「米軍は、中華人民共和国(中共)と日本とが領有権を争っている『東中国海(東支那海)の 釣魚島(日本名;尖閣諸島)』へ、『動き回る軍事基地』と呼ばれている強襲揚陸艦「ボノム・ リシャール」を投入した」と、「人民網」などの中共メディアが8月17日に報じた。 |
「最近、釣魚島海域に武装警備船や漁船を大挙して派遣し、緊張を高めている中共に圧力 をかけるのが狙い」とみられると論評している。米国と日本とは昨年5月に、「米防衛協力指 針(ガイドライン)」を改定して、尖閣諸島など島部を両国の共同防衛範囲に含めた。
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「ボノム・リシャール(USS Bonhomme Richard, LHD-6)」は、米国海軍の強襲揚陸艦であり、 「ワスプ級強襲揚陸艦の6番艦」である。「ボノム・リシャール」は米海兵隊に所属して、戦闘 地域で陸海空の作戦を展開する軽空母級の攻撃艦であり、戦闘機とヘリコプター約40機を 搭載できる。 さらにエアクッション艦(ホーバークラフト)も3艦収納しているため、上陸作戦 にも使える。「ボノム・リシャール」は全長;257m、満載排水量4万500トンだ。海自のヘリ 搭載護衛艦『いずも』を一回り大きくしたような「軽空母(強襲揚陸艦)」である。画像を見ると 「いずも」に対して、「いつでも掛かってこい!」のド迫力を小生は感じる。
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日本では全く報道はされていないが、米軍は海兵隊の強襲揚陸艦;『ボノム・リシャール』を 東支那海(尖閣諸島方面であろう…)に派遣した。佐世保を母校にしている艦ながら、今迄 は、動きを見せていなかった。「強襲揚陸艦」とは斬り込み隊長のような使い方をするため、 様々な攻撃&運送能力を持つヘリコプターやオスプレイ、以前には「AV8Bハリアー」などを 艦載していた。 |
この強襲揚陸艦が尖閣周辺に遊弋をしていれば、中共もそう簡単に尖閣諸島周辺に手出し をすることはできまい。米国にだってメンツがある。逆に、「尖閣に関わりたくなかった米国が 強襲揚陸艦を出さなければならないくらい、状況は緊迫している」ということだろうか。 これで、もし中共が軍艦を出してくるようだと、もはや「大国の睨み合い」になろう。我が国は 恐らくは「思いやり予算」の増額を頼まれるであろうが…。それでも安いのかもしれない。 |
今のままだと、海上保安庁だけでは収まらず、やがては自衛艦を東支那海に出さなければ ならなかったかも。だが、中共も米国が出てきたら、簡単に尖閣への手出しは無理だろう。 米国の軍艦は、たとえ中共の偽装漁船であっても、警告した距離以内に近づいてきたなら、 躊躇わず実弾を撃つだろうから…。なぜなら、平和憲法や法律に がんじがらめに縛られた 自衛隊とは異なった、「軍隊」であるからだ。 |
中国共産党の指導部や人民解放軍の上層部が尖閣に対するアプローチさえ凍結すれば、 「日中関係はやがて収まってくるのでは」と小生は思う。「尖閣問題」が収束の方向に向いて くれたなら、ありがたい限りである。さて、今後はどう展開する!? |