スウェーデンの新型戦闘機JAS39「グリペンE」 | 尾張エクセルの「日々精進ブログ」

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些か旧聞ではあるが、去る5月に「スウェーデン」の新型戦闘機~「JAS39;グリペンE」が

ロールアウトした。

 

 

北欧の国;スウェーデンは、19世紀以降長く「武装中立」政策を採って、有事に自国で安定

した補給が行えるよう兵器の独自開発を続けてきた。ところが、「冷戦の崩壊と それに続く

戦略環境の変化」に対応して、中立政策を放棄して、「武装非同盟」へと政策を変更した。

冷戦期のスウェーデンは、「ノルディックバランス」に則った「軍事的中立政策路線」により、

国防は独力での専守防衛が前提であった。この路線のため、戦闘機は地理的に近接して

いる「ソ連軍をなどの仮想敵からの先制攻撃への高い抗堪性」が必要とされたために、最

終的な要求として戦闘機は国内各地の山を刳り貫いて作ったシェルターへ分散配備して、

作戦時は雪に覆われた長さ800m、幅17mの高速道路から離陸できる点が求められた。

このため「短距離で離着陸(STOL)できる能力」と「シェルター」等の充分な設備のない場所

での整備や短時間での再出撃を実現する高い整備性が最も重視されることになり、同世代

を上回る格闘戦能力、長大な航続距離、当時主流だったステルス性の考慮は妥協すること

になった。

機体の開発に合わせて、1980年代前半からは「基地90(sv:Bas 90)」と称する飛行場の

分散計画が推進され、一部の新規高速道路は代替滑走路を前提として建設された。これら

の道路は長さ800m、幅17mの直線区間を必ず有しており、道路沿いには給油所や駐機

場となるスペースが併せて整備された。この種の短距離滑走路は、国際的活動に対応する

ため離着陸訓練にも利用されている由。

「スウェーデン」は 現在も「NATO軍」には参加していないが、欧米との協力体制を採用して

おり、周辺諸国の紛争に部隊を派遣する欧州連合戦闘群に参加している。

 

スウェーデン政府は 2013年1月に「グリペンE型;60機の購入」を決定し、2018年から

軍に引き渡される予定である。

サーブ39(JAS39 JASは「ヤース」と発音)は、スウェーデンのサーブ社を中心として開発

された戦闘機であり、愛称の「グリペン(スウェーデン語;Gripen)」はグリフォン(有翼獅子)

である。