最近の「日本」,「日本人」の連呼にふと連想して… | 尾張エクセルの「日々精進ブログ」

尾張エクセルの「日々精進ブログ」

木曽の清流に映え、心触れ合う躍動都市;愛知県一宮市に活動拠点を置く、尾張エクセルです。保守政権を応援しつつ、経済・社会・軍事防衛まで、地域や国内、海外の気になる出来事や話題を、独断と偏見溢れる一味違った目線でブログ提供します。

第27回参院選は、本日7月20日、全国で投票が行われている。小生も愛妻と共に
投票は既に済ませた。物価高対策な等争点に、各党が17日間の選挙戦を繰り広げた。
衆院で少数与党の状況にある自民・公明両党は参院で非改選を含めて過半数の維持を
狙うが不透明な情勢だ。選挙結果によっては政権の枠組みの大変更につながる可能性
があるだろう。今夜の開票速報が実に楽しみである。
参院選は3年毎に定数の半分を改選する。今回は522人が立候補した。東京選挙区
の欠員1の補充をあわせて125議席を争う。ところが 今回は3連休の中日の投票日
となり投票率も注目となる。一部地域を除いて午後8時に締め切って、即日開票する。
7月21日未明にも大勢判明する見通しだという。石破茂首相(自民党総裁)による
政権運営の信任を問う選挙となる。
選挙戦では各党が物価高対策を競い合い、コメ価格の高騰を受け農政も焦点になった。
事実上続く減反政策から転換し、コメの増産を訴える政党が目立った。外国人政策や
米国との関税交渉なども争点となった。選挙戦における「日本」とか日本人」の連呼
には、色々と連想をした小生である。
今回の参院選では、与野党共にネット世論を意識する動きが目立った。政党が政策を
発信する際にSNSデータを活用して、公約にも反映する流れが広がった。ネットの
関心事に政党が反応することで、特定の主張が増幅する課題も浮かぶ。
特に、SNS上の関心事となった「外国人規制」は、象徴的であった。
 
X(旧ツイッター)の投稿を分析すると、外国人規制に関連する内容の投稿数は参院選
前の2か月ほどで一気に増えた。コメ・食料問題や消費税減税、給付金といった論点を
上回り、選挙戦終盤にかけても伸びた。
 
 
小生が愛読する日経新聞7月19日付け朝刊コラム;【春秋】から 一部加筆の上で引用
して紹介する。

日本は雑種文化の国―。評論家の加藤周一は「日本文化の雑種性(1955年)」に始

まる一連の論文でそう説いた。

中国・英国など「純粋性」の高い他国の文化を血肉として 自国の文化を育んだ。「これ
は日本の良さであり積極的な意味をみつけたい」と記しているa。

一例に仏教を挙げる。インドで誕生して中国を経て上陸した宗教は、我が国の誇る文化

となった。論文の発表から70年。

こうした文化的混交の成果は近年、米国の路上音楽を「K-POP」に昇華させた韓国や
イスラム教徒も多い東南アジアで目立つ。今の日本では、映画も音楽も国産品が愛され、
自国礼賛のTV番組が視聴率を稼ぐ。

先日の弊紙記事に「アジア人材獲得 西へ拡大」とあった。「南アジアや中央アジアから

日本へと働きに来る人が増え、政府も勧誘に力を入れている」のだ。東南アジアが 経済

成長して、これまでのように人が日本に来てくれないからだという。

人間の移動は文化を伝える。わが国で育つ文化の幅が もう一段豊かになるかもしれない。

「平成を通じた経済の停滞は自信喪失を生み、内向き志向が広がった」とされる。だが、

「鶏と卵」の関係に似て、内向き志向が停滞を招いた面もあろう。戦前の日本では「日本

浪漫派」と呼ばれる文芸が流行した。加藤によれば、反合理主義の立場から独特の言葉で

戦意を煽り、終戦で消えた。

最近の「日本」「日本人」の連呼に、ふと連想をした。