日経平均株価が「4万円の大台」に乗せて… | 尾張エクセルの「日々精進ブログ」

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日本人はなぜ、投資に関するリスクを嫌うのだろうか。明治以来の伝統であるともいう。
小生が思うところ、それは「お金に働いてもらう」との意識がないからではなかろうか。
もっと言えば、150年前の明治以降の「明治政府の方針にあった」とさえ考えている。
なにしろ、当時の明治新政府 及び日本国には、貧乏で資金がなかった。そんな状況下で、
「富国強兵」策を推進したのだから、国民に対してひたすらひたすら貯蓄を求めたのだ。
とりあえずは、貯金を奨励して、「郵便局、銀行などに貯金せよ」と教育宣伝したのだ。
「運用は、金融機関にまかせよ」ということなのである。だから、「株式投資は『投機』
と言われていた時代」が続いたのである。学校においても「投資に関する金融教育」等
は一切行われてこなかった。むしろ「投資は悪」と言われ続けてきたような風潮がある。

「バブル」後の平成時代における「失われた30年」だって そうである。日本の個人金
融資産;2121兆円のうち、53%が殆んど利息ゼロの現金・預金であり、株式・投資
信託の残高は402兆円で比率は19%となっているのだ。
まさに「趣味は貯金」の国民性であると断言することができるだろう。
これでは、失われた30年間に個人資産は増えようがないではなかったのだ。その反面、
米国は 個人金融資産;114.3兆$(1京7145兆円)のうち、56%が株式・投
信である。現金・預金は、僅か13%にすぎない。この差(日本の株式・投信の残高は
400兆円に対して、米国は9600兆円で、なんと24倍!)は、実に大きい。いや、
酷すぎるとさえ言えるだろう。
だが、国民の一部とはいえ、この不条理に気づき始めたようである。また、流れも徐々に
変わりつつある。
1989年12月以来、実に34年ぶりに日経平均株価は最高値(38915円)を更新
して今週は4万円の大台に乗せた。多くの人たちが「株式を持っていなければ…」と考え
始めているようだ。「資産格差」は日本人の間でも広がるだろう。
また、今年から始まった「新NISA」の効果もあるだろう。やはり 今、必要なことは、
「リスクを取る勇気」であると小生は思う。
資金運用面では、日本の将来には一抹の不安があるだろうが、日本人はとうとう目覚めた
ようで、積極的な運用を始めている。
すなわち、現金・預金の1千兆円が動き出しているようだ。
ところで、買いの主力は外国人だという。特に、ここに来てオイルマネーの参戦が大きい。
また、日本の企業も変わった。小生も保有する「日立製作所」は、グループ企業を次々に
売却(親子上場の廃止)して、「トヨタ自動車」は持ち合い株の売却を粛々と進めている。
外国人は増配、自社株買いなどの株主優遇姿勢以上に、この流れを評価しているのだろう。
このところ、AI・半導体関連銘柄ばかりにスポットが当たっていたが、これらが一服した
後も、資本政策の変更により、裾野が拡大して日本株の買いはまだ続くとみている。