介護事業所の経営者の皆様、こんにちは。
介護労務コンサルタント(社会保険労務士、介護福祉士)の松岡勇人です。
介護業界は、自分のキャリアアップした姿が描けない・・・
入社式、歓迎会等のイベントを無事終えて、人手不足の介護事業所にも新入社員が入社してきたことと思います。
といっても、実際に新卒が入社してくるのは中規模以上の介護事業所で、小規模事業所には、縁故入社でない限りまず新卒は入社してこない。
新卒にしろ、中途入社組にしろ、介護事業所では入社後の教育として、日々のケアに欠かせない技術、作業手順、ご利用者およびそのご家族との接し方といった日常的な業務に欠かせないことをOJT中心に行われる。
介護事業所の教育は、人手不足解消のため、即戦力なることが求められている訳だ。
この傾向は、小規模事業所に多い。
中規模以上の介護事業所になると、即戦力なることも求められているが、中・長期的なスパンの教育も行われることが多い。
つまりは、3年、5年後のリーダー教育、10年後の施設長教育などである。
なぜ、小規模事業所では、中・長期的なスパンで教育が行われないのか?
主な理由は2つ考えられる。
①やったって、どうせ効果が期待できないから。
⇒小規模事業所では、即戦力型が求められているため、すぐに効果がでない教育は避けられる。
②やったって、どうせすぐに辞めるから。
⇒過酷な現場の労働に耐え切れず、辞めていくのも事実だが、人を人として扱っていない証拠であり、使い捨てライターと同じ扱いだ。
規模に関係なく、介護事業所に人が集まらない理由は様々だが、職員自身が3年後、5年後・・・と自分のキャリアアップした姿が描けないことにその理由の1つがある。
この傾向も、残念ながら小規模事業所に多い。
介護業界はまだまだ若い業界で、他の業界と比較して遅れていることも実に多い。
教育はその1つだ!
自分のキャリアアップした姿が描ける教育をしよう!
「我が介護事業所では、こんな教育をして、こんな職員を育てた・・・人としてこんなに成長させた!」と謳うことができれば、求人の際も一役買ってくれるハズだ!
介護事業所には社会的使命があるハズだが、その評価は高いとは言えない。
お給料の額がそれを物語っている。
個々の介護事業所が自分のキャリアアップした姿が描ける教育に力をもっと注げば、介護業界の社会的地位も上がっていくに違いない。
今号もご覧いただき、ありがとうございました。次号もよろしくお願いいたします。