途中で理想のタスクを話始めたら、

認めた上で、

 

これが終わったら作りましょう。

 

とか、

 

他の物と併用出来ないでしょうか?

 

と伝え、

仕事を増やさないように

管理してあげる必要があります。

 


 

以前に書いた記事:何でも決めつける人は嫌われる!?決めつける人の特徴はこんな人


 

 

最後に

 

いかがでしたでしょうか。

人材育成とはとても大変な事ですが、

会社の事を理解して、

売上に貢献してくださる

従業員を育てるというのは楽しさもあります。

 

チームとして、

様々な考えや特徴の方を、

会社に合わせた育成法で、

良い人材に育てていく。

 

ですから、

 

『良い人材』

 

というのは、

その会社ごとに変わるということです。

 

A社では発揮できなかった人でも

B社では重要なポストにつく可能性がある訳です。

 

B社に移ってから、

A社が後悔しても遅いし、

B社の方の育成法が

合っていたという事になります。

 

このように、

どこにその方の潜在能力があるか分からないので、

決めつけずに育成していきましょう。