郵便ポスト
年賀状を書く時期ですが、それで思い出すのが「敬老の日」に関わる園外保育のことです。
「敬老の日」までに届くようにと、各組の担任の先生方は、おじいちゃん、おばあちゃんへの手紙をつくるように子どもたちに呼びかけ、その手紙が出来上がった時、みんなで近くのポストや郵便局まで出向き、投函しました。
局長さんからは、風船を頂戴したそうです。
その日の私は、園を留守にできない用事があって、風船の話は、園外保育が終わって聞いたのですが、ありがたいことだと思い、お礼のため、郵便局まで出向きました。
いま確認すると、9月12日のこと、と記録にあります。
あの時も思ったのですが、郵便ポストは、郵便制度に裏付けられていなければ、単なる赤い箱です。
鉄道のレールも同じです。
それだけでは、長い2本の鉄の棒にすぎません。
人間は長い年月をかけて、分業と協業のしくみを作り上げ、効率的な社会を構築しました。
ただ、分業というのは理解しやすいように思うのですが、協業はどうでしょう?
郵便ポストは、分業上必要な箱ですが、協業があってはじめて機能する箱です。
現代社会は、複雑に細分化されすぎてしまったため、協業の一翼を担っている、という実感が働いている人間でさえ、抱きにくくなっているのではないでしょうか?
だとすれば、小さな子どもたちに、今の社会のしくみを分かってもらうには、保育の面でも工夫が必要になってきます。
子どもたちは、「敬老の日」に先立つ園外保育によって、働いている人たちのおかげで自分たちの手紙が相手に届くのだ、ということは分かってくれたと思いますが、協業という、人間の結びつきまでは実感できなかったかもしれません。
今後は、このような面での保育の研究も進めていきたいと思います。
さて、後日談です。
園に1枚のハガキが届きました。
「元気で、楽しい幼稚園生活が、目に見えるようです。とても嬉しいです。」
こんな文面のハガキでした。
ご夫婦ともご健在なのでしょう。
「園児の祖父母より」と書かれていました。
有り難いハガキです。いまも大切に保管しております。