こんにちは、粟津サヤカですコーヒー
京都を旅するコミュニティツアーのガイドをしています。
 
眺めているだけでワクワクしていた
とあるレトロ建築の解体がきっかけで、
レトロ建築がさらされているどうしようもない現実を知り、
ならばせめてその姿を記録にとどめようと
ブログを書いています。

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9月になりました。

炎天下の日々に

少しずつ夕立や台風など

雨が入り込む季節になりました。

暑い、まだ暑いといいながらも、

季節が確実に移ろっていくのを感じます。

 

今回はレトロの記録はお休みして、

そこを通ると思い出す、

今はもう存在しないが

私の記憶の中には確実に存在している

そんな思い出の場所について

書いてみたいと思います。

 

こちら木屋町通り。

四条河原町に近いこの付近は

夜になるとお酒を楽しむ人々でにぎわう

京都随一の盛り場です。

 

こうやって見ると、

道路、きれいになりましたね。

掃除もきれいにされている。

昔は酔っ払っていると転びそうなくらい

道がデコボコで歩きにくかった思い出があります。

 

通りの西側を流れる高瀬川は、

江戸時代に京・大坂を結ぶ舟運で栄え、

この辺りは舟運に従事する人々の街として

活気を呈していたそうです。

 

それにしても、

高瀬川の存在感はすごいですね。

繁華街という場所柄、

川沿いの風景は

店舗の出入りで頻繁に変化しますが、

どんなに周囲の風景が変わっても

高瀬川だとわかる。

 

現在はとある焼肉屋さんになっている

こちらの建物が私の思い出の場所。

二十数年前には

「みゅーず」という

音楽が楽しめる喫茶店でした。

 

一階はマスターのいるカウンターで、

コーヒーや会話を楽しむ大人たちが

席を占めていて、

お客さんが書き込めるノートが置いてあって

知らない誰かが記した様々なことを

読むのも楽しみのひとつでした。

 

(↑イメージ写真です。当時のお店のものではありません)

 

二階は、

ちょうど正面の三角屋根の内側に

大きなスピーカーが2つ設置されていて、

じっくり音楽が楽しめるようになっていました。

 

ただ、

一階が混んでいることが多かったので

私は二階を利用することが多かったのですが、

じっくり聞き入っている人を

私はあまり見たことがありませんでした(笑)

 

サイドへまわると

かつてのお店の装飾が残っています。

今は黒く塗られていますが、

かつてはクリーム色の壁に

窓まわりなどは茶色系、だったように思います。

おとぎ話に出てくる山小屋のような感じ。

 

音楽を聴きながらコーヒーをたしなむ…

そんなかっこいい大人の世界に憧れ、

自分もそんな大人の仲間入りをしたような

そんな気分で座っていた記憶があります。

 

みゅーずの斜め前には

東郷青児の絵と

青みがかったドラマチックな

店内で有名な「喫茶ソワレ」も。

 

ソワレはもちろん当時からありましたが、

私はみゅーずの方へよく行っていました。

 

飲み物の写真しかなくてすみません。

カラフルなゼリーポンチで知られていますが、

私はこのゼリーコーヒーがお気に入りです。

 

四条通の向こう側には

京都の喫茶店の王様「フランソア喫茶室」も。

 

こちらももちろん

当時からありましたが、

やはりみゅーずの方へよく行っていました。

 

さて、今回は

私の思い出の場所について書きました。

みゅーずについては

建物が残っていることが大きいと思います。

個性のある建物ですし。

 

よく通る場所でも、

建物に特徴がなく、

同じ風景の連続の中にある店だと

看板が変わっただけでも

どこの建物だったかわからなく

なってしまうのかもしれません。

 

みゅーずのこと

覚えているという方がいらっしゃったら

嬉しいなあ。

 

それでは、今回はここまで。

レトロの記録も続けていきますので

ぜひ、またご覧ください。