先週のある日の事。
担当する飛行機を飛ばして来たパイロットから「計器の一つが点いたり消えたりする」というレポートがあった。
「ふ~ん....」と思いながらトラブルシュートをスタート。
問題の計器を取り外すと原因が分かった。
原因解明まで約10分。
つい最近も問題個所発見まで時間が掛からなかったケースがあったが、今回も神は私を見放さなかった様であるw
小さい部品ではあるが、これを交換しないと飛行機は飛ばせない。
この時点で時間は午後10時。
必要となる部品をローカルで探すが在庫が無い。
でもソルトレイクシティ(SLC)には一つ在庫がある事が分かった。
この飛行機は翌日午前6時に南部州へ向けて出発する予定。
こんな場合、通常は自社の飛行機に部品を乗せて送ってくるのだが、SLCから到着する一番早い飛行機は午前9時到着予定。
これだと確実に4時間以上のディレイになる。
「どうする?」と上に指示を仰いだ。
そして会社が選んだのが「飛行機をチャーターして部品を運ぶ」だった。
こういう時は色々なセクションが飛行機を定刻通りに出発させるために動く。
チャーターされた飛行機はビジネスジェット機のセスナ・サイテーション。
まずミネアポリスを出発してソルトレイクシティまで。
そしてそこで部品をピックアップして私がいる空港まで飛んでくる手筈になった。
なんだかんだで午前5時前にチャーター機が部品を積んで到着。
チャーター機パイロットから部品を受け取り、そして取り付け。
担当した無事飛行機は直り、定刻通り目的地へ向けて飛んで行きました。
一息ついた後、どれくらいのコストがかかったのか聞いてみた。
部品の価格:$100
チャーター費用:$15,000
100ドルの部品を輸送するのに1万5000ドルだったそうですw
凄いですよね。
でもこうしないと飛行機がディレイする。
ディレイするとその後のフライトにも影響するので損害はこれの何十倍にもなるんです。
お客さんも空港に着いたらキャンセルになってたなんて嫌ですものね。
航空業界、結構シビアなんです。
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