年頭所感
新年明けましておめでとうございます。
皆様には旧年中、いろいろご支援いただき、あらためて御礼申し上げます。
今年も宜しくお願い申し上げます。
さて、年頭に際し、当園の特色のひとつである「スモック」について、取り上げておきたいと思います。
スモックは本来、仕事着のことをいうのですが、子どもにとっての「仕事」は、もちろん「遊び」なのですから、字義からしても、遊び着をスモックと呼んでいいわけですし、当園では今後も、このスモックを保育の大切な柱とする方針を貫きます。
登園、降園の際は制服ですが、保育室に入ると、自分でスモックに着替え、制服などの整理整頓も自分でやるように指導しています。
着替えに時間がかかる子もいますが、担任は、ゆっくり、あたたかく、着替えの子どもを見守ります。
先に着替えを済ませた子が、後から登園してきた子のお手伝いをする場面を見かけますと、私は胸がジーンと熱くなります。
友だちに対し、お母さんになったような口調で、やさしくお世話をする子……。
ほんとうに微笑ましく、ご家庭の躾の素晴らしさを感じます。
保護者の皆様は、布を裁断なさった時から、縫っておられる時、そして出来上がった時まで、ずっとご自分の子がスモックを着る姿を想い描かれておられたのではないでしょうか?
子どもは、そんな親の愛情につつまれ、幼稚園で元気いっぱい遊びます。
色もデザインも違う、いろんなスモック姿が園庭に溢れます。
保育者は、子どもたちがテラスで靴を履き替え、保育室や廊下で服を着替える様子を見て、彼ら彼女らの体調や、心の有り様を的確に把握します。
たかがスモック、ではないのです。
スモックは、親、子、保育者が三位一体化する「絆」なのです。
どの世界でも「個性重視」が叫ばれていますが、組織・国家の都合や、利益向上の「個性重視」があるとすれば、それはむしろ「個性軽視」です。
もっといえば、人間の尊厳に対する冒涜です。
当園では、真の「個性重視」の「証し」として、スモック姿の子どもたちを、常にあたたかく見守り、大切に育てていきたいと思います。