2年前の今日、2020年11月3日。
私は地平線航空の面接を受ける為シアトルに来ていました。
2020年8月末にとあるメジャー航空会社を早期退職した私。
パンデミックの中、地平線航空だけはAMT(Aircraft Maintenance Technician)を募集していました。
可能な事なら会社規模は違っても前職と同じラインメカニックとして働きたいと思っていたので応募したんです。
応募してから約1週間後、地平線航空人事から電話がありました。
簡単な話の後面接日は11月3日に設定されました。
多くの人が職を失っていた中、まさか私に電話が来るとは思っていなかったのでとても驚いたのを覚えています。
その日から妻を人事担当に見立てて面接の練習がスタートしました。
そして面接日数日前にシアトル入り。
まだ無職だったので少しでもお金をセーブする為チープなホテルに滞在しました。
そしてやって来た面接日。
スーツにネクタイ姿の私はエスキモー航空本社ビルに入りました。
地平線航空はエスキモー航空と同じグループなので、面接はエスキモー航空で行われました。
面接の部屋に入るとそこには人事担当の女性と地平線航空の整備部長が私を待っていました。
挨拶を交わした後すぐ整備部長から質問が。
「メジャーエアラインで20年も働いていた君がどうして私達の様なリージョナルエアラインに応募したのですか?」
二人とも不思議そうな顔をされていました。
通常はリージョナルエアラインで経験を積んでからメジャーエアラインに入るので、その逆の事をしている私が不思議だったのでしょう。
私はここに至った経緯を全て話しました。
そしてどれだけこの仕事が今の私にとって必要なのか.......も。
彼等から私に対して航空機整備に関しての質問はありませんでした。
でも最後に「あなたにとって職場で一番重要な事は何ですか?」と聞かれ、私は間髪入れず「safety」と答えました。
その瞬間整備部長が「You are hired」と言って握手を求めてきました。
これが私の無職生活が終わった瞬間でもあり、アメリカに引っ越す事が決まった瞬間でもありました。
翌日には日本へ戻る私の予定を考慮してその内の日に薬物検査を受け、IDの写真を撮影。
一通りの手続きを終え建物を出たのは午前10時過ぎ。
日本は夜中の2時でしたがすぐ妻に電話を掛け採用された事を伝えました。
妻はとても喜んでくれました。
翌日私は日本へ。
この日から我家の20年ぶりにアメリカへ戻る引っ越し大作戦が始まったのでありました。
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