朝日新聞って、かつては日本の言論をリードする良識を持った新聞だと自負していたはずだと思うのですが、ここまで堕ちてしまったんですね。

6月28日の記事で書いたように、太陽光や風力などは同じ100万kWという出力でも、夜間や雨の日、風の吹かないときには発電しないので、年間の発電電力量は原子力発電所とは比較にならないうえに、出力自体ををコントロールできない発電方式なので、全体の発電量を電力需要にあわせるためのコントロールをする必要があります。
 
こんな初歩的なことは、「天下の朝日」であれば当然分かっているはず。

下のWEB版ではまだ「単純に出力だけを比較すると、」という留保をつけているだけマシですが、筆者が読んだ新聞紙上の記事にはそれもありませんでした。
 
それを性懲りもなくこういう書き方をするということは、国民を誤導しようとしているとしか考えられません。

 
新聞が主義主張を持つことが悪いとは言いませんが、それなら社説で述べるべきで、記事という形で誤った情報を流し、情報弱者も含まれた新聞読者を誤導することが許されてはならないと思います。


朝日新聞デジタル(9月26日記事)の引用 -----------> 

経済産業省は26日、自然エネルギーの全量買い取り制度で認定した太陽光や風力などの再生可能エネルギーによる発電能力が、8月末時点で130万キロワット(計画も含む)に達したと発表した。単純に出力だけを比較すると、7月の制度開始から2カ月間で大型原発1基分に相当する自然エネルギーを確保したことになる。

 このうちメガソーラーなどの非住宅向けの太陽光が72.5万キロワット、住宅用の太陽光が30.6万キロワットと、太陽光だけで全体の約8割を占めた。次いで風力が26.2万キロワット、バイオマス0.6万キロワット、中小水力0.1万キロワットと続いた。経産省は今年度末時点の認定設備の発電能力を250万キロワットと予測しており、「順調な滑り出し」としている。