時間外労働や休日労働をさせたときにちゃんと割増賃金を支払ってますか?
おそらく「支払ってます!」との声が聞こえてくるかと思います。
…が、ちゃんと計算できてますか?!というお話です。
基本給だけを計算の基礎としていたり、法定時間外労働ではない労働時間にまで割増賃金を支払っていたり…。
割増賃金の計算は意外と(?)知られていないのかもしれません。
基本的には次のとおりです。
1時間あたりの賃金額×割増率×法定時間外労働時間数(または「法定休日労働時間数」または「深夜労働時間数」)
1時間あたりの賃金額は、通常の賃金から算出します。
(1)時給の場合はその額になります。
(2)日給など1日いくらと決められた賃金の場合は「日額÷1日の所定労働時間数」です。
(3)月給など1か月いくらと決められた賃金の場合は「月額÷1か月の所定労働時間数」となります。
1か月の所定労働時間数について月によって違うということが一般的だと思います。
その場合には、1年間の平均で算出することになります。
「365日-年間所定休日日数÷12×1日の所定労働時間数」
なお、1時間あたりの賃金額を計算する場合の「賃金」には基本給だけでなく手当も含まれます。
ただし、次の手当は除きます。
家族手当、通勤手当、別居手当、子女教育手当、住宅手当、臨時に支払われた賃金(結婚手当など)、1か月を超える期間ごとに支払われる賃金(賞与など)
受験時代には「カツベシジュリイ」と覚えさせられました(笑)
これ以外の手当は原則として計算の基礎とする必要があります。
次に割増率は次のとおりです。
(1)時間外労働の割増率 1.25
(2)休日労働の割増率 1.35
(3)深夜労働の割増率 0.25
(4)時間外労働が深夜に及んだ場合の割増率 1.5
(5)休日労働が深夜に及んだ場合の割増率 1.6
休日労働が8時間を超えるような場合の割増率は1.35です。
最後に法定時間外労働についてです。
法定時間外労働とは、(1)1日8時間を超えてした労働、(2)週40時間を超えてした労働のことです。
法定休日労働とは、労働基準法で定められている、週に1日または4週に4日与えなければならないとされている休日に行われる労働のことをいいます。
深夜労働とは、午後10時から午前5時までに行われた労働のことです。
例えば所定労働時間が午前9時から午後5時まで(休憩1時間)の7時間と定められている事業所で、午後5時から午後6時まで残業した場合に、その1時間については法定時間外労働とはならず通常の1時間分の賃金を支払えばよいことになります。
つまり割増分は支払う必要はありません。
以上が労働基準法で定められている割増賃金の計算方法です。
労働基準法は、労働条件の最低の基準を定めたものですので、計算した割増賃金以上の額を支払うことは問題ありません。
具体的な計算例は、後日掲載していきたいと考えています。