私の世代にとっては記憶に刻まれた事件です。これだけの「劇場型犯罪」で、犯人をつかまえられなかったというのは信じられない。まさに「事実は小説より奇なり」ですね。

 

この事件の解決を阻んだのは現場が間違いないとにらんだ人物への職務質問を許可しなかった大阪府警本部の作戦ミス、府県警察の縄張り争いによる連携不全などがあったということです。

 

確かに警察側にも問題はあったのだろうと思いますが、スクープを取るためなら手段を選ばないマスコミが捜査情報を流してしまったことが捜査を難しくしていったことが描かれています。

 

「キツネ目の男」の似顔絵も、当初は非公開で捜査されていたようですが、事件の長期化に伴って国会も含め情報公開の要請が強くなり、公開せざるを得なくなったということです。

 

国民の知る権利が大切なことは分かりますが、中途半端に情報公開することで国民生活を脅かす犯人をつかまえるチャンスを失ってしまっては本末転倒ですね。

 

番組では新聞社OBの方々も報道が捜査を難しくしたことを認めておられるシーンがありましたが、今のマスコミは、その反省を活かして報道の姿勢を正しておられるのでしょうか?皆さんはどう思われますか?

 


それにしてもNHKの情報収集、番組制作力はすごいですね。見応えがありました。

番組のホームページ「未解決事件」

http://www.nhk.or.jp/mikaiketsu/