こんにちは、粟津サヤカですコーヒー
京都を旅するコミュニティツアーのガイドをしています。
 
眺めているだけでワクワクしていた
とあるレトロ建築の解体がきっかけで、
レトロ建築がさらされているどうしようもない現実を知り、
ならばせめてその姿を記録にとどめようと
ブログを書いています。

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半年ぶりの更新となりました。

 

昨年(2022)の秋と今年(2023)の春、

オリジナルツアーのほう頑張ってました。

 

さて、おひさしぶりの京都レトロマン散歩。

 

私はいつも建築を中心に

レトロの記録をしていますが、

今回はグッズのほう。

懐かしいレトログッズに囲まれて

レトロな時代にタイムスリップ。

 

そして、私にとってはその存在自体も

懐かしいレトロでもある、

 

ワンダアカフエさんです。

 

お間違えなく!

ワンダアカフエです。

ワンダーカフェではありません。

 

じつはこちらのお店、

昔は別の場所にあって

私、その前をよく通ってたんです。

 

もう20年以上前のこと。

当時からとても心惹かれる存在でしたが、

まだレトロ好き開花前夜だった若き日のわたくし、

その濃厚なマニアック感ただようお店に

足を一歩踏み入れる勇気がありませんでした。

 

場所は嵐電の「妙心寺」駅からすぐ。

妙心寺の北門までの通り沿いにあります。

 

このあたり、

今はゆったりとした時間の流れる住宅街ですが、

今、上の写真で郵便局になっているところには

かつて映画の撮影所があって

俳優さんや裏方さんなど映画関係の人々で

賑わったところなんですよ。

 

コトコトと小さな体を揺らして走る嵐電が

早春の日ざしの中で

かつての記憶を語ってくれそうな雰囲気です。

 

ところ狭しとレトロひしめく店内。

薄暗い照明がかつての時代へ誘ってくれるようです。

 

もうオトナ歴もすっかり長くなったわたくし、

酸いも甘いも、

地べたに這いつくばって、

人の批判や嘲笑も、

今ではハエ程度にも感じない。

そんな図太さを身につけたのかどうなのか。

濃厚なマニアック感あふれる店内にも

今は気圧されることなく入れます。

(オトナっていいよね~)

 

ビートルズと鉄腕アトム。

50~60年代ぐらいなのかな。

けっこう高額な値がつく物もあるんじゃないだろうか。

 

レトロとひとことでいっても

50年代から90年代、いやいや2000年代だって

今やレトロの範疇です。

 

懐かしいと感じるもの、

それはすべてレトロなのです。

 

二階もあると伺って見学させていただきました。

お店の建物もレトロ。

急めな木製階段が雰囲気抜群です。

 

あー、この感じ、どこかと似てるなー。

すごい懐かしい感じがする。

思い出せないけど。

 

佐藤製薬のサトちゃんの頭だけ。

印鑑のようなものが並んでいます。

文房具屋さんの店頭にあるやつみたいな、ね。

内部に照明がついていて…

「印鑑照明」て書いてある!ダジャレ!?

どなたかアーティストの作品なのかな。

 

古い雑誌や図鑑など、古い書籍もたくさんあります。

 

別室に入ります。

写真関連部屋なのかな。

 

雑然と置いてあるようでいて、

どこかちゃんと意識して展示されているような。

こういうのってセンスだと思う。

 

あのマッサージチェア懐かしいな。

旅館とかにあって、

使いたかったけど使わせてもらえなかった思い出。

 

なんと今でも使えるみたいでしたが、

壊しちゃうといけないので

やめときました。大人の判断。

子どもが使いたいといっても

やはり使わせないでしょうね。

 

マニア垂涎(すいぜん)の…?

私にはわからないけど、

古いカメラやレンズが展示されている。

 

さりげなく舞妓さんの写真が京都らしい。

小学生ぐらいの女の子と連れだって。

舞妓さんの表情がキメじゃないのがいい。

背景に街並みが映ってる。どこだろ?

モノクロ写真って独特にいいなあ。

 

私は生まれたときすでに

カラー写真だった世代なので

より一層、レトロ感と未知への興味を掻き立てられます。

 

こちらはトイレ。

(右やや下の鏡に便器が映っています)

トイレにもところ狭しとレトロがならんでいます。

レトロに見つめられながらトイレ…

何ともいえない気分…

ちゃんとフタを閉めてから流します波

 

ここだけ音楽が流れていました。

宇多田ヒカルさんの「traveling(トラベリング)」

タッタル、タッタル、タッタル、タッタルルンルン

travelingは2001年の曲。

そんなに昔じゃないのになんだか不思議な感覚が。

 

え?あ、あれ!?

私、今、どこにいるんだ?

今、なに時代だ?

わーーーもやもや

 

アイスクリームの自家製シュークリームセット。

ガツーン!!すごいのが来てしまった。

これほどとは思わなかった!

しかし、アイス好きとしては

予期せぬところでめちゃくちゃ嬉しい。

喉も乾いていたし、

なんぼでも食べるで~

 

シュー皮もカリカリとして香ばしく、

飲み物とセットで950円ぐらいだったかな。

たらふく堪能~

 

でもこのアイスの量、

たぶんサービスなんじゃないかと思うんですよ。

帰ってからいろいろ写真を検索していたら

どれも2すくい分ぐらい背が低いんですよね。

 

また確かめにいこー。

 

かつてのお店の前を通り過ぎていた20年以上前、

当時でもすでにレトロなお店として

個性を放っていたワンダアカフエさん。

 

当時若かった私にとってはきっと

今ほど心に響かなかったかもしれません。

 

テレビや雑誌、親や先生が

「懐かしい」と表現するものを

「こういう雰囲気のものを

レトロといって価値のあるものなんだな」

と思っているようなところがありました。

 

確かに古い時代のものなのに

そのデザインや色使いなど表現方法は

今見ても洗練されていて、斬新です。

 

でもそれって客観的に見ているんですよね。

まるで絵でも観賞しているような。

 

でも、

 

ああ、こんなのウチにあったなあ。

買ってもらって嬉しかったなあ。

この雑誌、続きが読みたいんだけど。

 

そんなふうに自分の思い出を伴うことで

レトロは特別な意味を持つんだよなあ。

 

20年を経て、

そんな風に思えるようになった今、

ようやくお店に来る資格を得られた

ということなのかもしれません。

 

ではでは、

今回はこのあたりで。

次はどこを記録しようかな~~ランニング

写真もいっぱいたまってるんだよな~