こんにちは、粟津サヤカですコーヒー

京都でオリジナルツアーのガイドをしています。

 

レトロ消滅の現実を目にしびっくり

諸行無常、盛者必衰

どんな価値あるものでも

永遠にあり続けるものなんてないと悟り

 

自分の目で見て

記録に残そうとはじめたこのブログ、

今回のレトロは、

琵琶湖疎水

第一疎水第二トンネル入口です。

 

レンガ造りの立派なトンネルが

北西方向へ口を開いて

滋賀県の琵琶湖から流れてくる水を

受け流しています。

 

この日は毎年12月から3月にかけて行われる

定期停水で水はほとんど流れておらず

満々と水を湛える疎水の雄姿を

掲載できず残念です。

 

場所は京都市山科区、

京都市交通局と京阪電車が

共同で使用している

御陵(みささぎ)駅から

徒歩約10分のところにあります。

 

御陵(みささぎ)という地名は

こちら天智天皇山科陵から。

 

第一疎水第二トンネル入口からは

徒歩約20分の距離にあり、

疎水もその北側をなぞるように通過しています。

 

天智天皇は

大化の改新の中大兄皇子としても

有名ですが、

権勢をふるった強大な天皇らしい、

広大で威厳ある陵墓でした。

 

第一疎水は明治18年から約5年をかけて

建設された京都の一大近代事業でした。

 

生活に必要な水のほとんどを

地下水に頼っていた京都にとって

安定的にかつ豊富な量の水を

市民に供給することは長年の悲願でした。

 

隣県の滋賀県琵琶湖から

水路をひいたことで

生活用水、灌漑用水の安定はもちろん

水力発電事業が起こり

京都の近代化を押しすすめました。

 

京都市の西に広がる滋賀県大津市琵琶湖。

そこから京都へ水を流すには

京都市の西のはし

山科を必ず通らなくてはなりません。

 

第一疎水のトンネルは全部で4つ。

次にひかえる第三トンネルを抜けると

第二疎水との合流点に達します。

 

仁似山悦智為水歓歡

(じんはやまをもってよろこび

ちはみずをもってなるをよろこぶ)
井上 馨 筆
仁者は知識を尊び,知者は水の流れをみて心の糧とする

(論語)

(京都市上下水道局ホームページより)

 

各トンネル(竣工当時あった3つのみ)には

明治の元勲が文字を書いた扁額が

掲げられています。

 

こちらは井上馨のもの。

明治京都の一大事業に

東京の政府要人も注目していたんですね。

 

疎水沿いの道は市民の憩いの場になっていて

散歩やジョギングを楽しむ市民の姿が絶えません。

そんな静かで穏やかな疎水沿いの街には

こんな洋館も。

 

昭和4年、

本野精吾設計の旧鶴巻邸(現栗原邸)は

通常非公開ですが

その住宅建築としての価値から

保存への動きもあり

一般公開されていることもあります。

 

旧鶴巻邸は登録有形文化財に指定されています。

 

近くへ寄ってみると

なかなか凝った意匠ですね。

厚みもあって立派です。

苔むしている様子も雰囲気を増しています。

 

手前に映っている枝は桜です。

山科付近の疎水沿いの道は

桜の名所としても有名です。

桜のトンネルをくぐり抜けていく疎水の風景は

絶景なんですよ。

 

第一疎水第二トンネル入口、

いかがでしたか?

 

疎水はその場所その場所で

異なる表情をみせてくれますが、

ここは明るいのんびりとした空気が

時間が止まったようなレトロを

際立たせていました。

 

今回ご紹介したは第一疎水第二トンネル入口は

コースに含まれていませんが、

私がご案内している

 

オフアワーズの

京都のんびりおさんぽ旅

(詳細はこちらをクリック!チケット販売サイトへリンクします)

 

では

他にもおもしろい場所をご案内しています。

 

  • 伏見稲荷から清水寺 ゆるトレッキングコース 2/3()
  • 洛中レトロ御所南コース 2/17()
  • アカデミック北白川・疎水コース 1/27() ・ 2/10()

ご参加お待ちしております!

 

さてさて、

次はどこへ行こうかな~ランニング