こんにちは、粟津サヤカですサンタ
京都を旅するコミュニティツアーのガイドをしています。
(コロナ禍の現在、ツアーはお休みしています。)
 
眺めているだけでワクワクしていた
とあるレトロ建築の解体がきっかけで、
レトロ建築がさらされているどうしようもない現実を知り、
ならばせめてその姿を記録にとどめようと
ブログを書いています。

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今年も残りあと1週間を切りました。

令和3(2021)年は

みなさんにとって

どんな一年だったでしょうか?

 

私にとっては

厳しいことの多い一年で・・・タラー

 

しかしだからこそ、

自分を持って

流されることなく突き進まねばと、

腹が据わった年となりました。

 

コロナ禍で、

ガイド業は先が見えなくなりましたが、

そのおかげで時間ができ、

自分を客観的に見つめることが

できるようになったのが

よかったのではないかと

思っています。

 

ガイド知識も

たっぷり補充できました。

 

そんななかで気づいたのが、

そういえば鉄道系は

あまりちゃんと勉強してこなかった。

 

来年の早いうちには

しっかり勉強しよう筋肉

資料を集めはじめたので、

 

今回は早速、成果発揮。

鉄道系レトロを記録したいと思います。

 

今回記録するレトロは、

八瀬(やせ)比叡山口駅です。

 

叡山電鉄の「八瀬(やせ)比叡山口駅」です。

「やせえき(八瀬驛)」という看板は

竣工当時の駅名で

レトロ感を打ち出したものでしょうか。

(読むのもレトロに。右から読んでね)

 

左京区八瀬は比叡山のふもと。

京都側から鉄道を利用して

比叡山に登るには、

ここを経由することになります。

 

駅の竣工は大正14(1925)年。

京都電燈株式会社により

出町柳と八瀬を結ぶ

平坦(へいたん)線(現在の叡山本線)が

開業、その終着駅として誕生しました。

 

(松ヶ崎付近の高野川べりから撮影した比叡山)

 

古都京都の鬼門を

守り続けてきた比叡山、

そしてその山上で

祈りの歴史を営んできた延暦寺。

 

近代になり、

一般の人々へも広く開かれましたが、

その急峻な山肌は

人々と祈りの聖地とを

大きく隔てる壁となっていました。

 

叡山本線の開通は、

人々の聖地への参詣の願いを

叶えたのです。

 

緑の切妻屋根に、

ギザギザ板が

「いってらっしゃい」のお見送り。

まん丸の照明がレトロに花を添えます。

 

ひと昔前は

「八瀬遊園駅」という名前でした。

近くに遊園地があったんですよ。

名前は何度か変わっていましたが、

平成13(2001)年まで営業していました。

 

現在は

「八瀬比叡山口」というのが

正式な駅名です。

 

開通当時、

京都電燈の鉄道部門であった叡山本線は

昭和17(1942)年に独立して

京福電気鉄道株式会社となり、

鞍馬電気鉄道(現在の鞍馬線)の合併を経て、

昭和60(1985)年、

叡山電鉄株式会社となりました。

 

実際に乗車するとわかるのですが、

えいでんの乗客は

比叡山、鞍馬、貴船などへ向かう

観光客だけではありません。

沿線の洛北地域に住む人々、

学校に通う人々などが

たくさん利用されています。

 

えいでんは

近代化に取り残されたようになっていた

洛北住民の足としても

重要な役割を果たしたのだそうです。

 

ご覧ください上差し

このみごとな小屋組みを。

こういうのをアーチ型トラス

というのだそうです。

 

明るく開放的な空間です。

ヨーロッパの駅・・・

というほどでもないですが、

観光客の旅ごころをくすぐる

広がりのある空間は

気分最高、どこへでも行けちゃいそうです。

 

大屋根と張り出し窓の間に

明り取りの窓が設けられているのも

明るい空間の演出に

ひと役買っていますね。

 

プラットフォームの柱は

ゴツゴツとネジ感のあるデザインで

カッコ良く。

 

照明も、裸電球にシンプルなカサだけで

レトロ感を演出しています。

 

写真集とか人物写真の背景にしたら

素敵な写真が撮れそうです。

 

東山から続く京の山並みに

駅舎がよく映えます。

 

車両もレトロで懐かしい雰囲気。

私にとってのえいでんは、

この車両のイメージ。

デオ710形、

1987年に登場した

えいでん初の冷房車なんだそうですよ。

 

(撮影は出町柳駅、鞍馬線フォームにて)

 

こちらの車両は

「ノスタルジック731」。

叡山本線(出町柳、八瀬間)が開通した

大正14(1925)年当時の車両を

イメージして2015年に登場した

車両だそうです。

 

叡山もうでへ向かう

大正、昭和初期の人々の姿を

想像してみます。

 

おまけで、

こちらは観光列車「ひえい」。

2018年3月から走っています。

なかなか斬新な見た目目

レトロであり近未来的であり、

なかなかいいデザインだと思いませんか?

 

今回は

八瀬比叡山口駅を記録しました。

 

目的地への経由駅だと、

なかなか目を向ける余裕がない

かもしれませんが、

 

えいでんの駅は歴史がありますので、

行かれることがあれば、

駅舎やその歴史にも

目を向けてみるとおもしろいと思います。

 

比叡山近辺のレトロは

以前にいくつか記録しました。

ぜひご覧ください。

 

なお、延暦寺へは

「八瀬比叡山口駅」から徒歩で

「ケーブル八瀬駅」へ。

ケーブルカー、ロープウェイに乗り、

さらにシャトルバスで

行くことができます。

今は冬季のオフシーズンのため、

運行時間や運休状況によくご注意の上、

お出かけください。

 

それでは、

来年もいっぱい記録するぞ~ランニング

 

今回の記録は下記を参考に作成しました。