こんにちは、粟津サヤカですコーヒー
京都を旅するコミュニティツアーのガイドをしています。
 
眺めているだけでワクワクしていた
とあるレトロ建築の解体がきっかけで、
レトロ建築がさらされているどうしようもない現実を知り、
ならばせめてその姿を記録にとどめようと
ブログを書いています。

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お久しぶりです。12月です。

私のほうは

秋のツアーなどやっておりましたが

ひと段落。

 

私の秋のツアーは終了しましたが、

紅葉はまだまだレトロたちを彩ってくれています。

桜の季節と違って、

紅葉の季節は木々も多種多様ですし

気温や日当たりなど

木々を取り巻く環境によって

見ごろもそれぞれ。

 

それに…

これは個人的好みですが、

紅葉の見ごろを過ぎた

落葉ぎみの木々のほうが

哀愁があって好きなんですよね。

 

そういう感覚って

レトロに惹かれる感覚に通じるところが

あるのかもしれません。

 

ということで、

レトロと紅葉はベストマッチ!

今回は紅葉に彩られる

旧京都高等工藝學校本館(現京都工芸繊維大学3号館)

記録したいと思います。

 

場所は左京区松ヶ崎。

京都のお盆の伝統行事、

五山の送り火の「妙」「法」

その南のふもとを松ヶ崎といいまして

そこに京都工芸繊維大学のキャンパスがあります。

 

京都工芸繊維大学は

明治32(1899)年に開設された京都蚕業講習所、

明治35(1902)年に開設された京都高等工芸学校を

前身とする国立大学。

歴史と伝統に培われた日本のものづくりを

日本文化発祥の地、京都で学び研究する

そんな目的で設立された工科大学です。

 

京都との深すぎるゆかりゆえに

国立大学であることを忘れられがち…

(すんません!)

一瞬、美大なのかと思われがちな学校名は

略してコォセン

(私が学生の頃はそう呼んでいました)

には建築学科があり、

数々の建築家、研究者を輩出していて

京都のレトロ建築好きには

知らない人などいるはずがない

そんな、ええ仕事するコアな大学であります。

 

京都工芸繊維大学の前身、

京都高等工藝學校は昭和5(1930)年

この松ヶ崎へ移転。

その際、建てられたのがこの旧本館(現3号館)です。

設計は本野精吾、当時の図案科の教授で

京都に数々のモダニズム建築を残した建築家です。

 

落ち着いた外観ながら

モダアーンを感じさせる細部。

「よく見たら造り込んである」

そんなあからさまでないところが日本的でよろし。

そういうセンス、好きなんよねえ。

 

じつにいいアールであーる!(笑)

 

かっこいい玄関です。

いつもこのブログでいってますが、

建築的価値のある建物で

勉学に励める学生さんがうらやましい!

 

この日は平日だったので

玄関に向かってカメラを向けるのに

とても気を使いました。

講義中の時間のようでしたが、

それでも時々、学生さんが通るので

驚かせたりして邪魔にならないように。

 

扉は格子にアールデコ。

玄関ですもの、

ここはきっちり自己主張しておきましょう。

 

枠壁が

「\飛び出せ青春!/」みたいに

ダン、ダン、ダンと三段階切り換え。

スクラッチタイルも力強く、

学生さんを社会へ、

そして未来へ送り出します。

 

ぬ!

ここ、もしかして階段教室?

1階なのに窓が少しずつ小さくなってる

大学って感じですね。

 

ツタが無造作にはっているのも

何ともアカデミックで素敵だなあ。

 

私はレトロ建築を求めて

いろんな大学へ行きましたが、

国公立大学ほどこの感じが強いんですよね。

私立大学はこういうのを許さない。

清掃業者を入れてピカピカにしちゃう。

こういう無造作感がいいのに!

 

こちらの正門、門衛所、

また、キャンパス内では他に

旧自動車庫、倉庫が

旧京都高等工藝學校本館(現京都工芸繊維大学3号館)とともに

登録有形文化財に指定されています。

 

今回は旧京都高等工藝學校本館(現京都工芸繊維大学3号館)を記録しました。

 

今回はレトロとともに

紅葉も楽しむことができました。

 

もみじ狩りに京都へ来られるときは

お寺や神社を訪ねられることが多いと思いますが、

京都は大学が多く

学生の街と呼ばれる側面もあります。

 

歴史ある大学の建築を眺め、

未来ある学生さんに囲まれて

いつもと違う雰囲気のなか

自分の学生時代を思い出すもよし、

学生さんのまぶしい若さに目を細めるもよし、

 

そんな京都の楽しみ方も

いいのではないでしょうか。

もちろん、学生さんの邪魔にならない程度で。

 

ではでは、

次はどこを記録しようかな~ランニング

 

今回の記録は下記を参考に作成しました。