届かぬ手紙 | SENA-BLOG

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<日付 9月5日の手紙>

 

 

 

<りんご>

 

 

このドラマをテレビ放送で

見たことが無いので

その時代の風景は解からないけど・・・

 

 

本の中の二人の 

心の葛藤 すれ違い 

声に成らない声

 

 

北川ドラマに出逢えて

よかったと思いました。

 

 

 

 


<愛してくれと言ってくれ>より



「出逢い」




・・・ある小道で、

やっと見つけることができた。


「あ あたったよ、やっぱりホントじゃん」
と 

 

紘子は真っ赤な見上げながら通り過ぎた。

 

 


じっと見上げながら

通り過ぎていた紘子は、

もう一度リンゴの木下に

戻ってくるともごうと決意した。

 


リンゴがなっている木の枝は高くて、

手を伸ばしても

紘子の背の高さでは届きそうにない。

 

 

ジャンプしてみたが、かすりもしない。

助走ををつけても、指先さえ届かない。

 

 

ついにしりもちをついてしまった。

 

 


その時、リンゴをもいでくれた、

誰かの手があった。
リンゴをすっぽり

包んでしまうほどの大きな手。

 

 


背がとても高く、

端正な顔立ちをした見知らぬ青年が、

リンゴを手に しながら

静かに紘子を見つめていた。

 

 


切れ長の優しく

美しい瞳をしている。

 

 

ネクタイを外した

スーツ姿なのに、

 

 

なぜか足には

皮のサンダルを履いている。

 

 

彼はなにか物言いたげなまなざしで

紘子を見つめると、

リンゴを

紘子の手にポンと投げてよこした。

 

 

突然のことに、

紘子は言葉が出てこない。

立ち上がって、

はにかみながら

会釈するのが精一杯だった。

 

 

 

その人は、軽く頭をさげると、

何も言わずにくるりと

背を向けて行ってしまった。

 

 


紘子の手に残ったリンゴには、

まだ彼のぬくもりが残っている。

 

 


一瞬の出来事に、

紘子の心は大きく揺さぶられていた。

 

 

 


「僕の声」
 

 

 

愛していると言ってくれ-2

 

 

 

海辺でさ。

晃次が手話で言うんだよ。

「音の記憶の糸をたぐって・

君の名前を発音したつもりだ・

 

 

だけど自身が無い・

幼い頃に無理やり

喋ったこともあったけど・・・

ある時笑われて以来

声を出したことが無い・

 

 

だから

君に愛しているって言ってと

いわれた時も言えなかった・

自分の声が自分で解らない・

だから声を出すのが怖かった」

 

 

 

「言葉より気持ちが

 大切なんだと感じたんだ」

  …Sena❧

 

 

 

 

三年後





「あれ、こっちじゃないかな・・・」

 


紘子は、あの木を探しながら、

路地裏の道をあちこち歩いていた。

 


確かこのあたりだった。

あの人と初めて出逢った場所は。

上の方を見渡した紘子は、

やっと見つけたリンゴの木だ。

 

 

「あったよ・・・」

 

 

あの時と同じように、

赤くて美味しそうなリンゴがなっている。

 


紘子は、少し下がって助走を

つけてリンゴに飛びついた。

 

 

届かないでも、あのリンゴを取れば、

あのときのように

何かいいことが始まるような気がする。

 

 

今度はハイヒールを脱ぎ裸足で走った。

懸命に飛びついたが、それでも届かない。

 

 

もう一度飛ぼうとして、

とうとうころんでしまった。

 

 

立ち上がろうとした時に、

リンゴを取る、大きな手があった。

紘子の息が止まった。

それは、なつかしい晃次の手だった。

 

 


晃次は、紘子にリンゴを投げた。

 

 

 

受け取った紘子に、

晃次はその優しい瞳で微笑みかけた。
紘子も満開の薔薇のような笑顔を、

晃次に返した。



パーティーが終わった

会場の中央に、

小さくスポットライトを浴びて

飾られている作品があった。

それは晃次の絵だった。

 


三年前、

晃次が夢中で仕上げた彼女の絵だった。

 


絵の中の紘子は、

さっき晃次に見せたのと同じく

薔薇のような笑顔で微笑んでいた。

 

 

 

******************

 

 


「愛してくれと言ってくれ」 

 

最終回より

 

 

 

紘子へ

 

 

 

紘子 

僕は何度

もこうして語りかけたか。

何度君の名前を

心の中で呼びかけただろう。

 

 

 

最初に

手紙をくれたのは君だったね。

僕の重く閉ざされた心の扉を、

開けようと頑張る君が愛しかった。

 

 

 

あの日、

僕が初めて君を抱きしめたあの日、

 

 

 

君は言ったね。

あなたと私はそんなに違うの。

耳が聞こえないあなたと、

聞こえる私はそんなに違うの。

 

 

 

だったら、

私はもっとあなたを解りたい、

あなたを知りたい。

あの時の君の涙、

ずっと

僕の心の中であの時のまま、

色あせず澄んでいる。

 

 

 

紘子 僕は君を

解っていてあげたんだろうか。

耳で傾けていたんだろうか。

ちゃんと 

君の心の声を

解っていてあげたんだろうか。

 

 

 

今、君と離れてみてこれまで

振り返るとさっぱり自信が無い。

 

 

 

だけど、

僕は今もう一度君を

解りたいと思っている。

 

 

 

あの時、

涙を流して僕を解りたいと

言った君を

解りたいと思っている。

 

もしかしたら、

僕達は一番苦しい時を

迎えたのかもしれないけれど。

 

 

 

それでもやはり

乗り越えて行けるんだと思う。

 

 

 

それでもやはり

僕達は頑張れると

僕は思っている。

 

 

 

9月5日 晃次

 

 

 

  

 

 

榊 晃次 様

 

 

 

あなたは

今ごろ何処に居るのでしょう。

何処の空を

描いているのでしょう。

 

 

 

あなたが、

1995年9月5日に書いた

 

 

 

手紙を

何度も何度も

読み返しています。

 

 

 

遅れて私のもとに

届いたこの手紙は、

この先何年も私を

支えつづけてくれるでしょう。

 

 

 

この先何が起きても、

どれだけ時が流れても・・・

 

 

 

私の心のベスト10の第1位は

1995年の夏に

あなたと出会った事です。

 

 

 

出すあての無い

返事を書きました。

 

 

 

これでももう一度

どこかで会うことができたなら

その時、

私はこの手紙を

あなたに渡したいと思います。

 

 

 

中野紘子 







 

 

 

 

 

 

2026-09-05  Sena❧

ᵗʱᵃᵑᵏᵧₒᵤLᵒᵛᵉᵧₒᵤ♡.°

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【愛していると言ってくれ】

/

『TBS.1995年放送』

 

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この文章書いた時

本を読みながら

ワードにタイプしていた。

 

かなり

このドラマに

はまっていて

TSUTAYAで

何度もDVD

借りた思い出があります。

 

 

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Ꭲʱᵃⁿᵏ Ꮍ༠ᐡ⋆ ℒℴvℯ……Sena❧
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