「英語より日本語の方が苦手かもしれません」


 

アメリカ生活が長かったというOさんは、

嫌味のない、純真な質問を投げかけてきた。


 

世間では、とかく、

「英語はできるけれど、日本的なマインドにかけてしまっている」と、

 

マイナスに見られてしまう部分もある帰国子女。


 

でも、

 

OESにいらした方のなかで、

マイナスイメージのある人は一人もいなかった。


 

玉石混合とさえ言われる、海外生活を、

彼女は真摯に、そして、


 

自分を見失うことなく過ごしてきたと思う。



 

「日本語が苦手かもしれません」


 

そんな言葉を覆すほどの、

美しい日本語と、達筆な字でしたためたES。


 

この人が内定しないわけがない!


 

私がそう感じるようになるには、

さほど、時間がかからなかった。



 

しかし、、そんな彼女でさえ、

たくさんの挫折を経験してきたのだ。



 

チャンスに恵まれて受けた数社の外資系だったが、


 

彼女ほどの英語力でも、内定までは至らない。



 

最終まではいくものの、

いつも最後に「sorry letter」を手にしていた。



 

何がいけないのだろうか・・・と、


 

私は真剣に悩んだ。



 

Oさんには我が家にいらしていただいたり、

時には食事も共にしながら、



 

彼女のプライベートな話も聞きだし、

彼女の魅力を最大限に引き出せるようにした。


 

 

彼女に足りないもの・・・


 

それは


 

approacableな雰囲気だった。



 

ここで、雰囲気と敢えて言ったのにもワケがある。


 

Oさんは、

実は本当に親しみやすく、

とっても愛情に満ちた人なのだ。



 

しかし、

これをファーストコンタクトで相手に感じさせることができないでいた。



 

「もっと、ゆっくり話してみましょう」

「もっと癒しのあるオーラを出してみましょう」


 

そんなアドバイスをしながら、Oさんと一緒の時間を増やしていった。


 

Oさんは純粋すぎて、計算高いところがないので、


 

自分を素直に出しすぎてしまう傾向があった。


 

CA受験とはある意味、ものすごく理不尽なもの。


 

たとえ性格が悪いとしても、印象がよければ合格することも、実はしばしばある。


 

Oさんは、

 

美人で、

性格も最高、

英語も流暢


 

3拍子揃っているのに、

誤解を招きやすい雰囲気があったのだ。


 

「たくさん喋らなくてもいいと思うの。

面接官を癒せればOKよ」


 

本当は、ハイレベルな英語を話せるのに、

殆んど話さないようにするなんて、


 

彼女にとっては苦しい面接だったかもしれない。

 

でも、

 

本来の日本人気質を備えていた彼女だからできたこと。


 

~それから半年後~

 

Oさんは難関と言われている某欧系に内定した。

 

今でも、ちょくちょくメールを下さる大好きなOさんから、

 

「能ある鷹は爪を隠す」という、

誇り高い精神を
 

学ばせていただいた。

 

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