小生が愛読する日経ビジネス7月8日号の特集;「楽天 最終決戦 携帯・金融、一蓮
托生で開く血路」である。
この特集は、小生にはとても興味深かったので、今回のブログで紹介する。 |
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創業当初から無謀ともとれる挑戦を重ねて、成長を続けてきた楽天グループ。 |
モバイル事業参入に端を発した生き残りを懸けた戦いが、最終局面を迎えている。虎の
子の金融事業の切り売りなど副作用があらわになる半面で、巨額赤字を続けてきた楽天
モバイルはようやく競争力を持ち始めた。 |
存続を脅かすほどの莫大な社債の償還も、必死の資金繰りで一旦めどをつけた。日本経
済の将来にも影響する、総力戦の行く末は。 |
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【PROLOGUE】退路なき戦いに挑む サバイバルから「復活」へ |
「契約者数1000万人に向けた最重要戦略が、つながりやすさだ」 |
6月27日、楽天グループの三木谷浩史会長兼社長はつながりやすい周波数帯「プラチナ
バンド」の商用サービス開始を宣言し、満面の笑みを浮かべた。 |
三木谷氏が意気込むのも無理はない。今の楽天Gは業績だけを見れば危機的状況だ。その
原因こそ、楽天モバイルだったからだ。 |
楽天Gの2023年12月期における連結決算は、最終損益が3394億円の赤字。最終
赤字は5期連続で、直近の2024年1~3期も423億円の最終赤字だ。 |
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【PART1】モバイル黒字化へ総力戦 どぶ板で700万契約 危機の先に3つの未来 |
楽天グループを傾かせた携帯事業だが、ここにきて競争力が向上。悲願の単月黒字化に向
けて、全社一丸となって契約数獲得に注力する。だが、それは通過点だ。本格投資が再開
できなければ淘汰の波にのみ込まれる。 |
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【PART2】楽天流 財務危機の凌ぎ方 身を削る3つの延命策~迫る2027年の崖 |
15四半期連続赤字。巨額の社債償還。楽天グループの財務は綱渡りだ。一時は「解体説」
もささやかれたが、3つの「延命策」で回避してきた。2027年には、無理な投資抑制
と高い資本コストの副作用が本格化する。 |
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【PART3】切り売りで接近、みずほとの距離感
潜在価値は「5兆円」~金融が支える挑戦 |
社会のニーズを確信すれば、収益化が遅れても猛進するのが楽天流だ。そこには、当面の
赤字を穴埋めできる程の強固なビジネスが欠かせない。再編の議論が始まった金融事業は、
引き続きフォロー役を担うのか。 |
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【EPILOGUE】三木谷氏、「破壊的実業家」の軌跡 最終決戦でつかみ取る果実
自らを破壊的実業家と名乗って、日本企業としては 異色のチャレンジを繰り返してきた
三木谷氏。参入から苦節5年、楽天モバイルは、ようやく競争力をつけ始めた。
目先の資金繰りから抜け出して、通信の新しいビジネスモデルを世界に広げる。
これを三木谷氏が成し遂げたときこそ、楽天Gは最終決戦における勝利の果実を得られる
のだろう…か。 |