戦前のいわゆる大日本帝国憲法と戦後の日本国憲法とありますが、この著書で取り上げているのは後者だと見受けられます。
まだ第一章を少し進んだ辺りですが、タイトルにもあるように西部さん自身の憲法観が書かれています。
日本国憲法とは成り立ちがどうこうよりも、一般的にはどのように捉えられているが、本来はこれこれこういう風に捉えるべきではないか、と西部さんが述べていく内容のようです。
以下引用
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おそらく日本国民の大半は、中等教育の段階で、「日本国憲法の基本精神は国民主義と平和主義にあり」というような託宣を教師から下されたことを覚えているだけにすぎない。それでよいのである。いちいち憲法に照らして自分の生活を律するなど異常の振るまいというべきだ。根本規範は人々の生活の良識として定着しているべきものである。
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この部分に憲法観が集約されているように見えます。
「根本規範は人々の生活の良識として定着しているべきものである。」
というところはごもっともだと感じましたね。
中学の頃、日本国憲法の内容を暗記させられていましたが、何のためにあるのかピンと来ていませんでした。
大層な事を並べてはいても、自分の生活と関わっているように感じなかったところが大きい気がします。
改憲するしないの話が昨今盛り上がっていますが、人々の根本規範として適切なのか、というところがポイントかなと感じました。