「おじさんビジネス用語」は、職場で50代以上の世代がよく使う言葉のことを指す。
昨年3月にインターネット上の主要ニュースで報じられて、大きな注目を浴びた。
SNSでは「#おっさんビジネス用語」というハッシュタグがトレンド入りして、それ
以降は、TV番組でも話題になり、広く知られるようになった。
「おじさんビジネス用語」は、その独特な文化やトレンドによって、特定の世代に特有
のものとなっている。以下に「おじさんビジネス用語の特徴」を挙げてみる。
・主に50代以上の世代が使用する言葉である。
・職場でよく使われるコミュニケーションツールである。
・ユーモアや皮肉を含んでいることが多い。
・TV番組やSNSなどで話題になり、広く知られるようになった。
ここには、「あるある」と思わせるような言葉が並んでいる。 |
小生が気に入っている「おじさんビジネス用語」を いくつか紹介してみよう。普段から
どのぐらい使っているだろうか、理解できない用語もあるだろうか。
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「エイヤ」 |
用例)「エイヤで作っております、どうぞよしなに」、「エイヤで出した見積りです」 |
意味)データや合理性に則って緻密(ちみつ)に計算されたものではなく、業界内での
経験や勘、その場の勢いに乗って生み出されたもの、或いはその様子をあらわす。
気合と根性とで乗り切ることを表す言葉である。 |
「いってこい」 |
用例)「今日のところはイッテコイだ」、
「セールで利益が出ても人件費で結局イッテコイだよ」 |
意味)もともとは、相場が上がった後に、すぐ元に戻ったことを示す金融業界の言葉。
利益が出たものの、その後の動きで利益がなくなった。だが、最初と比べて損失
が出ているわけでもないさまをいう。プラスマイナスゼロ・とんとん。 |
「一丁目一番地」 |
用例)「それぞれが担当するプロジェクトで、何が一丁目一番地なのか見極めろ」 |
意味)最優先課題。
「鉛筆なめなめ」 |
用例)明日までに、この企画書を鉛筆なめなめしないと…。 |
意味)真剣に取り組むことや、数字の帳尻を合わせること、改ざんする。 |
「ガラガラポン」
用例)以前の企画をガラガラポンして、話し合おう。
意味)いったん白紙に戻すこと、仕切り直すこと。
「ざっくばらん」
用例)あなたのざっくばらんな意見が聞きたい。
意味)ありのままで率直な考え。 |
「よしなに」 |
用例)「決起会はこれでお開きとなりますが、どうぞ以降はよしなにお願いします」、
「概ねこれでOKなので、よしなにやっておいて…」 |
意味)よろしく、ちょうどいいように、などの意味。 |
「なるはや」 |
用例)「先方が待ってるから、なるはやでお願いね」、「この企画書をなるはやで…」 |
意味)「なるべく早く」の略語。 |
「がっちゃんこ」 |
用例)「その議題も、ガッチャンコで今日やっちゃおうか」、
「書類、前のと合わせてガッチャンコしといてくれる?」 |
意味)合わせて、まとめて、という意味。ホチキスを止める擬音からきたともいわれる。 |
「全員野球」 |
用例)「今日のプロジェクト発足を皮切りに、全員野球でやっていきましょう」、
「今の若いヤツは妙にクールで、全員野球ってものを知らねえな」 |
意味)一致団結して。全員が実力を出し切ってチームワークで課題や仕事に挑むこと。
「テレコ」 |
用例)「AとBの商品がテレコにならないよう、気を付けてね…」 |
意味)互い違い、入れ違い。
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正真正銘のおっさんからすれば、「普段から使っているこれらの言葉が、若い世代には
通じないのか!」と驚くとともに、世代間ギャップを痛感する。 |
もう少し列挙すると「空中戦」、「ツーカー」、「突貫工事」、「ロハ」などもある。 |
「ざっくばらんに話し合った結果、計画をガラガラポンする。A社とはツーカーの間柄。
突貫工事で見直すので、納期延長はロハでお願いしたい」といった文章は、チンプンカン
プンだという。 |
「ガラガラポン」は福引で使う抽選器の音が語源である。「ロハ」は縦に並べて書くと、
「只(ただ)」と読めることから、俗語として定着した。
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若者諸君。今の言葉もいずれは「おっさん用」になるのだ。これらの用語を「古臭い」で
片付けるのではなく、時代背景にも目を向けてほしいものである。
きっと、「おっさんと仲良くなれる…」かも。 |
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