君と恋と桜の樹 8 | drop of drop

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やっほー



しばらく新菜ちゃんと並んで歩いていると
学校が見えてくる。

桜の樹がたくさん植えられた学校。


桜の樹の下には屍体が埋まっている。
そんな話を聞いたのはいつだったか。


そして誰が言っていたのだろう。


予鈴がなる。

今日も私はつまらない授業を
受ける。

******


今日も庭の桜の樹は満開だ。

美しい桃色。
桜色。

桜の樹の下には屍体が埋まっている。
ならば桜の樹の上には何があるのだろう。

あの花びらにうもれて眠っているのは。

「紅蘭さん、お帰りなさい」

「ただいま、道江さん」

庭で一人佇んでいた私を見つけて、
道江さんは声をかけてくれた。

「いつ見ても立派な桜の樹ですね」

道江さんは桜の樹を見上げて呟く。

「そうね。あの頃から何も変わらない」

「紅蘭さん…」

「最近ね、記憶が無くなってるの」

「…」

「学校へ行こうとしたところから記憶が途絶えていたりね」

「…」

「今もここまで帰ってきた記憶がないの」

道江さんは何も言わない。

「ねぇ、道江さん。あなたは全てを知っているのでしょう?だってあなたはエレンだもの」

「…私は道江ですよ」

道江さんが悲しそうに呟く。

「……ねぇ」

「なんでしょう」

私は意を決してたずねる。

「**は、まだ」



目が、眩む。


 さくら さくら

 舞い散るさくら



「紅蘭さん!?」

意識が遠のいていく。

「紅蘭さんっ、紅蘭さ」

道江さんの声が途絶えた。