家賃収入は10年間変わらない契約でアパートを建てたのに、6年後に減額されたとして、 愛知県の男性(80歳)が2月22日に、サブリース大手「レオパレス21」(東京都)を相手に 減額分の支払いを求める訴訟を名古屋地裁半田支部に起こす。同様の減額事案は全国 で相次いでおり、少なくとも100人以上のオーナーが一斉提訴を検討している。 |
「サブリース」とは、オーナーが建てたアパートを業者が一括で借り上げ、空室に関係なく オーナーに一定の家賃を支払う仕組みである。ところが、思うように入居率が上がらずに、 オーナーへの支払いを減らし、トラブルになるケースが相次いでいる。国土交通省は昨年 9月、契約時に「将来的に家賃が減る恐れがある」との説明を業者に義務づけた。 |
訴状などによると、男性は愛知県知多市に2階建てアパート(20戸)を建て、2005年1月 に、同社と月額77万7800円のサブリース契約を結んだ。同社は「30年間、賃料は減額 しない」と説明。契約書では「賃料は当初10年間は不変」と明記されたが、経営難を理由 に2011年10月に約10万円の減額を求め、男性はやむなく受け入れたという。 だが、業績の回復後も家賃は戻らないことから、男性は家賃の増額と交渉を始めた16年 7月からの差額約81万円の支払いを求めている。 |
一部のオーナーで作る「レオパレス・オーナー会(名古屋市)」によると、同様に減額された 会員100人以上も訴訟を検討。前田和彦代表は「倒産すると言われ、やむなく減額を受け 入れた人が殆んどだ…」と話す。 |
「レオパレス21」社の広報担当者は「家賃を増額した例もあるが、当物件は近隣の相場と 比較しても妥当な家賃と考えている。裁判所の調停による解決を目指したが、先方が取り 下げた」としている。 |
|
賃貸住宅経営を行っている小生なりに、「サブリースのメリット・デメリット」をまとめてみる。 |
主なメリットは以下の通りである・・・。 |
①空室リスクが少ない |
②苦情・トラブル対応が不要で当事者にはならない |
③家賃滞納がない |
④すべて「お任せ経営」で通帳の確認だけでよい |
サブリースのデメリットは以下のとおりである。 |
①収支が安定しているのは、最初の2年間(24か月間)だけである。 |
②サブリース契約を更新するたびに、収入が低くなる。借地借家法の知識が必要である。 |
③サブリースをしている会社の指示通りのメンテナンスをしないと、契約解除される。例えば 「長期修繕計画を予算化」などとサブリース契約書で謳っている。 |
いずれにしても、契約書の雛型をよく見て理解することが重要である。 |
|
「すべてお任せの事業に成功無し」~すべてお任せでは決して良い結果にはならない。 |
教訓と解説:世の中に楽して儲かる商売はない。自分自身の市場価値を高めた分だけ、 天はあなたに適切な報酬を用意する。賃貸経営は事業であり、経営努力が必要だ! |