日経平均株価が大暴落した翌日に、思う… | 尾張エクセルの「日々精進ブログ」

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8月5日の東京市場では、日経平均株価の下げ幅が4451円を超えて、米国株安が
世界に波及した「ブラックマンデー」翌日の1987(昭和62)年10月20日を
上回り、過去最大となった。下落率でも当時に次ぐ過去2番目である。
「米国の景気が悪化する」との懸念から「1$=141円台というドル安・円高」が
進むたびに 日本株が下げ幅を拡大する共振がおこって、日本株は 年初来の上昇分を
帳消しにしてしまった。
8月5日の日経平均の終値は、前週末比4451円28銭安の3万1458円42銭。
日経平均は 月初からの3営業日で計7643円安で約20%ダウンし、3日間の下げ
としては幅と率ともに過去最大の急落に。7月11日の史上最高値;4万2224円
から、1か月弱で下げ幅が1万円を超す記録的な急落である。


東証プライム市場では全体の99%の銘柄が下げ、約6割で下落率が10%を超える
大暴落となった。信用取引をおこなう個人投資家には、「追い証(追加保証金)」の
差し入れ義務が発生。午後に入ると下げに耐えられなくなった個人の処分売りも出て
下げ幅を大きく広げた。
株式投資は、買うタイミングもむずかしいのであるが、売るタイミングは それ以上に
むずかしいといわれてる。一般に「投資初心者は『利食い売り(利益確定売り)』が
早すぎる一方、『損切りすべきときに塩漬けする』という傾向にある」と言われる。
「テンバーガー」と呼ばれる「株価が10倍以上になった銘柄」は、「サイバーリン
クス」,「GMO」,「チェンジ」,「クレアHD」,「アイサンテクノロジー」,
など数多いので、投資初心者の中にもそんな銘柄を買ったことがある人は多いのかも
しれない。だが、「多くの人が3割値上がりしたところで売ってしまい、3倍になる
まで持っていた人は稀だ」という。
株価が上がってくると 利益を確定したくなる人が多いのは当然かもしれない。そも
そも株式投資は「怖いもの」だと思っているので、「いまのうちに売っておかないと
値下がりして利益が消えてしまうかもしれない!」と考えるのだろうか。
人間の脳は 「儲かった喜びより 損した悲しみを強く感じる」ようにできているので
「せっかくの儲けを失う恐れ」を「儲けが2倍になる期待」より 強く感じるのかも
しれない。
一方で、株価が値下がりすると、「本来は損切りをすべき」でも売らずに「塩漬け」
にする投資初心者が多いようだ。「いま売ったならば 損が確定してしまう。それは
避けたいから、値段が戻るのを待とう」ということなのだろう。
実際、暴落した株価が戻ってくると売り注文が増えるといわれる。「やれやれ売り」
というのだが、「ホッとして売り注文を出している投資初心者」の顔が目に浮かぶ。
「株価の戻りに賭けたい…」という気持ちは理解できなくないが、その理由が「こん
な株を買った自分が愚かであったとは思いたくない」という事だとすれば、「自分に
見栄を張って非合理的な選択をする」のはお勧めできない。
「買った値段より上がったら売りたくなり、下がったら塩漬けしたくなる…」という
のは、そもそも合理的な判断ではない。買った値段にかかわらず、上がりそうならば
保有していればいいし、下がりそうなら売ればよいのである。しかし、なかなかその
ようには割り切れないのである。だって、人間だもの…。
株を買ったときに払った金は「サンクコスト」であり、戻って来ないのだから、将来
志向で「売るのと売らないのと、どちらを選択すれば自分は金持ちになれるか」だけ
を考えればよいのではないか。
買った値段に囚われないためには、「毎朝持っている株を全部売ってしまう」という
のがよいのかもしれない。そして、新しく投資をするのである。もちろん、売った株
と同じ株を買う場合も多いだろううが、別の株を買う場合もあるだろう。
そうすることにより、買った値段に囚われず 合理的な判断が出来るようになるかも。
尤も、実際に売買すると手数料が掛るから「売ったつもりになる」だけで十分だが…。
株価が暴落した時に冷静でいられる投資家は少ないだろう。昨日の小生もそうだった。
だが、気が動転しているときに意思決定をすると、間違える可能性が格段に高いので、
まずは深呼吸して落ち着くべきであろう。
昨日のように、日経平均株価が暴落したときには、過去数十年の日経平均株価のチャー
ト(罫線グラフ)をじっくり眺めてみる。何度も暴落して、そのたびに回復をしている
ことを確認したうえで、「今回だけは回復しない」と考える理由を考えてみよう。
そんな理由は見つからないだろうから、「今回も必ず回復すると期待をして、売らずに
静観する」のがよかろう。
さらに、「大きく下げた超優良株を押し目狙いで買う」という積極行動も必要と思う。
小生は、「日立製作所,トヨタ自動車,日本特殊陶業,重工業メーカー,総合商社及び
メガバンクMUFG」などの株を、かなり安い値段で購入した。幸いなことに、これらの
株価は、今日の膳場は大きく上昇している。
ただし、個別株が暴落した場合には、暴落の理由が重要である。一時的な原因(例えば
災害で部品調達が不可能になり工場が停止した)による暴落ならば、待っていれば戻る
から売ることはないが、「会社の将来性に対する期待が剥げてしまっ」たような場合は、
諦めて「損切り」をしたほうがよいだろう。
投資初心者は「損切りが苦手で、売るべき時に売らず塩漬けにしてしまうことが多い」,
「株価暴落時に狼狽売りをして損をすることが多い」といわれる。それぞれ反対のこと
をいわれているようであるが、しっかりと区別したいものである。
8月5日の午後に見られた「狼狽売り」は、冷静さを欠いた判断だが、「損切り」とは
冷静な判断の結果としての売却である。「まずは深呼吸して落ち着こう」ということだ。
それから、「日経平均株価が暴落した時は、売らずに見守るほうがよい」という場合が
多く、「個別株の暴落の時は冷静に暴落の原因を探ってから判断する」ことだと思う。
なお、株価が暴落して 「これ以上下がったら 生活に支障が出る」と慌てる人がいるが、
そういう人は、そもそも投資額が過大なのだ。そんな事態に陥らないためには、「株価
がゼロになっても生活に支障が出ない金額の範囲内で投資を楽しむ」ことが重要だろう。