10年前の今日~第一次安倍内閣が発足 | 尾張エクセルの「日々精進ブログ」

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10年前;2006(平成18)年の今日~9月27日に安倍内閣が発足した。当時の新聞は

「初の戦後生まれ首相」として、大きく報じていた。記事を引用する。

 

”安倍内閣が26日夜、発足した。安倍首相は民間から、元内閣府政策統括官で政策研

究大学院大教授の大田弘子氏を経済財政相に起用した。財務相には尾身幸次・元科学

技術相、文部科学相には伊吹文明・元労相を充てた。自民党総裁選では2位だった麻生

太郎外相は再任。自らに近い塩崎恭久外務副大臣を官房長官に抜擢し、首相補佐官を

増員するなど 首相官邸の機能強化に努めたが、総裁選の論功行賞も色濃く反映される

人事となった。

前内閣からの再任は麻生氏;1人で、初入閣が11人に達した。民間からの起用は大田

氏だけで、女性閣僚も2人にとどまった。

出身派閥の森派と、支持を受けた丹羽・古賀派から各4人を入閣させ、総裁選で安倍氏

と対立した谷垣禎一;前財務相が率いる谷垣派からは起用しなかった。安倍氏の選挙対

策本部長を務めた柳沢伯夫;元金融相は厚生労働相に、安倍氏を支えた「再チャレンジ

支援議員連盟」の山本有二会長は金融相として処遇した。

大田氏は、小泉政権の改革の象徴だった竹中平蔵;前総務相の要請で内閣府に入り、

経済財政諮問会議を支えた。旧大蔵省出身の柳沢氏や伊吹氏が同会議の委員となる

閣僚ポストから外れたこともあり、大田氏起用には「財務省の影響力を排除する狙いが

ある」という見方が出ている。”

 

 

この日の読売新聞の朝刊一面コラム「編集手帳」は、「安倍政権の功労」として、以下の

通りに報じていた。引用して紹介する。

”漢の高祖が帝位に就いたとき、第一等功労を讃えられた家臣に蕭何(しょうか)がいる。

補給などの裏方を黙々と務めた人で、軍功は何ひとつない。「汗馬の労」(戦場の働き)

なき者の厚遇に、他の功臣から不満が出た。

「諸君の功績は獲物を捕らえた猟犬の功績であり、蕭何の功績は猟犬をあやつる人間の

功績である」。高祖はそう答えたと、司馬遷の「史記」が伝えている。古来、論功行賞のお

手本ともされてきた故事である。

きのう産声を上げた安倍政権の誕生に、隠れた功労者「蕭何」を探すとすれば誰だろう。

安倍氏が女房役を務めた小泉改革に常に高い支持を寄せつづけ、浮揚力を補給しつづ

けた有権者をおいては、世論をおいては、ほかにあるまい。

閣僚の人選にあたっては政策あるのみ、情実を排して徹頭徹尾「適材適所」を貫くことが

功労第一等たる有権者の求めていた論功行賞だろう。安倍陣営の選対幹部として手柄を

打ち立てた猟官ならぬ猟犬の居並ぶ閣僚名簿には、幾らかの失望を禁じ得ない。

構造改革路線を引き継ぐ安倍内閣の敵は、省益や族益を守ろうとする勢力である。総裁

選で猟犬役を巧みに演じた大臣には、官僚主義や族議員らにも噛(か)みついてほしい。

しっぽを巻かれては困る。これからも陰で支えようか、どうしようか、無数の目で「蕭何」が

見ている。”