最近読んでる本。もちろん仕事には一ミリも関係ありません(笑)
標準的な経済学は、全ての人が合理的に動く事を前提としているが、実際は感情など心理面も関わるのではないかと考えて「行動経済学」として発展してきたとか。これまでの経済学+心理学みたいな感じですかね。
本書で個人的に気になったのが、処罰によりモラルが低下することもあるという指摘。
挙げられていたのは子供を預かるデイケア・センターでの実験例。ここは約束の時間に親が迎えに来ることになっているが、遅刻もしばしば見られるということで、罰金を取り入れることになったと。標準的な経済学的な見方だと、遅刻は減少するはずが、罰金を取るようになってからかえって増加して、それを見て罰金を取らなくなったら遅刻者は高水準のままだったとのこと。
親は遅刻することに対して、罰金導入後は「時間をお金で買う」取り引きの一種として考えるようになり、戻した後は、単に遅刻の価格がゼロになっただけだと受けとるからだとか。
結果として、何もしなければ遅刻者は増えなかった訳ですね。
また引用していたフランスの詩人ポール・ヴァレリーという人の言葉が秀逸でしたね。
「罰することが道徳心を弱らせてしまう、そのわけは、罰することで罪に償いは終わったと思わせるからだ。(中略)そして罪を取引のできる、計量できるものに変えてしまう。値切ることも可能なのである 」(東・松田訳、『ヴァレリー・セレクション』上巻、平凡社、281頁)
逆に何かをすることによって報酬を与えようとして失敗したのが、先日話題になった妊婦加算ですね。
Yahoo!ニュース見てたら、そもそもは少子化対策として、医師に積極的に妊婦の診断をしてもらうために診断料を値上げしたとのことだったとか。
やりたいことはわかるけど、結局妊婦自身に負担させてどうすんねんとなるのはまぁ当たり前の話ですな。行動経済学に絡むのかはかなり微妙な気もしますが廃止になりそうなのは何よりです。
みんながみんな合理的に行動するなら社会の仕組みを作り込めば理想の形になるかもしれませんが、そうはならないのが現実で、社会主義が中々上手くいかないのもそういうところなんですかね。
※FBからの転載