爺ヶ岳〜鹿島槍 GW縦走 | 半径3メートルから宇宙の果てまで

爺ヶ岳〜鹿島槍 GW縦走

5/2早朝、信濃大町の駅で下りると、安曇野の町はすんごい黄砂で北アルプス山脈が黄色くガスるほど。
今回の登山はとにかくつらいものになってしまいました。 下界で体調がよくないと上ではよけい辛くなるってのは本当。 昼頃から爺ヶ岳登山口から登り始めるも、すぐに息が切れてしまう。初日は3時間ほど歩いたところで幕営。夜になるとどうやら黄砂のせいでアレルギー反応が出たらしく、 テントの中で鼻が完全につまってしまい、 一晩中あさい眠りに苦しんでました。

当然二日目はバテにバテる始末。他の人に荷物を分けて持ってもらう羽目に。でもこういうところがパーティ登山の良いところです。一人じゃとっくに諦めて敗退せざるを得ない状況で、仲間同士で引っ張り上げていく。 まあ他の人たちにとっては良い迷惑ですが。
なにせいつもどちらかの鼻が詰まっているので口呼吸しながらきつい登りを歩くので、 常に酸素が足りずゼエゼエハアハアやっとるわけですよ。 バテているので行動食もなかなか食えず、よけいに体力が落ちていく。

ああでも遠くに見える劔岳の全景にはちょっと感動。

劔岳全景

今回持って行った行動食メニューは・・・
チョコレート、魚肉ソーセージ、シリアルバー、ハニーローストナッツ、バームクーヘン、塩昆布。
多少重くてももっと水気のあるものも必要だと思った。 そう、ウイダーインゼリーみたいなやつ。
口呼吸のせいですぐに喉がバサバサになるため、 手持ちの水はすぐに枯渇。 雪を少し掘って綺麗な雪をほおばると一瞬生き返ります。
冬山は水に困らないので好き。 その点夏山ときたら・・・・

それにしてもベテラン勢の水分摂取量の少なさには驚かされます。 ほとんど休憩の時には水筒の水をほんの一口しか飲みません。
きくと、やっぱり意識してそういう体を作るのだという。 汗をなるべくかかない省エネな行動も技術だし、 体温コントロールするための服装も経験則からくる知恵がそこかしこに。

爺ヶ岳山頂手前の砂礫地帯で酸欠&バテバテがピーク。何度も立ち止まって深呼吸しちゃう始末。情けない。

爺ヶ岳山頂


二日目は山小屋の隣にテントを張り、 その山小屋もGWってことで営業していたためなんとビールが飲めました。 今まで飲んだビールでいちばん美味かった。

翌朝、3時に起きて5時鹿島槍ヶ岳にアタック。途中軽度の高度障害が出始め、吐き気と頭痛に立ち止まること数回、本隊から分離されて後続隊にしてもらい、ゆっくり登りました。
上から本隊が手を振って「あと少し!頑張れ頑張れ!」と声をかけてくれフラフラしながらもなんとか山頂を踏む。
去年の心臓の手術でもう高い山はやめてくださいと医者に言われたりして葛藤していたことや、今回のこの最悪のコンディションの中
一人だったら完全に諦めていたけど、仲間のおかげでブリザードの山頂を踏むことができたことに感謝。
全員と握手をして礼をいい、サングラスの下で涙が止まりませんでした。
そしたらまつげがどんどん凍っていくじゃないですか。気温ー7℃。強風のため一瞬で体が冷えます。
デジカメでムービーを撮るも、すぐに電池がいってしまいました。




何度か足を取られながらテント場まで戻る。その頃には高度順応もうまくいきはじめて少し気分がよくなってきた。1時間後に出発。相変わらず息は切れてしかなたくまた荷物を分散。
ああ、情けない。途中で舐め始めた飴玉も、唾液が出ないので1時間以上かかってなんとなく舐め終える始末。
陽が高くなってくると気温が上がってきてポカポカと疲労と眠気でフラフラしてきた。

ここでオレ雪面で転倒、いっきに滑り落ちる。
やばい、ピッケルが手を離れちゃった・・・滑落停止姿勢が取れない・・・
直後の先輩が猛然と追いかけてきて、一命を取り留めるオレ。
他の人も一部雪を踏み抜いてしまい、腰から下が抜けなくなり急遽掘り出し作業のため、作業隊以外は安全地帯に避難。
遭難が下山時に多いっていうのはこういうことですね。

なんとか予定地点まで到達し、テント設営。
その日はほとんど飯を食えませんでした。 へんな空げっぷが止まらず、テントの中で吐いたらしゃれにならないなあと心配しつつも結局死んだように眠った。

翌朝、下山の日も3時起床で出発前に1時間の雪上訓練。歩行や安全確保の指導と訓練です。
出発前に息が上がりました。もうどんだけ弱ってんだオレ。
もう今日はひたすら下るだけってんで降りたらアレ食いたいこれ飲みたいそんなことばっか考えてました。
テントでの食事ってどうしても好きになれないんだよな。やっぱエネルギー効率や重量を考えるとあんまり美味い食事は無理なんかもしらんが。起き抜け20分後にコッフェル一杯の伸びたラーメンと餅とか辛すぎる。

下山したのは12時半。みんなで町営の温泉に入ってささっと反省会やって帰りのあずさで酒盛り。この下山後の酒盛はみんな楽しみで話に花が咲くんだよね。

辛かったけどやっぱ愉しかった。